トピックス
- 2018_天皇杯、準々決勝・・なんか、4日前のアントラーズ戦前半に魅せたスーパーサッカーのイメージが、アタマに、こびり付いちゃって・・それと、柴戸海、マルティノスについても短く・・(レッズvs鳥栖、2-0)・・(2018年10月24日、水曜日)
- ・・個の勝負プレーは、組織サッカーがうまく機能しているからこそ効果的に繰り出せるんだ・・
数日前、アントラーズ戦(リーグ)の記者会見で、オズワルド・オリヴェイラが、そんなニュアンスの内容をコメントしていたっけ。
そう、まさに、その通り。
人とボールが活発に動きつづける、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション。
それがうまく機能するからこそ、効果的にスペースを攻略できる。
そして、ある程度フリーのボールホルダーを演出できるからこそ、ドリブルやワンツーといった個の勝負プレーも、より実効レベル高く、ブチかましていけるっちゅうわけだ。
数日前のアントラーズ戦(特に、その前半!)では、そんな、組織と個がうまくバランスした、ダイナミックな攻撃をブチかましていったレッズだったんだよ。
でも、このゲームでは・・
そう、その、大前提の組織サッカーが、そんなにうまく「動いて」いなかったんだ。
だから、個の勝負シーンも、アントラーズ戦の前半ほどは演出できなかった。
まあ確かに、オズワルドが言うように、アントラーズ戦が、ものすごくハードな勝負マッチだったわけだから、フィジカル的な疲れは、少しは残っていたんだろうね。
あっと・・
ちょっと、ネガティブな論調ばかりになってしまったけれど、決して、この試合でのレッズが、「とても悪かった」っちゅうわけじゃ、もちろん、ないんだ。
レッズは、90分間を通して、良いサッカーで、何度も「ゴール機会」は創りだしたんだ。
要は、アントラーズ戦の前半が、あまりにも良すぎたから、どうしても、そのイメージと比べてしまうっちゅうわけさ。
フ〜〜・・
とにかく、この試合でのレッズ「も」、しっかりとゴール機会は創りだしたんだよ。
でも・・
そう、「それ」を決め切れなかったことについては、また別次元の「評価・分析ファクター」を引っ張り出さなきゃいけないから、ここでは深入りはしないけれど・・サ。
ということで・・
アントラーズ戦の前半にレッズが魅せたサッカーが鮮烈に過ぎたこともあって(!?)、「組織と個のバランス・・」という視点で、ちょっとネガティブなマインド「も」アタマをもたげたっちゅうコトが言いたかった筆者なのでした。
ところで・・
そうそう、柴戸海。
レッズサッカーに対する情緒レベルが、(前述したように)大きくアップしていかない展開のなか、オズワルドが、柴戸海をピッチに送り込んだんだ。
そして彼は、グラウンドに立った次の瞬間から、躍動した。
そう、フルスプリントの攻守ハードワークとリスクチャレンジをブチかましつづけたんだ。
そして、その「ダイナミズム」が、チームを刺激し、その「動き」も、急速にアップしていったように感じられたというわけさ。
やっぱり、選手たの心理を「弾けさせる」ためには、「何か」が必要っちゅうコトだね。
その「何か」が、ホントは何なのか・・?
それは、まさに千差万別。一概には言えない。
例えば・・
チームメイトや観客からの「激しい檄」かもしれないし、目標とする勝負プレーがうまくいき、ハッピーな感性が爆発したから(!?)かもしれないし、はたまた、まったく個人的な背景要因によってプッシュされたのかもしれないし・・。
私は、理想的なダイナミズム(!?)が発揮できていない状況で、何らかの要因によって、チームの闘う意志が、劇的に高揚していく「グラウンド上の現象」を、何度も経験している。
まあ、その一つが、「The Core Column」シリーズで書いた「このコラム」なわけだけれど・・
とにかく、柴戸海が、チームのダイナミズムアップの「一つの重要な刺激」になったのは確かな事実だったということ「も」言いたかったわけさ。
そして、最後に・・
そう、これまた、交替出場したマルティノス。
驚いたことに・・
彼に与えられた基本ミッションは、左サイドバックだっんだ。
ちょっと驚かされたけれど、私は、その采配に、オズワルドの明確な意図を感じていた。
だから、会見で聞いた・・
・・たしかにマルティノスは、スピードもあるし、素晴らしいドリブル突破能力も備えている・・
・・そんなマルティノスが、しっかりと走り、守備もできるようになったら、そりゃ、鬼に金棒だと、誰もが思うはずです・・
・・それって、オズワルドさんが意図していることですよね??・・
そんな私の質問に、ニヤッって微笑んだオズワルドが、こんなニュアンスの内容をコメントしてくれた。曰く・・
・・いま、マルティノスを説得している最中なんだ・・
・・彼が、そのポジション「も」効果的にこなせるようになったら、チームにとっては、この上ないプラスになる・・
・・サイトバックには、何人もの優れた才能がいるけれど、マルティノスには、その一角「も」占めて欲しいと思っているんだよ・・
・・これから、選手が代表チームに取られるケースも増えるだろうし、そのことで、チーム内の、健全な競争環境も、バランスよく整備されていくだろうしネ・・
フムフム・・
いいね〜、オズワルド・オリヴェイラ。さすがの発想じゃありませんか。
でも、いまはまだ説得中??
まあ・・ね、彼にも、好みやプライドだってあるだろうし・・サ。
でも、そのポジションでチカラを発揮できるようになれば、確実に、ワンランク、ツーランク「上」の選手へと脱皮できる。
もし彼が、そのポジションで大きく進化できる可能性の、ほんの一部分でも体感し、自ら「ソレをやりたい!」と心から思えるようになれば、それが、彼のプレーを一変させるはずです。
またまたオズワルドは、とても興味深い学習テーマを与えてくれちゃうじゃありませんか。
心から、感謝しますよ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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