トピックス
- 2020_J2_第22節・・これまた、ヴェルディにとって、とても深〜いコノテーション(言外に含蓄される意味)を内包する勝負マッチだったネ・・(ヴェルディvs北九州、1-0)・・(2020年9月27日、日曜日)
- フ〜〜ッ!!
まあ、とにかく・・
この最後の20分間で積み重ねた「極限の体感」は、確実に「次」につながるはず。
ヴェルディは、立派に、乗り切ったんだ。
それは、それで、とても良い学習機会ではあったわけさ。
とはいっても・・
そんな、極限の「勝負の雰囲気」だったからこそ(!?)、何度か、ネガティブな、「アナタ任せ態度」のプレイヤーを認識させられたのは残念だった。
ため息が出た。
その、「守り切らなきゃいけない」時間帯で、もっとも重要な「プレー姿勢」は、言うまでもなく、最高の集中力で、攻守ハードワークを探しつづけることでしょ。
そう、強烈な闘う意志・・
でも、何人かは、大事な場面で、ボール(状況)ウォッチャーになってしまったり、全力スプリントで相手を追い掛けなかったり・・
また、「何とかしようとする意志のカケラ」さえも感じられない、無責任で無気力なミスも、何度か目撃させられた。
ビデオで見返せば、「自分が、何をやらなければならなかったのか・・」とか、「安易にプレーを観てしまった等」といったネガティブ現象が、一目瞭然だよね。
とにかく、何度もビデオを見返すことで、この、ギリギリの「勝負プロセス」での、あるべき「闘う意志の内実」を再認識して欲しいね。
ところで・・
実は、お詫びしなきゃいけないことがあります。
それは、前節コラムで書いた内容。
チト、勘違いしていたかもしれないんだ。
それは・・
(私のなかで!)ディフェンダーのイメージで固定されていた澤井直人の、基本タスク(プレーイメージ)について。
その理解が不十分だったから、観戦イメージが「乱れて」しまったんだよ。
そうではなく、澤井直人は、基本的には中盤プレイヤーという認識が正しかったらしいんだ。
フ〜〜ッ!!
その澤井直人だけれど、このゲームではベンチスタートだった。
ということで・・
この、重要な勝負マッチでのヴェルディ基本タスクイメージは、こんな感じ。
最終ラインはスリーバックで、高橋祥平、平智之、若狭大志のトリオが組む。
アンカー&ゲームメイカーは、言わずと知れた藤田チマ(スキンヘッドから五分刈りになったけれど、それには、もう慣れた!)。
また・・
右のウイングバックに山下諒也が入り、左サイドでは、左足の魔術師、福村貴幸と小池純輝が、とても柔軟に、攻守のタスクを入れ替える。
まあ、とはいっても、ドリブル突破チャンスでは小池純輝が、組織コンビネーション(パス)での崩しでは福村貴幸が、それぞれ存在感を発揮するわけだ。
そして・・
そう、それ以外の三人(山本理仁、佐藤優平、井上潮音)は、まさにゼロトップってな感じで、ボール奪取プロセスへの積極参加も含め、前後左右のポジションチェンジを繰り返すんだ。
あっ・・
もちろん、そんな流動性メカニズム(相互カバーリング!)には、両ウイングバックも、臨機応変に参加してくるコトは言うまでもないよね。
まあ、だから・・
スリーバックの最終ラインと藤田チマを除いた六人が、臨機応変に、攻守ハードワークとリスクチャレンジを、自ら「探しまくる」ってな感じの創造性プレーを展開したとも言えるよな。
ということで・・
そんな六人のなかでは(たまには藤田チマも最前線に顔を出したりする!)強烈な「意志」が迸(ほとばし)りまくっていたわけさ。
とにかく、うまく機能しつづけるサッカーの証人になるのは、爽快だったね〜・・
あっと・・
興味深かったのは、選手タスクのバランスだけじゃなかった。
ヴェルディのゲーム戦術では、前回の「ギラヴァンツ北九州との対戦」から学習した内容が、とてもスマートに反映されていたんだ。
要は・・
次のパスレシーバーは、無為にボールをキープしようとするのではなく、「相手の強烈プレス」をイメージし、次のプレー(ワンタッチ&パス)を、明確にイメージしていたっちゅうこと。
そして、前からプレス守備をブチかまそうとするギラヴァンツの「前への勢い」が、何度も、空振りに終わってしまうシーンを目撃することになったわけだ。
ちょっとした、(爽快な!?)驚きではあった。
また、ヴェルディの、中盤での人とボールの動きが、格段に「加速」したとも表現できるよね。
それだけじゃなく・・
「その軽快な人とボールの動き」をベースに、とてもスムーズに、そして勢いよく、タテへ仕掛けていくんだよ。
人とボールの動きが軽快だから、何度も、ギラヴァンツ守備の穴(スペース)を攻略できてしまうのも道理・・ってな爽快な仕掛けプロセスがつづいたんだ。
そして、そんなゲームの流れからすれば理の当然という先制(決勝)ゴールが決まるわけさ。
藤田チマからの、フィーリングにあふれた、小池純輝の足許への正確なパス。
それを、ワンタッチで決定的スペースへ「送り出し」、そしてスライディングキックで蹴り込んだ小池純輝。
素晴らしいゴールだった。
とにかく・・
(前回対戦をベースに!)考え尽くされた攻略イメージを前面に押し出すスマートなサッカーからすれば、まさに理の当然のゴールではあったわけさ。
ところで・・
このゲームで永井秀樹が考えたゲーム戦術の内実だけれど・・
それって、もちろん、後ろ向きの「戦術サッカー」とは、まったく違うよ。
言うなれば、まあ、「徹底サッカー」なんて表現できるかもね。
とにかく選手たちの中では、具体的なゲーム戦術イメージが、完璧にシェアされていたんだ。
そして選手たちは、決して「受け身」になることなく、全員が、そのコンセプトに基づいて、攻守ハードワークとリスクチャレンジを「探しつづけて」いたんだよ。
そう、前向きなチャレンジングサッカー。
それがあったからこそ・・
冒頭で書いた、最後の20分間における、ギリギリの「闘う雰囲気」を、成功裏に乗り越えられたと思うわけさ。
まあ、「主体的な、ボール奪取プロセスへ挑んでいく積極姿勢」という視点では、いくつかの課題も見え隠れしていたわけだけれど・・
とにかく、これからも、「具体的な目標イメージ」をもって、このような「粘りの勝負サッカー」をつづけて欲しいと願っている筆者なのであ〜る。
へへっ・・
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- ところで・・
チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。
以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。
彼女については、このページやあのページを参照してください。
私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。
その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。
藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。
「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。
ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。
また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
- とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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