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2021_J2_第1節・・二つの「個」のスーパーゴールと、一つのゴッツァンゴールに傲(おご)ることなく、謙虚に、高みへ向けて、地道な努力をつづけましょう・・(ヴェルディvs愛媛、3-0)・・(2021年2月28日、日曜日)

よしっ!!

内容については後述するけれど・・

とにかく、開幕戦を、それもホームで、勝利したコトには、殊の外、大事なコノテーション(言外に含蓄される意味)が内包されている。

戦術的な意味合いじゃなく、心理・精神的にプラスのマインドで前に進める。

それにしても、愛媛FC。

この試合が「J」の監督デビューだった、和泉茂徳さんも、リモート会見で述べていたように、彼らは、立ち上がりから(また最後の最後まで!?)、ものすごくアグレッシブで魅力的なサッカーをブチかましたんだ。

もちろん、絶対ベースは、前からプレス守備・・

とにかく、その勢いは、まさに天井知らずってな感じだった。

あっと・・

そういえば私は、守備ではなく、あくまでも「ボール奪取プロセス」という表現にこだわることにしたんだっけ。

まあ、ということで愛媛は、ものすごいダイナミズムで、「前からプレス基盤」のボール奪取プロセスをブチかましつづけたんだよ。

そして、後方から決定的スペースへ走り抜けた選手がダイレクトシュートを放ったり、ヴェルディGKマテウスの正面へキャノンシュートをブチかましたり。

和泉茂徳監督も言っていたけれど、たしかに、ヴェルディの失点になってもおかしくないシーンではあった。

でも・・

そう、あれだけ押されていたにもかかわらず、ヴェルディのボール奪取プロセスが、後手に回ることは、なかった。

彼らは、しっかりと連動しつづける組織ディフェンスを機能させたんだ。

チェイス&チェックやカバーリング、ボールがないところでのサポートの動きや忠実マーキングなど、ストロングハンド、永井秀樹の優れた仕事の一端が見えてきたモノさ。

たしかに、前述した二つのピンチはあったけれど・・

全体的には、とてもステディーで組織的に「イメージ」が連鎖しつづける、見事なボール奪取プロセスを展開したヴェルディだったんだ。

そして・・

そんな、クリエイティブで堅牢な守備ブロックをベースに、何度か、カウンター気味にチャンスの芽を発芽させたりもした。

その仕掛けプロセスは、たしかに危険なニオイを放っていたんだよ。

とはいっても、私は・・

やっぱりまだ、仕掛けプロセスのコンテンツに対して、不満だった。

それは・・

たしかに、ボールはキープできるし、動かせる。

でも、あまりにも「足許パス」が目立ちすぎていたんだ。

それじゃ、相手ディフェンスの穴(スペース)を、組織的に攻略していけるシーンなど、創りだせるはずがない。

そう、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション・・ね。

たしかに、小池純輝が、二つのスーパーゴールをブチ込んだ。

でもそれは、個のパフォーマンス。

また、山本理仁が、とても冷静に「流し込んだ」3点目にしても、まさにゴッツァンゴール。

ここで、またまた、蛇足のレッスン・・

攻撃の目的はシュートを打つこと。

ゴールは、単なる結果にしか過ぎない。

そして・・

そのシュートへ至るまでの当面の目標、それが、スペースの攻略なんだよ。

とにかく、個のドリブル勝負でもパスでも、とにかく、ある程度フリーなボールホルダーを創りだすこと(=スペース攻略)こそが、仕掛けプロセスの目標なんだ。

ボール保持のパーセンテージをアップさせるだけならば、サーカスに行きましょう。

あっ・・ゴメン・・

ヴェルディのコトになったら、どうも、言葉遣いが荒くなる(エモーションが先に立つ!?)。

とにかく・・

あれだけ高質な仕掛けプロセスを組み立てていながら、肝心の、スペース攻略の内容には、とても不満だということが言いたかった。

その原因・・

もちろん、ボールがないところでのサポートの動きの内実が、ボールの動きに「追い付いていない」っちゅうことだよ。

だからこそ・・

そう、もっと、もっと、「ワンツー」のアクションを積み重ねて(組み合わせて!)いかなきゃいけないんだ。

換言したら・・

どこかで、パス&ムーブという仕掛けアクションがスタートしたら・・

それに「乗っかるカタチ」で、周りのチームメイトたちも、自分が、その人とボールの動きに(その仕掛けイメージに!)入り込まなきゃいけないんだよ。

そうすれば、必ず、美しく、破壊的なダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションだって、スムースに機能させられるはず。

まあ・・ね・・

こんな苦言は、勝ったからこそ(!?)のモノかも知れないよね。

とにかく、ポジティブな出来事から「学ぶべきモノ」は、少ないんだよ。

転じて・・

恥じ入るような失敗やミスには、珠玉のヒントが山積み。

そこに内包されている問題と課題は、次の進化&深化のプロセスを活性化させる、ものすごく重要なファクターなのさ。

とにかく・・

この、快勝「的」な神様ドラマについては、スッキリと忘れましょう。

そして、前半での「実の内容」を、しっかりと反芻し、そこから、次につながる「学習機会ファクター」を探し出さなきゃいけない。

もちろん、この「快勝」は、わたしにとっても、気持ちよいことこの上ない出来事さ。

でも、自身の経験からも、様々な意味合いで、気持ちを入れ替えなきゃいけないって思うんだよ。

ということで・・

次にも、このゲームのような、創造的で美しく、効果的な「連動する組織的ボール奪取プロセス」をブラッシュアップし・・

そして、次の攻撃でも、もっと活発に「人とボール」を動かすことで、相手ディフェンスを振りまわして欲しいと願って止まない筆者なのであ〜る。

へへっ・・


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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