トピックス
- 2019_日本代表(WM地域予選)・・このゲームは、強い相手とのアウェーマッチ、寒さ、凸凹ピッチ等など、忍耐力を見つめ直す貴重な学習機会だった!?・・(キルギスvs日本、0-2)・・(2019年11月14日、木曜日)
- まあ、文句を言っても仕方ないけれど・・
とにかくカメラワークが、「寄り過ぎ」だったんだよ。
特に・・
「あの」ピッチコンディションだから・・
森保一ジャパンは、相手が前から仕掛けてくるコトと劣悪ピッチを想定し、一発ロングでの仕掛け「も」イメージしていたと思うわけさ。
だからこそ、永井謙佑、伊東純也といった「飛び道具」を先発させた・・!?
もちろん、この2人は、「カウンターでのウラへの飛び出し」だけじゃなく、組み立てからの「爆発フリーランニング」や、そこからのドリブル突破でも抜群の威力を魅せるよ。
でも、このピッチコンディションだから、有力なゲーム戦術プランとして、「その発想」も、チームに浸透させたと思うわけさ。
たしかに、彼ら飛び道具も・・
ボールから遠い最前線ゾーンでの、ウラの決定的スペースへ向けた「勝負の爆発スタート」を強烈に意識していた・・と感じた。
だからこそ、テレビ観戦しているこちらは、そんな、ボールから離れた最前線ゾーンでの「駆け引き」も体感したかったっちゅうわけさ。
でも、実際のカメラワークは・・
まあ・・ネ・・
こんなピッチコンディションということで、キルギスでは、緻密なコンビネーションサッカーなど望むべくもないわけだから、カメラマンも・・!?
あっと・・、そんなことは、ない・・
このキルギス代表チームは、攻守にわたる人とボールの動き(組織コンビネーション)のイメージング内容でも、かなりのレベルに達していたんだっけ。
ということは・・
カメラマンの(ディレクターの!?)映像作りコンセプトに問題あり・・ってコトか・・
それにしても・・
何度かあった、キルギスの「決定機シーン」には、肝を冷やした。
権田修一に対して「も」、心からの賞賛の拍手をおくらなきゃいけない・・と思った。
もちろん森保一ジャパンが、キルギスを「甘く見ていた」なんてことは、あり得ない。
彼らは、森保一というストロングハンドに率いられた、どんな相手と対峙しても、最高の(自分たちのイメージを積極的に超越していこうとする!!)サッカーをやりたいと心から願う「真摯な仕事人」たちなんだよ。
とはいっても・・
そう、このピッチコンディションじゃ、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションを、効果的に繰り出していくのは難しい。
だから、ゲーム戦術として、一発ロング・カウンターに特化する!?
いや、いや・・
我らが森保一ジャパンは、そんな現実のなかでも・・
そう、一発ロングや、(ゴリ押しの!?)勝負ドリブルだけじゃなく、いくら失敗しても、めげることなく、「ワンツーの積み重ね」に、粘り強くトライしつづけるんだ。
そして、そんな「心理的な忍耐力」が、(たしかに頻度は低いけれど!)キルギスとは一味違う「蹴って汽笛ゴール機会」の創造につながるっちゅうわけさ。
ということで、もしかしたら、このゲームで注目すべきポイントは・・
劣悪ピッチコンディションにもめげず、いくら失敗しても諦めず、忍耐強く繰り出しつづけた「ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション」ってなことなのかもしれない。
前述した、「ワンツーの積み重ね」は、まさに、その組織コンピネーションのことなんだよ。
失敗しても、失敗しても、決して「めげない」心理的なエンデューランス(忍耐)。
それをベースにした、ボールがないところでの、粘りのサポートの動き(人の動き)。
そう、人の動きがなければ、決して、相手守備のイメージングを超越するような(守備イメージのウラを突くような!)スペース攻略コンビネーションをブチかませるはずがないからね。
あっと、もちろん・・
そんなエンデューランス(忍耐)ベースの、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションによるスペース攻撃が「うまく回れ」ば・・
中島翔哉、伊東純也、原口元気、はたまた(U22代表に呼ばれ、キルギスでは不在の)堂安律や久保建英ってな、スピード溢れるスキルフルドリブラー連中だって、より有利なカタチで個の勝負を仕掛けていけるでしょ。
そうそう、そういえば・・
こんな劣悪ピッチでも、時間の経過とともに、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションによるスペース攻略プロセスの実効レベルが、着実にアップしていったよね。
そんな事実もまた・・
森保一ジャパンにとって、ものすごく厳しい条件だったこのゲームが、心理エンデュランス(忍耐力)を鍛えるための、とても有用な学習機会だったと考えるバックボーンなのさ。
ということで、森保一ジャパンにとって、とても貴重な勝負マッチではありました。
それにしても、勝って、本当に良かった。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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