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2019_ルヴァン準決勝_1・・大逆転ドラマという視点も含め、ものすごく興味深い、ゲーム展開の変容だった・・(フロンターレvsアントラーズ、3-1)・・(2019年10月9日、水曜日)
				
   
   
   
   
			 
			
それにしても・・
    
あれほどのゲーム内容の逆転現象だったわけだから・・
    
そのウラに、何か、特別な(意図された!?)現象コノテーション(言外に含蓄される意味)が隠されていたって考えるのが自然だよね。
    
だから、そのポイントについて、両監督に質問したんだ。
    
そしたら・・
    
・・いやいや、そんな深いモノじゃなく、単に、アントラーズが先制ゴールをブチ込んだからということなんじゃありませんか?・・
    
・・やっぱり、ゴールや失点ほどの刺激はないわけですし、それによって、ゲーム展開が大きく変容するのは、よくあることじゃありませんか・・
    
両監督に、同じ質問をぶつけたのだけれど、それに対して、お二人とも、異口同音に、同じニュアンスの内容をコメントしてたよね。
    
そりゃ、そうだけれど・・
    
私は、そのゲーム展開の逆転現象には、もっと深いバックボーンが隠されているかも知れないと思って質問したわけですよ。
    
そしたら・・
    
そう、両人から、肩透かしを喰らってしまって・・
    
何か、ヒントくらい、くれたっていいじゃありませんか・・!?
    
とにかく、それほど、ゲームの流れの変容が著しかったんだよ。
    
その経緯だけれど・・
    
先制ゴールも含めて、前半20分あたりまでは、もう完璧にアントラーズがゲームを支配した。
    
その絶対ベースは、素早い攻守の切り替えと、素早い「守備ブロックバランスの再構築」。
    
もちろん、そんなアントラーズだけれど・・
    
彼らもまた、「行くところ」は、しっかりと「行く」んだよ。
    
そう、チャンスを見計らい、みずから積極的に(人数&ポジショニングの)バランスを崩して仕掛けていくんだ。
    
そして、ここが、彼らのスゴイところなんだけれど・・
    
彼らは、ボールを失った次の瞬間には、ものすごく素早く「攻守を切り替え」、そして柔軟に、(人数&ポジショニングの)バランスを「再構築」しちゃうんだ。
    
まあ、攻守にわたる、ボールがないところでの動きの(効果的なイメージングの!?)量と質・・とでも言いますか・・ネ。
    
とにかく、その時間帯(前半20分あたり)までのアントラーズは、もう、完璧に、ゲームの流れを牛耳っていたんだ。
    
でも・・
    
そう、先制ゴールをブチ込んだ後、今度はフロンターレの攻めが(もちろんボール奪取プロセスの活性化が絶対ベース!!)、風雲急を告げていくんだよ。
    
そして、彼ら本来の、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションが冴えわたる。
    
そこじゃ、もう何度も、まさに「美しく」スペースを攻略しちゃうんだ。
    
組織パスコンビネーションでも、タイミングを見計らったドリブル勝負でも。
    
相手は、アントラーズの守備ブロックだからね、その優れた「実効レベル」は推して知るべし。
    
もちろん、スペースを攻略する「ところ」まで行くのだから、それが、次のゴール機会の創造につながらないわけがない。
    
「アッ・・ゴールだっ!!」
    
何度、そんなシーンに、身体がフリーズしたことか。
    
そしてフロンターレは、そんな「攻勢」を、しっかりと後半も維持し、結果に結びつけちゃうんだ。
    
それは、それは、立派で美しい「質実剛健サッカー」ではありました。
    
それにしても・・
    
そう、「あの」アントラーズが、こんな「完敗」を喫するなんて・・
    
もう、久しく、そんなゲームの顛末には、お目にかかっていない。
    
だから、こんなコトを考えていた。
    
・・たしかに、大岩剛監督が言うのは、その通りだったかもしれない・・
    
・・見事な先制ゴールをブチ込んだ後、少し落ち着こうと、守備への意識が強くなりすぎた!?・・
    
・・そしてたら、中盤で、フロンターレにスペースを与えすぎてしまうのも道理・・
    
・・もちろんフロンターレは、そのスペースを、とても上手く活用し、「自分たちのサッカーのリズム」を取り戻していくっちゅうわけだ・・
    
・・逆に、守備意識に偏り過ぎた(!?)アントラーズは、そんなフロンターレの軽快な攻撃リズムに翻弄されるなかで、彼らのサッカー自体が沈滞しつづけてしまう・・
    
・・要は、アントラーズが、前半立ち上がりの素晴らしい組織サッカーに、結局、最後まで立ち戻れなかったということ・・
    
・・だから・・サ・・
    
・・一度サッカーのリズムが沈滞したら(ダウンしてしまったら・・見失ったら!?)、そこから再び、ダイナミックな「リズム」にチームを乗せるのは、至難のワザなんだよ・・
    
・・ドイツサッカーのスーパーレジェンド、故ヘネス・ヴァイスヴァイラーが、こんなコトを言った・・
    
・・いいか、いかに相手を「勘違いさせるか・・」が、とても大事なテーマなんだぞ・・
    
・・そう、オレたちの方が数段強いとか、逆にヤツらの方が数段弱いとかって、勘違いさせるんだ・・
    
・・でも逆に・・
    
・・そう、(今日の)オレたちは調子が悪いって、勘違いしちゃうネガティブケースだってある・・
    
・・そんな悪魔のサイクルから抜け出すためには・・
    
・・もう全員が、オールコートマンマークで、相手の攻撃を、コート全面でブッ潰すしかない・・
    
・・それがうまくいけば、再び、自分たちの確信レベルが深まり、逆にヤツらは、自信をなくして、心理的な悪魔のサイクルにはまってしまうに違いない・・
    
・・そう、そんなふうに、相手を勘違いさせられるかが、結果を引き寄せられるかどうかのキーポイントなんだ・・
    
フムフム・・
    
まあ、とにかく・・
    
今日のアントラーズが、自分たちがブチ込んだゴールによって(!?)悪魔のワナにはまってしまった・・というコトなのかもしれない。
    
あっ、そうそう・・
    
以前、アントラーズのゲームで、こんなコトもあった・・
    
その試合のアントラーズは、とても内容が悪いサッカーで立ち上がり、その流れのなかで相手にゴールまでブチ込まれてしまったんだ。
    
観ているこちらは、「こりゃ、今日のアントラーズはダメだ・・」なんて落胆しきりだった。
    
でも、その「失点」によって、アントラーズが生き返ったんだよ。
    
そう、いつものアントラーズが完璧に蘇(よみがえ)り、完璧な大逆転ドラマを完遂させたんだ。
    
そのとき私は、大岩剛監督に、「あれは、ラッキー失点だったですね!?」って聞いたっけ。
    
大岩剛監督は、にっこり微笑んで、軽く頷いていたよね。
    
でも、今日は・・
    
そう、彼らがブチ込んだ先制ゴールは、「悪魔のささやきゴール」になってしまった!?
    
とにかく・・
    
その後のアントラーズが、2点リードされるまで、まったくの「音なし」になっちゃったこと・・
    
でも、2点リードされてから(後半の残り10分!?)、やっと覚醒し、本来の、ダイナミックサッカーを甦らせたこと・・
    
「あの」先制ゴールには、そんな心理的なワナが(サッカーの神様によって!?)仕込まれていたっていう私のイマジネーションは、あながち、間違いではなさそうな・・
    
へへっ・・
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最後に「告知」です。
    
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
    
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
     
  - そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
    
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
    
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
    
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
     
  - まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
 
   
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				 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
			
			
			
			
			
			
			
			
				 追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
			
			
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				 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
			
				 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
			
				 
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
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