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- 2017_日本代表トレーニングマッチ・・立派なサッカーを披露したハリルジャパンに乾杯!!・・また、その成長のバックボーンも分析しました・・(ベルギーvs日本、1-0)・・(2017年11月14日、火曜日)
- ゲームを観ながら、やっぱりブラジルは凄かった・・と再認識させられていた。
ブラジルは、世界最高のカウンター攻撃だけじゃなく、組み立てプロセスになったとしても、その危険度は、まったく落ちなかったんだよ。
個人勝負でも、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションでも。
そう、組み立てプロセスでも、3人目、4人目のフリーランニングも含め、人とボールの動きとスピードが落ちることがなかったんだ。
だからこそ日本守備は、まあ前半だけだったけれど、完璧に振り回されるシーンがつづいたというわけさ。
それに対して・・
そう、ベルギーは、組み立てプロセスで組織サッカーを展開しようとはするけれど、その内実がとても稚拙だと感じさせられたんだ。
要は、3人目、4人目の動きが鈍く、人とボールの動きも、とても鈍重だったということ。
だから、自分たちの眼前で展開されるベルギー攻撃に、ものすごく余裕をもって対処できていた日本ディフェンスが、背後スペースを攻略されることは、ほとんどなかったというわけだ。
そして、この余裕が、自信を増幅させていった。
その証拠に・・
選手たちが、疑問のレフェリングに対して、ものすごい勢いで「文句」をブチかますようなアグレッシブな(まあ・・前向き・・かな!?)姿勢も魅せたというわけだ。
私は、そんな攻撃的な「主張」こそが、選手たちが、ゲームのなかで自信と確信を深めていったことの明確な証左だと思っていた。
あっと・・ベルギーのカウンター・・
たしかに彼らの組み立て(遅攻)プロセスは、とても稚拙ではあったけれど、立ち上がりの20分ほどは、ゲーム展開はまったく違っていた。
そう、ルカク、アザール、デ・ブライネといった天才連中による、スーパーレベルに危険なカウンターの饗宴。
うまく日本のボールを奪い返してからの、ホントに、誰もが恐怖を抱くほど強力な(ショート)カウンターだったんだよ。
そのカウンターがスタートしたら、その時点で、それが「ゴール」として結実するに違いない・・なんて、思わされちゃうほどにネ。
それほどの迫力が放散さていたんだよ。スピードにしても、パワーにしても、スキルにしても・・
でも日本代表は・・
そう、たしかにゲームがはじまってから、二度、三度と、そんな次元を超えたカウンターをブチかまされ不安定になりかけた日本代表だったけれど、その都度、微修正を加えていったんだよ。
もちろん、選手たちの何人かが、その強烈カウンターに備えるように、互いのポジショニングや、タテの(攻撃参加する!?)人数を調整していたっちゅうコトだよ。
だから徐々に、ベルギーも、カウンターに最適なカタチでボールを奪い返せるシーンが減り、逆に、組み立てプロセスが増えていったっちゅうわけだ。
そんな「微妙なゲーム展開の変容」もまた、日本が自信を深めるリソースだったというわけさ。
そして・・
ゲームが進むにつれて、日本選手たちは、とても上手く、ベルギーのボールの動きをコントロールできるようになり、それをベースに、効果的に「協力プレス」
もブチかませるようになっていったんだよ。もちろん、それに伴って、日本の攻めが、どんどん危険になっていった。そこで存在感を発揮したのが、人とボール
の動きであり、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションだったというわけさ。
- とにかく・・
このゲームでは、バイードが言うように、日本代表に(特にディフェンスに!)大きな自信を与えたと思う。
もっと言えば、選手たちが積極的に話し合い、主体的に(!)効果的な調整をほどこせるように成長しているということだね。
バイードも、選手たちの戦術的な「自由度」を高めようと努力していると言っていた。
その意味で、このゲームでの立派なディフェンスが、ブラジル戦からの(選手のなかでの!)反省と有意な調整が功を奏した結果だとすることに躊躇しませんよ。
最後に、何人かの選手も取り上げましょうかね。
まず、何といっても井手口陽介。
彼の攻守ハードワークだけれど、それは、素晴らしいフルスプリント(それこそが強烈な闘う意志の発露)のオンパレードだった。
フルスプリントは、何か(アタマに描写するイメージ)を成し遂げようとする意志の具現化だから、それは、井手口陽介の、ホントに充実した闘う意志の証明だとすることができるでしょ。
もちろん山口螢の中盤守備のリーダーぶりも立派だった。
前述した「学習プロセス」の影のリーダーは、間違いなく、井手口陽介と山口螢だったよね。
次は、長澤和輝・・
バイードも言っていたように、攻守ハードワークの内実だけじゃなく、ボールをもってからのクリエイティブな実効プレーも、とてもよかった。
やっと、本当にやっと、長澤和輝も、本物のブレイクスルーのベクトルに乗ったということか。
数日後にひかえる、サウジアラビアでのACL決勝ファーストレグでの活躍が楽しみだよ。
また、原口元気がブチかましつづけた攻守ハードワーク(強烈な局面デュエルの積み重ね!)も特筆だった。
でも・・
そう・・彼の場合は、「行き過ぎ」になってしまうケースが多すぎるんだよ。
だから不必要なトコロでファールをしちゃう。そう、W杯アジア予選でのオーストラリア戦でPKをもらったシーンのようにね。
それもまた、様々なコノテーション(言外に含蓄される意味)を内包する学習機会。もっと、意志を(彼の場合はホットテンパーを!?)コントロールできなきゃいけない。
それ以外でも・・
大迫勇也のポストプレーも素晴らしかったし、先発した浅野拓磨も、ものすごく逞しくなっていると感じる。
あっと・・
その浅野拓磨と交替した久保裕也。
ブラジル戦では、良いところなく交替させられてしまったけれど、このゲームでは、そのウップンを、心ゆくまで晴らしていたネ。安心した・・
まあ、最終ラインとゴールキーパーについては、書くまでもなく、とても安定したパフォーマンスではありました。
いまは現地時間で真夜中だけれど、これからまた、ドイツまで300キロをブチ抜いて、エッセンの友人宅へ帰ります。
そうそう、前回、リールからの帰りだけれど、アントワープで、1時間半もの渋滞に巻き込まれてしまった。
だから、イングランド対ドイツ戦も、後半からの観戦になっちゃった。
そのアントワープでの渋滞だけれど、わたしが借りたクルマは、とても速いけれど、マニュアルなんだよ。そう、安いからね。
だから、その渋滞に巻き込まれたことで、足が、何度も「つって」しまった。仕方なく、マッサージをしながらの運転になった。
でも今日は、真夜中の移動だから、そんな渋滞はないでしょ。
まあ、だから、スタジアムのプレスルームでコラムを仕上げることにしたんだけれど・・サ。
明日も、三人ほどのプロコーチ仲間と会食する予定。帰国は金曜日になります。
ということで、土曜日のフロンターレ対ガンバ、日曜日のヴェルディ対徳島が、いまから楽しみで仕方ありません。
ではまた、日本で・・
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ところで・・
私の、とても近しい友人である「カーラ・ライフ」さんが経営する、鎌倉にある「シーキャッスル」というドイツレストラン。
今年、実に「60周年」を迎えたんだよ。
そのシーキャッスルについては、HPはないから、「このページ」や、「あのページ」、「こんなページ」、またご自分で検索されたページなどをご参照あれ。そのインプレッションでは、「カーラ」が、とても丸くなっているっちゅうことだけれど・・へへっ・・
また、カーラについては、「My Biography」シリーズでも書いたっけね。
彼女が登場するコラムは、こちら(その1、その2、その3)ですかね。
とにかく機会があったら、是非、カーラのところで、ドイツ料理に舌鼓を打ってください・・ネ。
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- ところで・・
チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。
以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。
彼女については、このページやあのページを参照してください。
私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。
その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。
藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。
「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。
ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。
また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
- とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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