トピックス
- 2018_WMの3・・まあ、機会と脅威は表裏一体だから・・また、ブラジル対スイスもちょっとだけ・・(ドイツvsメキシコ、0-1)・・(2018年6月18日、月曜日)
- どうも皆さん。
いま、ホームステイ先(民泊)の居間で、ブラジル対スイス戦を観ながらキーボードに向かっています。
このホームステイ先は、ルジニキ競技場から、歩いて15分くらいのところ。
でも「そこ」に至るまでには紆余曲折があった。
最初の民泊は、「Airbnb」を介して、昨年末に決めたのですが、それが、4週間前に、急にキャンセルされたんですよ。
それは、先方ホストからの急な通告だった。チト頭にきたけれど、「Airbnb」の対処に、それなりの誠意があったことで、めげずに、「この民泊」を探し出したという次第。
たぶんもっと金を稼げる相手で出てきたんだろうけれど、それにしても・・
でも、もちろんカネは返ってきたし、まあ、仕方ない・・
さて、今・・
日本時間では、すでに午前4時を回っているし、これからブラジル対スイス戦の後半もはじまるっちゅうタイミングなんですよ・・。
ところで、「そこ」に至るまでの経緯だけれど・・
現地時間の16時にモスクワに到着し、電車と地下鉄を乗り継いで、キックオフ5分前にルジニキスタジアムに到着したっちゅう冷や汗ものの移動でしたね。
まあ、その間の経緯と、試合後のスタジアムの喧噪(もちろんメキシコサボーターの!)については、明日、写真付きでコラムをアップします。
それにしても、クタクタ。
とはいっても、そこはドイツ。鉄は熱いうちに打て・・と、キーボードに向かったっちゅう次第。
でも・・
やっぱり、無理かも・・
______
ということで、結局は一寝入りすることにし、ロシア時間の朝4時に目が醒めた。
それは、日本時間10時AMなんだけれど、もう寝つづけられないということで、ゴソゴソと起き出してコラムを書きはじめましたっちゅう次第。
さて・・
まあ、ドイツ対メキシコ戦は、悔しさもあって、簡単にはまとめられないけれど、とにかく、ホストの家庭の皆さんも含めて、メキシコ勝利に対して喜びを爆発させていたのが印象的だった。
ホストの方が言うには、「第二次大戦のことがあるから、ドイツが負けたときは、正直、嬉しかったのよね・・」だって。
フムフム・・
とにかく、まず、ドイツが負けた瞬間のスタジアムの盛り上がりが、筆舌に尽くしがたいほどのボルテージだったことが言いたかった。
判官贔屓!?
まあ、それもあるだろうけれど、スタジアムの現地ファン興奮のバックボーンが、「それだけ」じゃなかったコトを体感させられ、過去を消し去ることの難しさという「歴史の重み」に、我がコトも含めて、とても複雑な思いがアタマを駆けめぐったモノでした〜。
フムフム・・
ということで試合・・
まず何といっても、異常なほどの「蒸し暑さ」という厳しい自然環境条件を挙げなきゃいけない。
それは、ボールがないところで勝負を決めちゃうドイツにとっては、とても辛い。
要は、攻守ハードワークを積み重ねてゲームを支配し、最後は、「組織」でも「個」でも、最終勝負ブチかましていくドイツ・・という特長を出し切れなかったということだね。
逆にメキシコは・・
ドイツに対する「戦術的な分析」から、選手たちの戦うイメージを徹底的に突き詰めて結果を引き寄せた。
ある分析サイトでは、守備ブロックを固めてカウンターサッカーに徹するメキシコが、ドイツを「右サイド」から攻め上がらせ、空いたそのサイドから「蜂の一刺し」を喰らわせた・・という事実を、明確に示唆している。
たしかに、その傾向は強かったよね。
そう、キミッヒとボアテングが、「その」右サイドから頻繁にチャレンジしていったんだ。
そして・・
そう、次のメキシコのカウンターに対応できないシーンがつづいたっちゅうわけさ。
彼らが必死に戻るときの表情には、厳しい気候条件がアリアリと表現されていたっけ。
そんなゲーム展開の傾向を如実に反映した唯一のゴールシーン。
そこでも、最後にパスを受けた右サイドの(メキシコにとっては左サイドの)ロサノの対応に戻ったのは、メスト・エジルと(カバーに入った!)トニー・クロースだったよね。
もちろん、かなりオーバーワーク気味のディフェンスアクションだから、簡単に切り返されただけじゃなく、最後の詰め(最後の半歩)も甘く、結局ロサノのミドル弾を炸裂させてしまった。
それにしても、「あの」強豪のメキシコが、あそこまで「弱者のゲーム戦術」に徹したことには、とても興味を惹かれる。
W杯チャンピオンのドイツと、自分たちが志向する積極サッカーを貫いて対峙したら、確実にやられてしまう・・!?
それが、詳細な分析と、ゲーム戦術イメージの徹底につながった!?
とにかく、「戦術サッカーの勝利」という視点で、とても興味深いゲームではあった。
とはいっても・・
そう、もちろんドイツも、何度も、しっかりと人数を掛け決定的チャンスを創りだした。
そんなドイツのチャンスが決まっていれば、前述した「戦術的な後付け分析」を目立たせ難くなるよね。
もちろん私は、それでも、そんな意義深い戦術分析には一目置くけれど・・。
とにかく、メキシコがブチかましつづけた、全体的な「勝負の流れ」をイメージしながらの(次の蜂の一刺しカウンターの流れを意識しながらの!?)最後の半歩を伸ばすディフェンスは、強烈な意志のカタマリだった・・っちゅう締めかな。
まあ「これ」で、ドイツは「後」がなくなりつつあるから、チームの結束も強くなるに違いない。
それに、こんな気候状況はロシアでは希な方だろうし、少し涼しくなったら、ドイツ本来の、「組織」と「個」が抜群のバランスを魅せるサッカーが甦ってくるさ。
そう、ボールがないところで勝負を決めちゃう、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションと、個の爆発ドリブル勝負のハイレベルなバランス。
そして、それによるスペースの攻略と、必殺スルーパスや爆発クロスなどによる最終勝負なんかが冴えわたってくるっちゅうわけだ。
そう、攻守にわたって、ボールがないところで勝負を決めてしまうドイツ・・
でも、初戦に敗北を喫したドイツ・・
まあ、彼らのことだから、ここから、「脅威と機会は表裏一体」という普遍的なコンセプトを実証してくれるはずだけれど・・
そんな風に、あくまでもポジティブシンキングの筆者なのでした〜〜・・
へへっ・・
________
あっと・・ブラジル対スイス・・
もちろんブラジルの実力は、スイスを上回る。
でも・・
徐々に自信を深めていったスイスが、局面デュエルの内実で「互角の状況に近づいていった・・」というゲーム展開プロセスは、とても興味深かったんだよ。
もちろんブラジルは、上手い。
だから立ち上がりのスイス守備は、とても「受けの心理」が強かった。そう「最後の半歩」が出ていなかったんだ。
そしたら、もちろん、やられちゃう。
ということで、コウチーニョのスーパーミドル弾が決まるまでのブラジルは、完璧にゲームを牛耳り、何度も決定的スペースを攻略しながらチャンスを創りだした。
でも・・
そう、失うモノがなくなったスイスが、どんどんと「個人事業主の意地」をブチかまし始めたんだ。
ネイマールやジェズス、コウチーニョといった天才連中に挑んでいく激しいデュエル。
それがファールになっても、その表情や態度からは、まったく臆する雰囲気など感じない。
逆に、相手を威嚇したり、挑発したりもする。
そう、アグレッシブなマインド。その迫力たるや、まさに、狩人や猛禽類!?
もちろん(同点になってからも・・)全体的なゲームの流れではブラジルの存在感は抜群。
でも、スイス守備は、決して自由に「やらせ」ない。
そして・・
「よしっ・・ブラジルを抑えられているぞ・・」と体感する攻撃陣も、フッ切れたリスクチャレンジをブチかましていく。
そんなギリギリの「気持ちの闘い」が、最後の最後までつづいたんだ。
そんなテレビ観戦は、昨日の深夜のこと。
かなり疲れの限界には達していたけれど、見終った後に残ったのは、やっぱり、ワールドカップであるからこその爽やかでエキサイティングな期待感ではあった。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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