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- 2019_アジアカップ_4・・森保ジャパンが魅せた「質実剛健サッカー」に乾杯!!・・(日本vsオマーン、 1-0)・・(2019年1月14日、月曜日)
- さて・・
まず、後半の質実剛健サッカーというテーマから。
わたしは、その攻防プロセスを観ながら、森保一のサンフレッチェ時代を思い出していた。
・・そうそう・・
・・当時のサンフレッチェも、ポジショニングオリエンテッドなブロック守備で(正確無比な、マーキングとカバーリングの受け渡し・・等など!)、とても堅牢なサッカーをしていたよな・・
・・もちろん、決して守備偏重ってわけじゃない・・
・・とにかく、攻守にわたって質実剛健・・
あっと・・
この、質実剛健サッカーという「ゲーム戦術イメージ」だけれど、多くのチャンスを創りだした前半でも、基本的には、同じだったと思うよ。
だから・・
そう、積極的(攻撃的)なブロック守備(!?)ってな表現がふさわしいかもしれない。
要は・・
中盤で、決して「追い過ぎる」ことなく(マーキングとカバーリングの効率的な受け渡し!)相手ボールの動きを追い込み、確実なポール奪取プロセスをブチかます。
そして・・
ボールを奪い返した次の瞬間には、「ズバッ!」という、鋭く弾けるような「タテへの危険な仕掛け」を繰り出していくんだ。
そこでは・・
・・一発ロング(富安健洋)からの南野拓実の絶対チャンス・・
・・中盤での素晴らしいボール奪取(遠藤航)からの素早いタテへの仕掛け・・
・・原口元気の仕掛けドリブルが起点になった、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション(それが先制PKにつながった)・・
・・あっと、それだけじゃなく・・
・・立ち上がり早々には、堂安律のドリブル突破から、原口元気の絶対的なダイレクトシュート(バー直撃弾!)っちゅうビッグチャンス・・
・・また富安健洋の、ヘディング一発タテパスから、抜け出した南野拓実がフリーシュートを放ったシーンもあったっけ・・
また、後半でも、満を持した(カウンター気味の)仕掛けから、堂安律や(その堂安律と交替した)伊東純也が、ビッグチャンスに恵まれたシーンもあった。
そんな、質実剛健な森保ジャパンに対してオマーンは・・
(森保ジャパンが、オマーンの危険なカウンターを警戒する質実剛健な「守備イメージ」を確立させていることで!?)
ほとんどチャンスらしいチャンスを創りだせない。
まあ、1本だけ(前半20分)。
長友佑都が上がった「左サイドの穴」を、うまく活用されたシーン。
それは、オマーンワントップの、タテパスに合わせる爆発スタートへの富安健洋の「反応」が、ほんのちょっと遅れたことで陥った決定的ピンチだった。
また後半にも、偶発的なボレーシュートシーンも創りだされたっけね。
でも・・
そう、森保ジャパンは、全体として、相手攻撃を「完璧に抑え込んだ」と評価できる、質実剛健な組織ディフェンスと、「ココゾッ!」のチャンスメイクを魅せつづけたんだ。
とにかく、森保ジャパンが魅せた「質実剛健サッカー」に乾杯!!
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さて、グループ「F」最終戦での(強い!?)ウズベキスタンとの決戦・・
そこで勝てば、決勝トーナメント1回戦で、サウジアラビアかカタールの、どちらかと当たるかが決まる(ゲーム前には、どちらになるかは決まっている)。
また負けたり引き分けたら、B組の2位(たぶんオーストラリア!)と当たることになる。
ところで・・
カタールだけれど、「日本対オマーン」の直前に行われた「カタール対北朝鮮」で、そのサッカー内容を確認したんだよ。
たしかに、スペイン人監督のもと、W杯へ向けた強化が着々と進んでいる。
ボールは軽快に動くし、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションによるスペース攻略プロセスも、さらに洗練されてきているしネ。
でも、まあ、北朝鮮のディフェンスの「質」やモティベーションレベルからすれば、「あの」大量ゴールを、カタールのチーム総合力をはかる評価基準にはできないけれど・・
とにかく、「組織と個のバランス」という視点では、カタール、サウジアラビアの両国ともに進歩しているだろうから、どちらと当たろうが、相手にとって不足なし・・ってなコトだろうね。
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最後に・・
森保ジャパンが、質実剛健に、強いチームへと成長しつづけているというテーマ。
だからこそ、この「国際的な勝負トーナメント」を、進化&深化のステップ(学習機会)として、とことん突き詰めて活用し切らなきゃいけないんだ。
その国際トーナメントだけれど・・
それは、「リーグ戦」ではないわけだから、より積極的に、「美しく勝つサッカー」を追求するというのではなく、どちらかといったら、「勝ち切るサッカー」というイメージで臨むべきだよね。
そう、このゲームで森保ジャパンが魅せた、質実剛健サッカー。
そんな「サッカーイメージ」を、選手個々の「積極的な自己主張」という、絶対的な「行動原則のポテンシャル」を高めていきながら充実させていく。
それが、「組織と個」が高いレベルでバランスした、攻守ハードワークとリスクチャレンジを増幅させる。
そして、まさに質実剛健に、相互理解と信頼を醸成させていく。
それこそが、ホンモノの勝者メンタリティーを確立させていく充実プロセス!?
まあ、そういうことなのかもしれない。
あっ、と・・
スミマセン・・
書きながら、自己満足(陶酔!?)に陥っていたかも。
へへっ・・
とにかく、森保ジャパンに対する、様々な、物理的、心理的コノテーション(言外に含蓄される意味)を内包する期待が、高まりつづけるんですよ。
楽しいネ〜〜・・ホントに。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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