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- 2019_女子WM・・すごかったネ〜、アルゼンチンがブチかました徹底的な粘りの戦術サッカー・・(なでしこvsアルゼンチン、0-0)・・(2019年6月11日、火曜日)
- いや、ホント、すごかったネ〜〜・・
アルゼンチンがブチかました、徹底的なゲーム戦術サッカー。
彼女たちは、まったくと言っていいほど、カウンターでのチャンスメイクをイメージしていない。
そうではなく、どこかで、ほんのチョットしたチャンスで得たセットプレーからの「決勝ゴール」しかイメージしていないんだ(実際、後半に1本だけセットプレーチャンスがあった!)。
やはり、ギリギリの勝負の舞台だからこそ・・
でも、まあ、組織サッカーと、個のチカラの内実を考えれば、理路整然としたアルゼンチンの「ゲーム・プラン」だよね。
そう、完璧なスカウティング基盤の、徹底的なゲーム戦術。
対する、なでしこ・・
もちろん、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションを絶対基盤に、スペースを攻略しようと攻め込んでいく。
要は、「ポンポンポ〜ン」といったリズムの、軽快な人とボールの動きをベースに相手アタックを外し(ボール奪取アタックを仕掛けてきた相手を置き去りにし!)、ウラの決定的スペースを突いていこう・・ってなイメージ。
でも・・
そう、アルゼンチンは、まったくといっていいほど、ボールホルダーへの積極アタック(まあ積極プレッシング)でボールを奪おうとは、してはいなかったんだ。
そうではなく・・
「なでしこ」のボールホルダーへの「寄せ」へのタイミングが、少しでも遅れたら、決してアタックを仕掛けずに、粘りのウェイティングに入るんだ。
もちろん、「そこ」で、なでしこのボールの動きが停滞したら、間髪を入れずに、協力プレスの輪ができちゃう。
フムフム・・徹底している・・
そしてアルゼンチンは、次、その次のパスレシーバーのトコロで奪おうとするわけだ。
そう、アルゼンチンの猛女たちは、チェイス&チェック「まで」は、ものすごく忠実に「寄せ」るけれど、なでしこのボールコントロールミスがない限り、決してアタックを仕掛けようとはしないんだ。
そんな、「ミス待ちの寄せ」。
そして、それをベースに、次、その次のパスを狙うっちゅうイメージ。
その徹底ぶりには、舌を巻いた。
何せ、そんなゲーム戦術は、選手たちにとって、心理・精神的な負担は、とても大きいからね。
それでもアルゼンチンの猛女たちは、徹底的な忠実さで、その「やり方」を貫く。
そんな、アルゼンチンの「戦術サッカー」もまた・・
そう、「なでしこ」の組織サッカーに対するレスペクトの裏返しなんだろうね。
そんなだから、我らがなでしこは、やはり「個の勝負」に賭けていかざるを得ない。
でも、そんな「個のドリブル勝負の流れ」に入った次の瞬間には、アルゼンチンの猛女たちが、ズバッと集中して「協力プレスの輪」を築いちゃう。
たしかに「なでしこ」は、セットプレー、クロスやミドル弾などでチャンスの芽は創ったけれど、結局は、攻めきれずにタイムアップ。
そんなゲームを観ながら・・
・・もっとアバウトな放り込みやミドル弾を、がんがんブチかまさなきゃ、アルゼンチン守備ブロックのバランスを崩せない・・
・・とにかく、相手は、「なでしこ」の人とボールの動きを見極めながら、どこで協力プレスを仕掛けるかってコトばかり考えているんだ・・
・・だからこそ、相手のディフェンスの発想を「外せば」、必ず、アルゼンチン守備ブロックのバランスが崩れ、もっとスペースが出来てくるはず・・
・・でも・・
まあ、仕方ない。
相手のチーム力が上がれば上がるほど(次のスコットランド戦、イングランド戦)、なでしこの良さが、もっと表現させるに違いない。
いまは、彼女たちの、トーナメントを通じた成長に期待しましょう。
そう、2011年ドイツW杯のときのようにネ・・
PS:再スタートした「The Core Column」での、カリオカ(ラモス瑠偉)との対談シリーズは、今日もアップしましたよ〜・・
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最後に、新規の「告知」です。
- 昨日(2019年6月10日)から、「The Core Column」を、カリオカ(ラモス瑠偉)との対談というカタチで再スタートしています。
- まあ、私の自伝である「My Biography」については、まだ再スタートは切れていないけれど・・。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と考えている次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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