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2019_日本代表・・やっぱり最後は、「組織と個のバランス」というテーマに思いを馳せざるを得なかった・・(日本vsパラグアイ、2-0)・・(2019年9月5日、木曜日)
				
   
   
   
   
			 
			
スゴイね〜・・
    
才能に恵まれた「原石」が、フットボールネーションという「究極のプロ環境」で、揉まれ、揉まれ、揉まれつづけて「ホンモノ」へと脱皮している!?
    
とにかく・・
    
ハンパない発展途上の強者どもが、「美しい質実剛健サッカー」というコンセプトに(!?)、うまくインテグレートされていると感じ、とてもハッピーな筆者だったのであ〜る。
    
へへっ・・
    
ということで・・森保一監督というストロングハンドに、乾杯っ!!
    
ところで、「本場で揉まれる・・」ことの意味合いは!?
    
それは・・
    
フィジカル感覚、テクニック感性、タクティカル(戦術的)インテリジェンス、心理・精神的な強さ(自信と確信に裏打ちされた闘う意志!)などが、激烈なチーム競争環境と、「世界」との激突を体感するなかで、研ぎ澄まされつづけているっちゅうことだね。
    
まあ、とはいっても・・
    
長友佑都が言うように、超一流クラブの主力として存在感を発揮している選手は、「まだ」いないというのも、確かな事実ではあるけれど・・
    
ところで・・
    
わたしがドイツへサッカー留学したのは、1976年。
    
その翌年、日本人プロ第一号、奥寺康彦が、ドイツ伝説スーパープロコーチ、私の師でもある故ヘネス・ヴァイスヴァイラーに請われてブンデスリーガ(1.FC Köln)に参入してきた。
    
当時、オクが、あれほど長いあいだ活躍できたことは、友人のドイツ人プロコーチ連中のなかでも「奇跡」と考えられていたんだ。
    
もちろん彼が、強烈ステディーな「汗かきハードワーカー・タイプ」だったということもある。
    
そのあたりの経緯については、「My Biography」に詳しく書いたから、ご参照あれ。
    
とはいっても、当時と違って今では・・
    
そんな「海外挑戦」が、まさに本物の、「才能に磨きをかけるステップアップ・ステージ」として機能しちゃっている。
    
「才能」を、本当の意味で進化、深化させるという意味合いでね。
    
そう・・
    
守備、中盤、そしてアタッカーまでもが、「世界トップ環境」のなかで、実効ある(チームメイトたちも頼りにする!)プレーを展開しながら、自らの可能性を発展させつづけているんだよ。
    
ということで・・
    
このゲームの先発メンバーだけれど・・
    
もちろん、森保一さんのチョイスに100%アグリーさ。これまで何度も書いたようにね。
    
たしかに、遠藤航という選択肢もあるんだろうけれど、今のFC東京でのスーパーパフォーマンスからすれば、橋本拳人「も」、とても納得できる選択しだと感じるよ。
    
その森保一さんだけれど・・
    
彼は、代表監督に就いてからというもの、周りのノイズなど「どこ吹く風・・」ってな感じで、まさに質実剛健に、自らのチーム戦術イメージを志向しつづけている。
    
もちろん、そのプロセスでは、ベテランだけじゃなく、多くのポテンシャル代表選手たちにも、しっかりと、そしてフェアにチャンスを与えた。
    
たぶん、彼自身も、自分自身の学習機会として、自らをレベルアップしているってな「セルフ・アップグレード感覚」なんだろうね。
    
あっと・・そういえば・・
    
森保一さんは、フル代表だけじゃなく、オリンピック代表チームでも、しっかりと「カタチ創り」をつづけているんだっけ。
    
そう、いま我々の眼前では、これ以上ないほど深いコノテーション(言外に含蓄される意味)を内包する、意義深い「世代交代プロセス」が推し進められているんだよ。
    
まあ、大したモノだ・・
    
あっと・・ゲーム・・
    
実はわたし・・
    
諸般の事情で、テレビ観戦せざるを得なくなってしまったんだ。
    
もちろん残念ではあったけれど、それでも、テレビ中継カメラワークが素晴らしかったから、心底、楽しめた。
    
たしかに試合がスタートする前は、少し不安だったけれど、でもスタートしてすぐに、そんな不安が杞憂だったと体感させられた。
    
そう、日本テレビの中継クルーが、素晴らしいカメラワークを披露してくれたんだよ。
    
それは、まさに、画素数アップという「テレビの技術進化」を存分に活用し尽くしたモノだった。
    
わたしが、攻守にわたる、ボールがないところでの「せめぎ合いドラマ」までも心から楽しんでいたことは言うまでもない。
    
そう、攻守にわたる、ボールがないところでの「せめぎ合い」は、日本サッカーを観察し、分析するうえで、とても大切なファクターなんだよ。
    
攻守ハードワークとリスクチャレンジマインド(闘う意志!)をベースにする、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションこそが、日本サッカーの絶対コンセプトだからね。
    
そして、なるべく、「フィジカルのぶつかり合い」を避けながら、あくまでもスマートに人とボールを動かしながらスペースを攻略していくっちゅうわけだ。
    
そんなだから・・
    
ベーシックな組織サッカーコンセプトと、若手の個の才能によるドリブル勝負が、とても効果的にコラボレートするのも道理ってなモノさ。
    
何せ、「あの強い」パラグアイ守備ブロックが、何度も振りまわされ、決定的スペースを攻略されちゃうんだからね。
    
そりゃ、胸のすくような前半のサッカーだったんだよ。
    
でも・・
    
そう、後半は、ちょっと、様相が変わってきた。
    
攻めプロセスの、「ニュアンス的な差異」とでも表現しますかね。
    
前半では楽しめた、「組織と個の、高質なバランス」という視点で、後半は、仕掛けのプロセスが、少しボケてきたって感じたんだ。
    
まあ、原口元気や久保建英という、ドリブル勝負志向の強いプレイヤーが入ったことで、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションの「イメージシンクロ状態」が変化したことや、永井謙佑というスピードスターを「うまく使う」というイメージが先行し過ぎたこともあったんだろうね。
    
あっと・・
    
もちろん、「タテへの仕掛けパス」の量と質がハンパじゃないスーパーな「リンクマン」、柴崎岳が、残り15分というタイミングで交替したことも大きかった。
    
とにかく、柴崎岳がボールに絡んだときに出てくるタテパスの質と(素早い!!)タイミングなど、「前線とのリンキング感性」は、図抜けていたんだ。
    
あっと・・
    
そうか、柴崎岳は、後半の30分までプレーしていたんだっけね。
    
ということは・・
    
前線プレイヤーたちの「グループ戦術イメージ」が、後半は、より「個の勝負ベクトル」に引っ張られ過ぎたっちゅうコトなのかな。
    
もちろん、久保建英や原口元気の「個のドリブル勝負の可能性」は無限大だよ。
    
でも、もし彼らの、パスレシーブの「動き」の量と質が、もう少し改善されたら・・
    
それが、彼らのドリブル勝負の「内実」を、まさに限りなくアップさせると思うわけさ。
    
もちろん久保建英が、メッシのような「スーパー天才」だったら、足許パスばかりを待っていても、いいけれど・・さ。
    
そうだね〜・・
    
やっぱり、「組織」と「個」のバランスというテーマは、深いよね。
  
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最後に「告知」です。
    
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
    
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
     
  - そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
    
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
    
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
    
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
     
  - まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
 
   
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				 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
			
			
			
			
			
			
			
			
				 追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
			
			
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				 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
			
				 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
			
				 
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
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