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2019_女子WM・・何か、女子サッカーの進化プロセスに「も」思いを馳せてしまった・・(なでしこvsスコットランド、2-1)・・(2019年6月15日、土曜日)
				
   
   
   
   
			 
			
スピードと高さにあふれる「パワーサッカー」・・
    
スコットランドについては、そんな形容が当てはまりますかね。
    
対して、そんな猛女たちのパワフルな仕掛けを、忠実でスキルフルな(前からの追い込みと正確な予測ベースの!)連動ディフェンスで受け止める、我らが「なでしこ」。
    
そして、ボールをスマートに奪い返し、組織オフェンスを繰り出していく。
    
もちろん、攻守ハードワークとリスクチャレンジにあふれる、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション。
    
まさに、「なでしこ」らしい組織サッカーじゃないか。
    
もちろんそれには、局面デュエルを、できるかぎり避けるために、しっかりと人とボールを動かしつづけなきゃいけない・・というバックボーン発想がある。
    
フィジカルが強い相手との「局面デュエル」を避ける・・
    
このテーマだけれど、もちろん前述した、素早くスマートな「人とボールの動き」が絶対ベースではあるけれど、それにプラスして、「なでしこ」の、ハイレベルな局面ボールコントロールにも言及しなきゃいけない。
    
「スパッ! & ピタリッ!」ってな音が聞こえてきそうな、正確なボールコントロール。
    
それがあるからこそ、スコットランドの猛女たちも、安易にはアタックに(フィジカルな局面デュエル)を仕掛けられない・・っちゅうわけだ。
    
そんなゲームを観ながら・・
    
・・これは、伝統的な(クラシックな!?)女子サッカーの構図だな〜・・
    
・・なんて、感じていた。
    
小回りは効くけれど、身体が小さく、スピードとパワーと高さ(フィジカル)では、どうしても不利になってくる「なでしこ」。
    
それに対して、フィジカルを前面に押し出すことで、自分たちのアドバンテージを最大限に活かしていこうと意図するスコットランド。
    
だから、クラシックなゲーム内容・・
    
女子サッカーでは・・
    
何といっても、2011年に世界の頂点に立った「なでしこ」は、エポックメイカーだったんだ。
    
そう、ダイレクトパスを織り交ぜた、人とボールが(とても素敵なリズムで!)動きつづける組織コンビネーション。
    
「なでしこ」は、それで、相手のパワーをかわしながら(極力フィジカルコンタクトを避けながら)、まさにスマートの極みってなコンビネーションで、決定的スペースを突いていったんだ。
    
このスコットランド戦には、まさに、そんな「クラシックな構図」があったと感じた。
    
あっと・・世界の潮流・・
    
アメリカ、ドイツ、フランス、ブラジル、スウェーデン、ノルウェーといった伝統的な強豪カントリー。
    
彼女たちだけじゃなく、中国、韓国、オーストラリアといったアジア勢にしても・・
    
大成功を収めた「なでしこ」の影響から(!?)、「より」スマートな組織サッカーを志向することで、サッカーの「質」を向上させていったと思うわけさ。
    
そう・・
    
「なでしこ」のライバルたちも、フィジカル基盤の「スマートな組織サッカー」へと、大きく進化しているんだよ。
    
まあ、とはいっても、ドイツだけは、女子サッカーが立ち上がった時代から、「組織サッカー志向」は強かったけれど・・ネ。
    
その生みの親とも言える、故ゲロー・ビーザンツは、私のドイツでの恩師であり、「戦術サッカーに長けた智将」でもあったわけだから・・。
    
ちょっとハナシが「前後左右」しちゃっている・・フ〜〜ッ!!・・
    
とにかく・・
    
このゲームでの、クラシックな「ニオイ」に、ちと懐(なつ)かしさを覚えていた筆者だったということが言いたかったのかもしれない。
    
へへっ・・
    
ということで・・
    
「周り」のサッカーが進化している・・という視点でも、「なでしこ」にとって厳しい闘いがつづく・・ということ「も」言いたかった筆者なのであ〜る。
    
ところで・・
    
次のイングランドは、スコットランドに輪を掛けて、チーム戦術的にも優れているよね。
    
だからこそ、勝負マッチを体感するなかでの「自身の成長」も含め、W杯での、これからの「なでしこ」の活躍を推し量るうえでも、とても大切な意味を内包するゲームになる。
    
高倉麻子監督の手腕に期待しましょう。
  
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最後に、新規の「告知」です。 
   
  - 昨日(2019年6月10日)から、「The Core Column」を、カリオカ(ラモス瑠偉)との対談というカタチで再スタートしています。
     
  - まあ、私の自伝である「My Biography」については、まだ再スタートは切れていないけれど・・。
    
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と考えている次第。
    
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
     
  - まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
 
   
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				 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
			
			
			
			
			
			
			
			
				 追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
			
			
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				 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
			
				 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
			
				 
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
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