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- 2021_なでしこ・・着実に「世界との最後の僅差」を埋めつつある高倉麻子なでしこ・・(なでしこvsパラグアイ、7-0)・・(2021年4月8日、木曜日)
- ・・美しい攻撃(積極)サッカーをお目にかけるつもりです・・
試合の数日前、テレビインタビューで、高倉麻子監督が、そんなニュアンスのコメントに自信を込めていた。
いいね〜・・
その高倉麻子。
試合中にも、「シンプルにボールを動かせ・・簡単に・・」ってな声を出しつづけていた。
このコラムのテーマは、人とボールの動き。
サッカーでの(ホントの!!)美しさは、「人とボールの動き」に凝縮されているんだよ。
そう、想像性と創造性にあふれた「美しい動きの饗宴」。
もちろん、ディエゴ・マラドーナやメッシ、古くはジョージ・ベスト等などのスーパードリブラーが魅せる「個人プレーの魅力」もあるさ。
でも・・
そう、不確実なファクターが満載のサッカーじゃ、何といっても、広く、素早く、スムーズに人とボールの動かすコトにこそ、本質的な魅力が詰め込まれているんだ。
このテーマについては、先日アップした、クラブW杯でバイエルン・ミュンヘンが魅せたスーパーサッカーのコラムも、ご参照あれ。
ということで・・
なでしこが魅せた、人とボールの動き。
もちろん、まだまだ、パスレシーバーのワントラップ(!)から、スペースを意識してボールが動くまでに時間がかかり過ぎるシーンもある。
とはいっても、基本的な「展開に関するイメージングシェアの内実」は、とても高いレベルにあるって言えるよね。
ストロングハンド、高倉麻子の面目躍如。
そして、そんなハイレベルな「動き」のイメージが、チームのなかで創造的にシェアされているからこそ、ワンツーを積み重ねる、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションの量と質も、高揚しつづける。
とにかく・・
彼女たちがイメージする「動きの量と質」は、やっぱり世界一流だよね。
そして・・
そんな一流の「組織的な動き」があるからこそ、岩渕真奈、中島依美、杉田妃和、鮫島綾といった個の才能が、勇気まんまんのドリブル勝負も仕掛けていける。
このチームは、組織サッカーを絶対ベースに、そこに個の勝負も効果的にミックスすることで演出する「仕掛けの変化」も、うまく生み出せる。
そう、「組織」と「個」のハイレベルなバランス。
いいね〜・・
もちろん、USA、ドイツ、フランス、オランダといった「世界トップネーション」と対峙したら、そう簡単にスペースを突いていくことは出来ない。
でも彼女たちは、心理・精神的な「粘り」という強みを持ちあわせている。
失敗しても、ミスしても、決してメゲることなく、全力で、やり直す。
それも、これも、2011年のW杯チャンピオンという「歴史バックボーン」があればこそ・・だと思っちゃう筆者なのだ。
なんか、すぐに、当時のことを思いだしちゃうんですよ。
丸山桂里奈の、準々決勝ドイツ戦での決勝スーパーゴール。
そして、決勝での延長後半117分に飛び出した、宮間あや&澤穂希コンビによる、CKからのスーパー同点ゴール。
当時のコラムは、こちらのリストから「2011のコラム倉庫」をクリックしていただければ・・
とにかく・・
様々な意味合いで、「世界」と互角に勝負できるレベルへ進化している高倉麻子なでしこに、乾杯!!
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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