トピックス
- 2021_日本代表(WM最終予選)・・追い込まれた森保一ジャパン・・周りのノイズなど気にせず、自分たち自身が納得するために、全力を尽くそう!・・・・(サウジアラビアvs日本、1-0)・・(2021年10月8日、金曜日)
- フ〜〜ッ・・
まあ、仕方ない。
たしかに、内容的(数字的)には、互角だった。
でも私は、チーム総合力という視点で、森保一ジャパンに一日の長があると思っている。
総合力・・
まず、ボール奪取プロセス(守備)の内実。
厳しい気候条件だから(31度で、75%以上の湿度=とても蒸し暑い!)、前からプレス守備は、状況を選んで仕掛けていかざるを得ない。
そんななかで繰り広げられる、組織的に連動するボール奪取プロセス(守備)。
サウジの人とボールの動きを「抑制する」、硬軟のメリハリがいい。
互いの(連動)イメージングが、うまくシンクロした効果的なチェイス&チェックやカバーリング、はたまた協力プレスへの人の集散アクション等など。
もちろん、局面デュエル、危急状況での「最後の半歩アタック」でも、着実なアクションを繰り広げる。
でも、次の仕掛けプロセスでは・・
人数をかけることで(厚いサポート!)、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションをブチかますトコロまでは、いけず仕舞いだった。
対する、サウジ・・
監督が、優秀なフランス人ということで(!?)・・
ボール奪取プロセス(守備)でのイメージング内容、そのベースである忠実さや連動性(闘う意志!)が、とても優れていた。
特に、局面デュエルでの素早さ(アジリティ!?)やパワーが特筆モノ。
また攻撃での人とボールの動き(組織プレー)にしても、彼らのサッカーが、とても進化していると感じられた。
ということで・・
両チームが創りだしたゴール機会が、とても限定的だったのも、うなづける。
サウジは、前半11分の、フリーキックからの、決定的ヘディング場面。
後半では、柴崎岳へのファールが、レフェリーに取ってもらえずに陥った決定的ピンチ。
そして、これまた柴崎岳からの吉田麻也へのバックバスがズレてしまったことで、相手にボールを奪われてブチ込まれた決勝ゴール。
対する日本が創りだしたのは・・
前半24分、右サイドの浅野拓磨から、ファーポストゾーンに走り込んでいた南野拓実への決定的クロスシーン。
また、前半29分に飛び出した、鎌田大地からのダイレクトパスを受けた(素晴らしいタイミングのスタートがあったからこそ!)まったくフリーになった大迫勇也のフリーシュート。
そして、一点を追う後半43分、原口元気から、フルスプリントで決定的スペースへ抜け出した突貫小僧、古橋亨梧への決定的スルーパスが決まりかけたシーン。
ことほど左様に、数えるほどしか、ゴール機会は、なかったんだ。
それほど、両チームともに、ディフェンスが「堅かった」っちゅうことだね。
そう、アジア最終予選だからこその、極限のテンション。
そして、1度のミスが、雌雄を決する結果につながってしまう。
さて、森保一ジャパン・・
ここまで追い込まれたら、もう、開き直るしかない。
周りの「ネガティブ・ノイズ」は、最高潮に達するでしょ。
でも、ダゾン解説の(ゲストの!?)宮本恒靖も言っていたように、そんな状況での雰囲気や心理的な揺動(その本質的な意味など)は、体感した者にしか分からない。
だから・・
チームには、こう言いたい・・
・・周りのノイズなど気にせず、自分たち自身が納得するために、全力を尽くそう・・
・・こんな極限の体感を積めるコトを、自分たちに与えられた特権だって考えよう・・
・・そう、後悔しないように・・
・・後悔は、決して、結果ではなく、あくまでも「プロセス」における、個々のコノテーション(言外に含蓄される意味)に拠るものなんだ・・
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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