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2020_AFC_U23・・相手に(レスペクトされているからこそ!!)注意深く立ち回られたことで、実力の差がより鮮明になった!?・・(西野朗タイvsサウジアラビア、0-1)・・(2020年1月18日、土曜日)

フ〜〜ッ・・

やっぱり、予想していたゲームイメージが現実のモノになった。

そう・・

サウジは、バーレーンとは違い、(相手を甘く見た安易さで!?)前から勝負を仕掛けていくのではなく、あくまでも、「落ち着いたゲーム」をイメージしていたんだ。

落ち着いて、タイの前からプレス守備の内実をジックリと観察する。

そして、タイ選手たちの「意志」が、(自分たちの良いペースで攻め上がれないフラストレーションで!?)落ち着いてきたら、徐々に、前へ仕掛けていく。

もろちん、その絶対ベースは、ボール奪取プロセス(守備)だよ。

それが、とてもクレバーに、そして高い実効レベルで機能していたんだ。

これもまた、サウジが、西野朗タイの「得意なゲーム展開」を、ジックリと研究した成果に他ならないっちゅうことだね。

だから西野朗タイは、まったく、「ダイナミズム反発力」を駆使できなかった。

要は、相手が攻撃的に前から仕掛けてくれば、そのエネルギーを受ける方の(守備での)攻撃姿勢もアップする・・ということ。

だからこそ、バーレーン戦での西野朗タイは、スーパーに攻撃的なサッカーを(前からプレス守備を)ブチかましつづけられたっちゅうわけだ。

そんな、攻守ハードワークとリスクチャレンジにあふれるダイナミックサッカーは、最初の時間帯を除き、オーストラリア戦でも、いかんなく発揮された。

でも・・

そう、オーストラリア戦では、徐々に、疲れから(!?)、攻守ハードワークとリスクチャレンジの姿勢が減退し、その変化を、オーストラリアに、とてもうまく活用されてしまった。

あっと、人とボールの激しい動きによって、徐々に疲労がたまってきた・・という視点・・

そのことは、スーパーサッカーだった初戦のバーレーン戦でも、その疲労の蓄積は、後半15分過ぎから感じられはじめたよね。

そう、前からプレス守備のダイナミズムが(チェイス&チェック=寄せ=やカバーリングの勢いが)明らかにダウンしていったんだよ。

でも・・

そう、バーレーン戦では、相手が、そんな西野朗タイの勢いの減退に乗って、ガンガンと前へ攻め上がってきたことで、「スパッ、スパッ・・」なんていう擬音が聞こえてきそうなほど鋭いカウンターが、何本も決まった。

あっと・・そして、このサウジアラビア戦・・

前述したように、サウジは、とてもクレバーに、ゲーム展開の流れをコントロールしたんだ。

そして、最初の数分間は、イニシアチブを握りかけていたタイが、そんなサウジの「ゲーム戦術的なワナ」に、見事に「はめ込まれて」しまったというわけだ。

そして彼らは、前半だけでも、数本、決定的な「ゴール機会」を創り出されてしまう。

また後半も、サウジに、完璧にゲームの流れを支配されるなかで、まったくといっていいほど、攻め上がる「活路」を見いだせずにいた。

西野朗タイは、カウンターだけじゃなく、組み立てプロセスでも、まったくといっていいほど、スペース攻略の流れを創りだせなかったんだ。

そりゃ、「あの」落ち着いた展開だから、苦し紛れのハイボールやタテパスなんて、簡単に潰されてしまうのも道理でしょ。

何せ、スピード、高さ、パワーで、明らかにタイを凌駕しているサウジなんだから・・

だからこそ、西野朗タイは、バーレーン戦のような、前からプレス守備をベースに、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションによってスペースを攻略することを、ゲーム展開イメージングのコアに置くべきだった。

そう、フィジカル(局面デュエルの内実)で不利なんだから、相手とのフィジカル接触を、極力避けるというイメージ構築が大事だったんだろうね。

とにかく・・

人とボールの動きが鈍重なことで、うまくボールをスペースへ動かせない西野朗タイだから、ツボにはまった状況での個のドリブル勝負をブチかませるはずもなかったんだ。

そして最後は、サウジ選手が揃っている状況で、苦し紛れのドリブル突破にチャレンジし、難なく、屈強なサウジ守備に潰されてしまうという愚を繰り返すんだ。

西野朗タイ・・

バーレーン戦でのスーパーサッカーは、たぶん、とても偶発的なグラウンド上の現象が積み重なったことで、攻守にわたる「ポジティブなプレーサイクル」が、二重、三重に「膨らみ」つづけた結果だったということか・・。

とはいっても・・

そう、西野朗が、今回の決勝トーナメント進出という大きな成果も含め、タイで良い仕事をしているのは、確かな事実だと思う。

これからも、日本サッカーのアイデンティティ(誇り)となるよう、頑張って欲しい。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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