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2022_AFC_U23 アジアカップ・・人とボールの動きという視点で、少し、課題が見え隠れしていた大岩剛ジャパンだったけれど・・それでも、このチームは、大会を通じて、大 いに進化&深化できる可能性を秘めている・・次の韓国戦が楽しみだ・・(日本vsタジキスタン、3-0)・・(2022年6月9日、木曜日)

まず、何といっても・・

ダゾンの、完璧な「俯瞰」カメラワーク(ズーミングワーク)に感謝しなきゃいけない。

ボールがないところでの、攻守にわたるせめぎ合い(両チームの意識と意志とイメージングのぶつかり合い!)を、とことん観察できたんだから。

だからこそ、サッカーの、本当の「見所」を、とことん楽しめた。

まあ、たしかに、選手たちの「顔」は、そんなに明確に観られないけれど・・ね。

へへっ・・

とにかく、私にとって、ボールがないところでの仕掛けアクション(意識と意志とイメージング)の内実を観察することで、とても価値ある学習機会にできたっちゅうわけさ。

そして、だからこそ・・

大岩剛ジャパンが抱える課題も、より明確に感じられるようになった。

そう、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での、より実効レベルが高い、人とボールの動き。

要は、仕掛けの流れに入ったときの、最前線や2列目プレイヤーの、タテ決定的スペースへのフリーランニングを、うまく活用し切れていないシーンが、多すぎるっちゅうこと。

そんなフリーランナーは、安全な横パスやバックパスから、ズバッってな感じの「決定的ダイレクトパス」が飛び出す「タイミング」を狙っているんだ。

そう、ギリギリのタイミングを見計らい、ズバッとタテの決定的スペースへ抜け出すんだ。

わたしは、そんな決定的フリーランニングを観るたびに、ヨシッ!、ヨシッ!、って、握ったコブシにチカラを込めていた。

でも、そう簡単には、決定的パス(ダイレクトパス!)は、出てこない。

たしかに、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションからのスペース攻略プロセスを機能させるのは難しいさ。

まして、代表チームだから、そんな、決定的タイミング(イメージング)を正確にシェアできるまでには、時間が足りない。

それは、よく分かる。

でも、だからこそ・・

決定的スルーパス(ダイレクトパス!)を「呼び込む」ような積極的&攻撃的フリーランニングを、諦めずにつづける(強烈な!)意識と意志とイメージングが、大事なんだ。

そう、継続こそチカラなり。

不確実なファクターが満載のサッカーだからこそ、そんな諺(ことわざ)が、殊の外、活きてくる。

とはいっても・・

そう、コンビネーションの最終タイミングを噛み合わせるのは、簡単な作業じゃない。

そして、だからこそ・・

「クリエイティブなムダ走り」という、高い、戦術イメージ価値を内包するコンセプトが、まさにホントの「無駄ランニング」になっしまうシーンがつづくんだよ。

そんなだから・・

その決定的フリーランニングへの「意識と意志」が、徐々に、減退してしまうのも自然な流れ・・ってな、チト残念な展開に陥っていったんだ。

まあ、それでも、我らが大岩剛ジャパンは、(一人退場になったにもかかわらず!)最後は、キッチリと勝ち切った。

でも・・

結局は、得失点差で、サウジアラビアにグループ首位を譲ることになった。

まあ、仕方ない。

ということで、次は、強敵、韓国との準々決勝。

どちらにしても、優勝をターゲットにしている大岩剛ジャパンのコトだから、いつかは当たらなければならない相手だよね。

ギリギリのせめぎ合い・・

お互い、とことん、楽しみましょう。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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