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2018_日本代表トレーニングマッチ・・ちょっとガッカリしながらも、様々なテーマをピックアップしましたよ・・(日本vsガーナ、0-2)・・(2018年5月30日、水曜日)

フ〜〜ッ・・、いま、夜中の1時。やっと帰宅した。

プレスセンターでコラムを書きはじめたけれど、ネットがつながらない、うるさい、終電に間に合わなくなる・・等で、結局、まず帰宅してからということにしたんだ。

えっ・・!? 単車じゃないのかって・・!?

そうさ。今日は雨だから、電車移動なのさ。

何せ・・

自分が濡れるのはいいけれど、雨に濡れた(泥だらけの!!)路面からの「ハネ返り」で単車が汚れるのが嫌だから・・ね。

へへっ・・

ということで、たくさんは書けないだろうから、まず、ゲームを観ながら脳裏を駆けめぐっていた大事なテーマから入りましょうか。

そう・・、W杯という世界舞台で、日本は、どのようなターゲットイメージを設定して勝負マッチに臨むべきなのだろうか?

そりゃ、理想は、こんな感じでしょ。

・・無様なディフェンシブ&カウンターサッカーではなく・・

・・しっかりと(人数&ポジショニングの)バランスが取れた守備ブロックをベースに・・

・・堅牢に守りながらも、あくまでも攻撃的なマインドを忘れない・・

・・そう、機を見て、積極的にボールを奪いにいき、そこから効果的なショートカウンターをブチかます・・ってな感じですかネ。

そこでのキーワードは・・

・・決して、「リトリートしっぱなしの受け身サッカー&ロングカウンター」なんかじゃなく・・

・・堅牢な(そして高い位置の!!)守備ブロックから、積極的&攻撃的なボール奪取をブチかましていく・・ってな感じでしょ。

あっと・・、この試合を振り返るんだった。

たとえば、攻撃・・

前半の多くの時間帯、日本の攻撃は、ガーナに対して、内容でも、結果でも存在感を発揮できなかった(ガーナ守備は余裕をもって日本の攻撃を潰せていた・・)。

もちろん、日本がトライしたスリーバックを中心とする組織ディフェンスは、ある程度のパフォーマンスを魅せられていた・・とは思うけれど・・ネ。

まあ、キックオフ直後のディフェンスで相手に振り回され、置き去りにされたことで(!?)、その後も、余裕なく、ファール気味のアタックばかりが目立っていた原口元気は別にして・・かな。

あっと・・攻撃のハナシだった。

とにかく、鳴かず飛ばずの前半から、何人かの選手が入れ替わったことで、実質的な内容がアップした後半だったんだよ。

そこで私は、その(前後半の!)違いが生まれた「内実ファクター」を、こう捉えていた。

そう、単純に、攻守ハードワークの量と質が、まったく違っていたという事実。

例えば、宇佐美貴史・・

守備でのチェイス&チェックが、お座なりであることは言うまでもない。

また攻撃でも、パス&ムーブは、自分がスペースでパスをもらえたりシュートを打てる状況にしか繰り出さない。

そして、自分がイメージする(要は自信がある!)ドリブルシュートばかり(!?)をイメージするように、止まって足許パスを待つばかり。

もちろん、「ツボ」にはまり、素晴らしいミドルシュートはブチかましたシーンはあったけれど、チームにとっての全体的な攻守貢献度は、鳴かず飛ばずだったね。

それに対して、同じように、攻守ハードワークの量と質に課題をかかえる本田圭佑だけれど、「タテパスの確実なキープ・・」という、ものすごい武器をもっているから、チームにとっての価値は大きい。

だから、彼にタテパスが入ったときは、周りのチームメイトも、しっかりと動き出すっちゅうわけだ。

わたしは、彼の価値は、まさに「そこ」にあり・・と思っているのさ。

だから、彼の「はまり役」は、なんといっても、ワントップ・・なんだよ。

そうすれば、彼が、完璧な「ポスト起点」として、周りのチームメイトを動かせる(彼のパス能力は折り紙付き!)し、自分がシュートにだってチャレンジできる。

また、彼のヘディング能力は群を抜いているから、日本代表の「最終の仕掛けプロセスタイプ」だって、広げられるでしょ。

この本田圭佑のワントップというテーマについては、以前に発表した「このコラム」をご参照あれ。

もちろん「シャドー」をホームポジションと捉えている本田圭佑は、やりたくないだろうけれど・・。

でも、舞台は、W杯なんだぜ。

そこでは、この日の後半のように、よい勢い(多い人数)とイメージで、組織的に攻め上がっていくような「美しいサッカー」にトライしたら、そりゃ、続けざまにスーパーカウンターを喰らっちゃうのがオチってもんさ。

ということで、ディスカッションが微妙になりそうな感じになってきちゃったけれど・・

とにかく西野朗は、「現実と理想の、限界バランス」を志向しなきゃいけないと思うわけさ。

そう、日本サッカーイメージを、できる限り「良い内容」でアップさせるために・・ネ。

チト、長くなり過ぎのように思う。

だから、ここからは短く、私にとって目立った選手をピックして筆を置くことにします。

まず、何といっても武藤嘉紀。

やっぱり、いい。

攻守ハードワークの素晴らしい内実だけじゃなく、シュートをブチかます「感覚」も含めて・・ネ。

もし井手口陽介が、オーストラリアとの決戦当時の「フォーム」だったら・・

フォームとは、フィジカルだけじゃなく、心理・精神的な状態、また戦術理解や、積極的に工夫を加えようとするインテレクチュアルな能力など、それら全ての要素の総体のこと。

そのフォームがよければ・・

もちろん、迷わず、本田圭佑のワントップに、その周りで激しく攻守ハードワークに励む、武藤嘉紀と井手口陽介という「組み合わせ」を選択しますよ。

でも、いまの井手口陽介のフォームでは・・

だから・・

この試合で、交替出場ながら、素晴らしい「フォーム」を披露した柴崎岳を挙げたいね。

このゲームでは、攻守ハードワークだけじゃく、大島僚太に勝るとも劣らない素晴らしいゲーム&チャンスメイキングを魅せつづけた。

やっぱり「攻撃がメインタスクの選手」は、仕掛けのクオリティーじゃなく、その素晴らしい才能を効果的に表現できるための「守備プレーの内実」も問われる・・のさ。

もう、限界に近い。アタマが回転しなくなってきた。

ということで、今日は、こんなところです・・


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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