トピックス
			
2019_アジアカップ・・雑感(その4)・・(2019年1月30日、水曜日)
				
   
   
   
   
			 
			
前回の雑感コラムで、「森保ジャパンの強者どもについては、また後で・・」などと書いてしまったけれど・・
    
結局、帰宅が遅れ、カタール対UAE戦がはじまってしまった。
    
ということで・・
    
■カタール・・
    
UAE戦を見終わってから、韓国との準々決勝を見直すことにした。
    
何せ・・
    
UAEサッカーは、組織パスプレーによる仕掛けや、守備での連動性(イメージングの内実)など、様々な意味合いで、レベルが高くなかったから・・さ。
    
だから、「仮想ファイナル」をイメージするには、やはり韓国戦しかない・・と思ったわけだ。
    
そして、再認識させられた・・
    
たしかにカタールは、W杯の開催を控え、(帰化の促進も含めて!!)ユースから、かなりシステマティックに強化し、その成果が現れはじめている。
    
そりゃ、そうだ。
    
何せ、2022年のカタールW杯が決定したのは、いまから10年近く前の「2010年12月」だったわけだから・・さ。
    
そう、彼らには、時間とカネは十分にあったというわけだ。
    
もちろん、その「システマティックな強化プロセス」を主導したのは外国人プロコーチたちだよね(伝統的なノウハウをカネで買った!?)。
    
いまのカタール代表の監督はスペイン人のサンチェス。
    
そのこともあって(!?)、組織パスを基盤にするスマートなサッカーを志向している。
    
そう・・
    
以前のような、「動き」は足許パスばかりで、仕掛けは「個の勝負しかない・・」ってな低次元サッカーからは、少なくとも脱却しつつあるとは感じるんだ。
    
でも・・
    
そう、たしかにボールは動くけれど、いかんせん、「人の動き」が連動していかない。
    
それも、最終勝負プロセスをリードする決定的な人の動きが・・
    
そんなだから、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションによってスペースを攻略する・・というプロセスを効果的に機能させられないのも道理。
    
そう、相手守備のウラを突いていくような、3人目、4人目のフリーランナーが出てこないっちゅうことさ。
    
要は、ボールまわりの「動き」とは「別のゾーン」で、最後の決定的スペースをイメージできている(相手守備のイメージを超えるタイミングで決定的パスを呼び込む!!)選手が出てこないんだよ。
    
もちろん、メッシやクリスティアーノ・ロナウドなんていう世紀の天才がいれば、個のドリブル勝負で決定的スペースを攻略できちゃうんだろうけれど・・
    
そんなスーパー才能は、(それをホンモノへと進化させるプロセスでの忍耐も含めて!)そう簡単には出てこない。
    
だからこそ、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションの機能性アップこそが、サッカーの質の向上プロセスの王道。
    
そこにこそ、有機的な人とボールの動き(イメージングの実効連鎖!!)という、サッカーの根源的なテーマコノテーション(言外に含蓄される意味)が内包されているっちゅうわけだ。
    
そう、だからこそ、勝負は、ボールのないところで決まる・・
    
また・・
    
その「イメージングの内実」は、守備のレベルをも大きく左右する。
    
そう、攻撃と守備(そのイメージングの内実)は、常に表裏一体・・っちゅうわけさ。
    
あっと・・
    
チト、ハナシが長くなってしまった。
    
ということで、韓国戦もそうだったけれど、森保ジャパンと対峙するカタールが、組織サッカーで、日本守備ブロックの「ウラ」を攻略するような「勝負イニシアチブ」まで掌握するとは考えにくい。
    
もちろん・・
    
ボールの支配(ポゼッション)では、互角か、それ以上に森保ジャパンが押されるかもしれないけれど・・ネ。
    
ということで・・
    
とにかく、カタールのレベルを超えて危険なスピードカウンター、セットプレー、そして爆発ミドルには、細心の注意をはらわなきゃいけないと思うわけさ。
    
最後に、もう一度・・
    
最終勝負(決定的スペース攻略)プロセスでは、何といっても、ボール絡みの「動き」とは違うところでの(ボールがないところでの!)人の「動き」こそが、勝負を決めるというテーマを・・
    
その動き出し・・
    
それは、相手ディフェンスの「守備イメージ」を超越しなきゃいけない。
    
だからこそ、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションを機能させるための絶対ベースとしての「連動イメージングの機能性」を、極限まで研ぎ澄まさなきゃいけないんだ。
    
森保ジャパンの「前線カルテット」の実効エッセンスも、「そこ」にあると思うわけさ。
    
もちろん、大迫勇也というスピアヘッドの「コアプレー」を絶対ベースに繰り出される、中島翔哉や堂安律、南野拓実による「個の局面勝負」も、レベルを超えて危険だよ。
    
でも、やはり、サッカーの基本は「組織パス」だから・・ね。
    
それがあるからこそ、個の勝負プレーも活きてくる。
    
とにかく、森保ジャパンは、組織と個の高質なバランスというテーマでも、アジアをリードしていると確信している筆者なのであ〜る。
    
へへっ・・
    
■蛇足だけれど・・
    
私は、友人たちを介したヨーロッパプロ現場で得たモノも含めて、自分自身の経験や体感として(!!)、効果的に編集されたビデオを駆使した「視覚的なイメージトレーニング」こそが、もっとも効果的な進化・深化プロセスだと思っているんですよ。
  - 
============
    
最後に「告知」です。
    
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
    
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
     
  - そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
    
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
    
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
    
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
     
  - まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
 
   
				===============
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
				 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
			
			
			
			
			
			
			
			
				 追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
			
			
				==============
			
			
			
				 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
			
				 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
			
				 
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			- 
				
		
 
[ トップページ ] [
Jワンポイント ] [湯浅健二です。
]
[ Jデータベース ]
[トピックス(New)] [
海外情報 ]