トピックス
- 2017_EAFF(なでしこ_2)・・後半は「立ち直った」なでしこ・・選手たちが、そのポジティブ変化を体感したことこそが大きな価値・・(なでしこvs中国、1-0)・・(2017年12月11日、月曜日)
- ・・相手のプレッシングにうまく対応できず、ミスを重ねてしまった・・
・・サッカーの内容には、まったく満足できない・・
高倉麻子監督が、会見で、そんなニュアンスの内容をコメントした。
いや・・
私は、そのコメントを聞きながら、「でも後半は、まったく違った展開になり、なでしこは、とても立派なサッカーを展開したじゃないですか・・」なんて、心のなかで反論していた。
たしかに前半では、(中島依美からの)ベストタイミングのスルーパスが決まり、田中美南がスーパーな決勝ゴールをブチ込んだ
でも、それ以外の内容では、鳴かず飛ばずではあった。
とにかく中国がブチかましつづけたプレッシングが、素晴らしかったんだよ。
また、高倉麻子監督が、若手にチャンスを与えようと、多くの選手を入れ替えたこともある。
もちろん、世界一流の中国による強力なプレッシングサッカーと闘うわけだから、それを体感することだけでも、ものすごく大きな価値があるよね・・。
でも・・
そう、そこでの選手は、ポジティブ、ネガティブな体感をミックスして受容しているんだよ。
だから、後は、監督の心理マネージメントの「質」と、選手たちの「自己分析能力やロジカルな処理能力」によって、それらの体感が、どのようなカタチで、アタマに蓄積されるかが決まるっちゅうわけだ。
チト難しい書き方になってしまったけれど・・
要は、その体感を、「次の良いプレー」につなげられるかどうかは、的確な「外的アドヴァイス」と、それを、自分なりに受け容れるインテリジェンスに掛かっているっちゅうことさ。
私は、どんなプレーをしても、すべてを「ポジティブな記憶」としてメモリーできるような、超オプティミスティックな(楽観的な)プロ選手を知っている。
それに対して、逆に、とてもネガティブに、暗く、悩みつづけるタイプのプロ選手も知っている。
もちろん、心的なプロセスは、様々な紆余曲折を経るわけだけれど、結局は、楽観的なヤツらの方が、伸びる可能性が比較的高いと思っている。
もちろんロジカルに(暗く!?)悩むタイプでも、あるところでフッ切れるだけの(強い!?)意志があるヤツらは、最終的には、楽観的なヤツらよりも、大きく伸びることも多い。
ありゃ、りゃ・・
結局ケースは千差万別だっちゅう、無責任な言い回しになってしまうよな〜〜。
とにかく、このディスカッションは、とても深く、難しいから、次の「The Core Column」のテーマとして考察することにしようかな・・
あっと・・
ここで言いたかったのは、後半の「なでしこ」が、前半とはまったく違う、しっかりとゲームをコントロールするような高質サッカーができていた・・っちゅうことだった。
何だろうね・・
このテーマを、中国のエイヨルフソン監督(アイスランド)に聞いてみた。
・・前半うまく機能していた中国のプレッシングだが、後半では、その効きが大きくダウンした・・
・・それは、中国が疲れてきたからなのか、それとも、日本がペースアップしたからなのか・・
そんな質問に対し、エイヨルフソン監督は、間髪を入れずに、「その両方だね・・」と応えてくれた。
そう、私もそう思う。
でも、私にとって、より重要な視点は、「なでしこ」が、しっかりとペースアップできていたという事実の方なんだよ。
サッカーは、不確実な要素が満載であるからこそ、究極の心理ゲームと言える。だからこそ私は、意志のボールゲームとも呼ぶわけだ。
そしてだからこそ、主体的にゲームの流れを変え、ドミネーション(支配)状態をコントロールできることにこそ、絶対的なコノテーション(言外に含蓄される意味や意義)が内包されているんだよ。
ということで・・
後半の「なでしこ」は、中国がペースダウンしたこと、また岩渕真奈が、縦横無尽の活躍を魅せ、チームに「勇気」を与えたことで、俄然「自分たちのサッカー」を表現できるようになった。
私は、そう思っている。
もちろん高倉麻子監督には、不満な部分(課題)の方が目立っていたんだろうけれど・・サ。
まあ、もちろんプロ監督だから、彼女が満足しちゃったらチームの進化が鈍化しちゃうでしょ。だから、そんな(自分に対しても!?)厳しい姿勢は、基本だよね。
そう、「あの」イビチャ・オシムは、(わたしが知る限りではあるけれど・・)ただの一度も、満足したというコメントは残さなかったよね。
とにかく、私は、後半の「なでしこ」が、着実に、彼女たちが進化し、深化していることを体感させてくれたということで、とてもハッピーだった。
さて、次の北朝鮮との勝負マッチ。
北朝鮮の「ガンバリズム」は、本当にレベルを超えている。
ここでは、その心理バックボーンを議論しようなんて思わないけれど、私は、とにかく「なでしこ」にとって次の最終マッチは、様々な意味合いで、これ以上ないほど重要な学習機会になる・・と確信しているのさ。
高倉麻子監督も、異口同音に、同じようなニュアンスのコメントをしていた・・と思う。
人とボールが軽快に動きつづける、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション。
そんなサッカーがうまく機能したら、確実に、「あの」北朝鮮のスーパープレッシングを効果的に「いなせる」はず。
もちろんゲームの立ち上がりから、そんな高質サッカーを機能させるのは難しいでしょ。
でも、けっしてめげずに、勇気をもって前向きにチャレンジしつづければ、必ず、「動き」がうまく回るようになる。
私は、いまの「なでしこ」を観ていて、そう確信できるんだよ。
その視点でも、高倉麻子監督に拍手していた。
とにかく、今から、次の金曜日が楽しみで仕方なくなっている筆者なのだ〜〜・・
へへっ・・
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ところで・・
私の、とても近しい友人である「カーラ・ライフ」さんが経営する、鎌倉にある「シーキャッスル」というドイツレストラン。
今年、実に「60周年」を迎えたんだよ。
そのシーキャッスルについては、HPはないから、「このページ」や、「あのページ」、「こんなページ」、またご自分で検索されたページなどをご参照あれ。そのインプレッションでは、「カーラ」が、とても丸くなっているっちゅうことだけれど・・へへっ・・
また、カーラについては、「My Biography」シリーズでも書いたっけね。
彼女が登場するコラムは、こちら(その1、その2、その3)ですかね。
とにかく機会があったら、是非、カーラのところで、ドイツ料理に舌鼓を打ってください・・ネ。
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- ところで・・
チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。
以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。
彼女については、このページやあのページを参照してください。
私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。
その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。
藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。
「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。
ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。
また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
- とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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