トピックス
- 2020_ブンデスリーガ再開・・サッカー内容と結果が、完璧に一致したゲームだった・・それにしても・・(ドルトムントvsシャルケ、4-0)・・(2020年5月17日、日曜日)
- 「どうだ〜っっ・・オレたちは強いゼ!」
昨夜のブンデスリーガ再開マッチ、ルール(工業地帯)ダービー、ドルトムント対シャルケ04。
・・無観客・・さまざまな感染防止ルールの徹底・・グラウンド上のノイズが、直接的に聞こえてくる等など。
そりゃ、違和感イッパイだったゼ。
あっと・・
皆さん、ホントにご無沙汰してしまいました。
もちろん私は、巣ごもりのなか、昔のゲームを観ながら、いろいろな戦術的視点でイメージトレーニングに励んでいますよ。
そのイメージトレーニングだけれど・・
それこそが、発想(創造力)の瞬発力をアップさせる唯一のリソースなんだ。
そう・・
グラウンド上の現象を観ながら、一瞬のコンテンツから、戦術的なバックボーンを切り取るっちゅう意味合いでね。
それと・・
前述した、「テレビ観戦中の違和感」だけれど、それは、時間の経過とともに薄れ、徐々に、グラウンド上の現象に集中できるようになっていったっちゅうポイント。
そんな感覚的な変化も、とても興味深かったネ。
もちろん・・
そう、無観客のスタジアム観戦では、そうはいかないだろうけれど・・サ。
あっと・・
昨夜は、エッセンに住む、ボルシア・ドルトムントをサポートする友人と、スカイプをつなぎながら観戦したんですよ。
そう、冒頭の発言は、彼が放った歓喜の雄叫びだったんです。
彼は、ドルトムントをサポートしているのだけれど、このルール(工業地帯)ダービーについては、こどもの頃からの体感の積み重ねを基盤に、まさに「感性ベース」ってなレベルだね。
そう、それこそ「マイチーム」という表現の本質なんだろうね・・
ということで、試合・・
タイトルに書いたように、ドルトムントが、内容でも結果でもシャルケを圧倒した再開マッチでした。
もちろん、その「圧倒」のコノテーション(言外に含蓄される意味)は、守備にあり。
立ち上がりの様子見の雰囲気から、徐々にペースアップしていったドルトムント。
とても冷静で効果的に、ゲーム展開イメージをシェアしていたと思います。
そんなトコロからも、スイス人のリュシアン・ファーブル監督の優れた「ウデ」がうかがえる。
特に、守備。
ボールホルダーや次のパスレシーバーに対する追い込み方(チェイス&チェックやカバーリング&協力プレスなどの集散など!)の機能性が、もう抜群。
ポジショニングバランス・オリエンテッドの、冷静でスマートな「イメージング・シェア」をベースに、選手個々が、しっかりと自分自身で判断・決断しながら、勇気をもって、積極的にアクションをするっちゅう感じ。
要は、選手個々が、「このサッカーがしたい!!」と、心から思っていることの証左っちゅうことだね。
だからこそ、マリノスのアンジェ・ポステコグルー同様に、ドルトムントのリュシアン・ファーブル監督の、心理マネージャーとしての優れた「ウデ」を賞賛するのさ。
そんなクレバーな、ドルトムントのボール奪取プロセスを観ながら、森保一が率いたサンフレッチェ広島(もちろん今の日本代表も!)に思いを馳せていた。
そして、ドルトムントの攻撃。
とにかく、攻守ハードワークを絶対ベースにする「人とボールの動き」が秀逸なんだよ。
目的は、もちろんスペースの攻略(ある程度フリーなボールホルダーの演出!)なんだけれど・・
そのプロセスには、「個」にしても「組織」にしても、無限大のファクターが満載。
そのなかで、やっぱり、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションこそが・・
・・なんていう根源的なファクターに思いを馳せていた。
そのプロセスで異彩を放っていたのが、前線のユリアン・ブラント(背番号19)だったね。
彼が魅せる、軽やかなダイレクトパスは、まさに秀逸だった。
チームメイトたちも、彼のプレー感覚をしっかりと理解しているから、彼に後方からのタテパスが入りそうになった次の瞬間には、スッとタテのスペースへ抜け出していくんだ。
もちろん、そのスペースに、ブラントから、「チョンッ!」ってな感じのダイレクトパスが送り込まれることは言うまでもない。
また彼は、最終勝負プロセスで、ダイレクトコンビネーションを主導するだけじゃなく、しっかりとしたタメからのラストスルーパスを通しちゃったりする。
まあ確かに、前線からの守備では、ダイナミックなハードワークという視点で少し不満は残ったけれど、攻撃での仕掛けプロセスでは、素晴らしく効果的なチャンスメイカーとして異彩を放っていたよね。
もちろん、19歳の世界的スター候補でもあるノルウェー人ハーランドも素晴らしいプレーを展開したけれど、私は、この試合に限っては、ブラントがいるからこそ・・ってな視点で観ていた。
対するシャルケ04は、この試合に限っては、まったく顔色無しだった。
守備でも、一生懸命に前から(協力)プレスを掛けようとはするけれど、それも、前述した、ドルトムントの、クレバーな人とボールの動きに翻弄されちゃうんだよ。
そんなだから、攻撃でのボールがないところでのサポートの動きが、ボールの「意図」と連動するはずもない。
やっぱりサッカーは、ボールがないところで勝負が決まるんだよ。
ということで・・
何か、書きながら、違和感いっぱいなのだけれど(もっとイメージトレーニングが必要!?)・・
とにかく、まだまだ「正体が明確に解き明かされていないコロナ」と、うまく「共存」していけることを願って止まない筆者なのでありま〜す。
あっと・・
冒頭の、エッセンの友人も、コロナからの「注意深い再活性化プロセス」を象徴すべきブンデスリーガ再開を、大喜びで楽しんでいたのでした。
では、また・・
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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