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2019_U17WM・・またまた素晴らしい組織サッカーで、世界に対して「日本」をアピールしてくれた森山佳郎ジャパンに、乾杯!!・・(日本vsセネガル、1-0)・・(2019年11月4日、月曜日)

スゲ〜〜ね、森山佳郎ジャパン。

内容で、セネガルを数段上回る「質」を魅せつけながら、立派な勝利も掴み取った。

これで、「死のグループ」をトップ通過だぜ。

もう、立派としか言いようがない。

ところで・・

どうなんだろうね〜・・セネガルのサッカー・・

たしかに、スピードとパワー(フィジカル)は言うまでもなく、テクニックやスキルでも、世界レベルに完璧に追い付いて(追い越して!?)いる。

でも・・

そう、そんな「個のエッセンス」では素晴らしいセネガルだけれど、チーム戦術という視点では、ビックリするほど低レベルなんだ。

要は、スペースを攻略していく最終勝負プロセスでは、組織プレーがうまく連鎖しないということ。

そして結局は、ドリブル勝負や、スピードにモノを言わせたタテパスや、一発の勝負ロングパスといった「単発の仕掛け」に終始しちゃう。

もちろん、1対1のドリブル勝負シチュエーションまで持ち込まれたら、怖い、怖い。

でも、森山佳郎ジャパンは、そんな彼らの仕掛けイメージなど先刻ご承知・・ってな感じで、素晴らしい連動カバーリングで抑え込んじゃうんだ。

そう、セネガルは、やっぱり、個人プレーを「ブツ切りに組み合わせていく」ってな感じなんだよ。

だから、森山佳郎ジャパン守備にとっても、与し易いことこの上ないってな感じなんだ。

もちろん、「ツボにはまったら」、抑え切れないよ。

でもセネガルは、その「ツボ・シチュエーション」に持ち込むのに四苦八苦しつづけていたんだよ。

まあ・・ネ・・例によっての基本コンセプト・・

「ありあまる個のチカラ・・」という悪魔のワナ!?

ということで、セネガルの仕掛けの内実が、ホンモノの組織サッカーという視点で(!)アップしていかない!?

まあ、そんな見方もできますかね。

もちろん、「その個」が、ディエゴ・マラドーナとかロナウジーニョ、ロナウドやメッシのレベルだったら、チーム戦術は、まったく変わってくるわけだけれど・・サ。

念のため・・

あっと・・

ということで、そんなセネガルと対峙した、森山佳郎ジャパン。

素晴らしかったよ、ホントに。

ということで、まず、触れておきたい「視点」がある。

それは・・

グラウンド上の「体感」をスムーズに「超越」した森山佳郎ジャパンという視点・・

そう、セネガルがブチかます「あの」スピードとパワー、テクニックとスキルを体感していながら、日本の若武者たちは、まったく臆することなく、ある意味で「淡々と」、自分たちのサッカーを積極的、攻撃的に、ブチかましつづけたんだ。

もう、ホント、頼もしい限りだ。

セネガルの、レベルを超えたスピードへの体感だけれど・・

立ち上がり数分というタイミングでブチかまされた、危険なロングフィードカウンター。

そのスピードは、誰もが「ビビってしまう」レベルのモノだった。

だから私は、「あっ・・森山佳郎ジャパンは、心理的に押し込まれちゃうかも・・」なんて思ってしまったんだ。

でもそれは、完璧に、杞憂に終わった。

ロシアW杯で、西野朗ジャパンがセネガルと対戦したときも、「あの」スーパーマン長友佑都が、相手のドリブルでブッちぎられたシーンがあった。

何せ、「あの」長友佑都だからね、私だけじゃなく、チームメイトたちにとっても、とてもショッキングなシーンだったに違いない。

でも彼らは・・

あっと・・、そのゲームの顛末については「このコラム」も、ご参照あれ。

「まとまりに欠けるコラム」ではあったけれど、それでも・・ネ。

ということで・・

立ち上がりの、レベルを超えたスピードの一発ロングカウンターにビックリさせられ、すぐに、ロシアW杯での「長友佑都ブッちぎられ事件」がアタマに浮かんだっちゅうわけさ。

へへっ・・

とはいっても、日本の若武者たちは・・

そう、その後も、まったくビビることなく、自分たちのサッカーを貫きとおしたんだ。

まあ、1分、2分は、少し「落ち着き気味」にはなったけれど・・ネ。

とにかく、森山佳郎さんには、心からのレスペクトと謝意を表しますよ。

ところで、森山佳郎ジャパンの「自分たちのサッカー」・・

言わずもがなだけれど、攻守ハードワークとリスクチャレンジを絶対ベースにした、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション・・ってな表現が妥当でしょ。

そんな、レベルを超えた組織サッカーのなかで、若武者たちは、人とボールを動かしながら、明確にウラのスペースを攻略し、チャンスを創りつづけるんだ。

その「ゲーム戦術」の基本イメージだけれど・・

もちろん、攻守にわたる局面デュエルで、相手とのフィジカル・コンタクトを極力回避するというイメージだよね。

だからこそ、ボールを効果的に動かすために、「人」の動きを工夫するんだよ。

まさに、その「人の動きの量と質」で、セネガルを圧倒していたんだ。

とにかく、森山佳郎ジャパンでは、そんな「動きのイメージ」が、明確に共有されている。

それも、コレも、森山佳郎さんのウデの証明っちゅうわけさ。

何度も、セネガル守備ラインのウラスペースを攻略してチャンスを創りだしつづけられたのも道理ってなコトだね。

もう一つ、別な視点がある。

それは・・

チャンスの芽からゴール機会の創造へ。

そしてゴール機会から、実際の得点へ。

その、二つのプロセスを成就させるファクターは、違うという視点。

まあ、このテーマについては、また別の機会に・・

とにかく、森山佳郎ジャパンが、そんな三つの「仕掛けフェイズ」を、素早く、そしてスムーズに結びつけ続ける仕掛けシーンを観ながら、期待と希望が膨らみつづけたモノさ。

というわけで、最後に・・

オランダ戦コラムでの最後のフレーズを繰り返させてくださいネ。

影山雅永ジャパン(U20WM)、横内昭展ジャパン(トゥーロン)、そして言わずもがなの森保一ジャパン(南米選手権とWM予選)など、今年の日本サッカーは、その「進化&深化」を、ものすごい刺激とともに「世界」に強烈にアピールした。

ヨーロッパの友人たちも、とてもシリアスに(以前のような、軽んじる雰囲気など全くなく!!)、日本サッカーの発展を認め、(真のライバルとして!?)讃えくれているんだ。

とにかく私は、同じサッカー人(同業者)として、優れたプロコーチ、森山佳郎さんに、心からの賞賛と感謝の意を表しますよ。

森山佳郎ジャパンに、乾杯っ!!

あっと・・書き足しのようで申し訳ないけれど・・

ここまで日本サッカーのレベルを引き上げた、田嶋幸三会長をコアにまとまり、それぞれが自分主体に(!?)良い仕事を積み重ねている技術畑のスタッフの皆さんに対しても、心からの賞賛と感謝の意を表する筆者なのです。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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