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2017_ルヴァンカップ・・FC東京が擁する豊富なメンバー・・そして、言わずと知れた久保建英というテーマも・・(FC東京vsアルディージャ、4-3)・・(2017年5月10日、水曜日)

「先日のリーグ戦メンバー(その多く)は、スタンドからこのゲームを観ています・・そこで彼らが、このサッカーを観て何を感じていたのか・・とにかく、チームのなかで、健全な競争環境がより活性化すれば、それに越したことはないと思っているんですよ・・」

いいね〜・・

私の質問に対し、篠田善之監督は、とてもディプロマティックに(≒不要な心理的波風を立てすぎないように!?)、でも核心を突くニュアンスの内容をコメントしてくれた。

この試合での先発メンバーと、先日のリーグ戦で先発したメンバーでは、中盤から前へかけてのグループがガラリと入れ替わったんだよ。

そして私には、このゲームの先発メンバーの方が、サッカーの質が高いと映っていたんだ(要は、より気に入った!?)。

だから、その点について聞いたというわけさ。

私が「今日のチーム」を、より気に入ったのは、言うまでもなく、攻守にわたる組織サッカーの内実良かったからに他なりませんよ。

前戦からの忠実チェイス(プレッシング)と周りのボール奪取アクションが、とてもスムーズに、そして効果的に連動しつづける。

また攻撃でも、スーパーポストプレイヤーのピーター・ウタカを巧みに活用しながら、人とボールを、軽快に、広く動かしつづけるんだ。

そして、チャンスを見計らい、「ズバッ!」という音が響きわたるほど鋭いタテへの仕掛けパスを、最前線へブチ込んでいく。

もちろん、そんな仕掛けパスによって、誰かがスペースである程度フリーでボールを持ったら、誰でも、勇気をもって、サポートやリスキーな最終勝負へチャレンジしていくんだ。

まあ、篠田善之監督も言っていたように、たしかに守備に落ち着きが足りなかったけれど、それでも、全体的な組織サッカーの「量と質」は、そんな「マイナス」を補って余りあるほどの素敵な機能性を魅せたっちゅうわけさ。

それにしてもFC東京は、良いメンバーを揃えているね。

ケガで、とても長く戦列を離れていた米山拓司も、戻ってきたし、有力な移籍加入選手も、本当の意味でチーム戦術に馴染んできている。

もちろん・・

その新メンバーのなかで、ひときわ注目を集めているのが、前回コラムでも書いた、久保建英なんですよ。

その久保建英が、残り10分(実質15分)というタイミングで交替出場し、気を吐いた。

そう、この試合では、ボール絡みの才能プレーだけじゃなかったんだ。

私は、彼がブチかましつづけた、ホンモノの攻守ハードワークを観ながら、前回コラムの内容を反芻し、考え方を見直さなければ・・なんて思っていた。

・・何だ、久保建英は、アリバイではない本物の攻守ハードワークも出来るんじゃん・・

だから篠田善之監督に聞いた。

・・篠田さんは、久保建英が、周りに迷惑をかけるアリバイのハードワークではなく、本当に価値のあるハードワークができる思っていますか?・・

そんな、ブッチャケの質問に対しても、篠田善之監督は、例によって冷静に、そして真摯に、こんなニュアンスの内容をコメントしてくれた。曰く・・

・・久保は、真に価値のあるハードワークができますよ・・私は、信頼しています・・

・・このゲーム前のミーティングでも、いろいろなゲーム戦術的なハナシをしていたんですが、彼は、その内容をしっかりと理解し、そしてグラウンド上で実践していました・・

フムフム・・

だから久保建英は、ピーター・ウタカや中島翔哉、はたまた阿部拓馬といったスーパーなチームプレイヤーたちとも、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションの「リズム」という視点でも、まったく違和感なく、素敵なハーモニーを奏でていたっちゅうわけか。

とにかく、その最前線の3人だけじゃなく、ボランチやサイドバックも、久保建英へのパスを狙っていたんだ。

そして、その「期待の星」は、二度、三度と、惜しいシュートや決定的パスをブチかました。

それだけじゃなく、彼は、(自陣深くまで戻って!!)自分自身でボールを奪い返し、そこから、素早いパス&ムーブで、次の仕掛けの流れを演出したりもした。

誰かが言っていたっけ。

・・湯浅さん・・久保は、攻守にわたって「ガツガツといける」という評価もあるんですよ・・

・・彼のことをメンバーに入れたユース代表の監督さんも、彼のお陰で、チームのなかに、「ガツガツいく!」っていう雰囲気が出てきたと喜んでいましたしね・・

へ〜、そうなんだ〜・・

でも、私が観たゲームじゃ(主にダゾーンのJ3!)、ボールがないところでの動きの量と質という視点で、アリバイのハードワークといった雰囲気の方が目立っていたっちゅう印象なんだよ。

だから・・

でも、この試合で、久保建英に対する私の評価が、大きく変容したのは確かな事実だった。

そして、自身の学習機会としても、彼の、物理的&心理・精神的な「進化&深化のコノテーション」に対する興味が大きく膨らんだっちゅうわけさ。



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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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