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- 2022_日本代表(WM最終予選)・・どうなんだろうね・・もっと「アバウトな仕掛け」をブチかますことで、ベトナム守備に不安感を芽生えさせ、不安定にさせられなかっただろうか!?・・(日本vsベトナム、1-1)・・(2022年3月29日、火曜日)
- うん、そうそう・・
確かに前回の対戦でも、決定的スペースは、そう簡単には攻略できなかったっけ。
さすがに、ベトナム代表の韓国人プロ監督、パク・ハンソ。
チームを(その意識と意志を!!)、しっかりと鍛え上げた。
とにかく・・
ボール周りのデュエルだけじゃなく、ボールがないところでの忠実で粘り強いボール奪取プロセス(守備)、そして、最終勝負での「最後の半歩」の内実に対しては、称賛するしかない。
そこには、極限の意識と意志、そして集中力が集約されていた。
そう、彼らの守備ハードワークは、ハンパなかったんだ。
もちろん私は、ボールがないところでのボール奪取プロセスも、しっかりと目で追っていた(テレビ&ダゾンのカメラ&ズーミングワークに、感謝!)。
そして、ベトナムの意志の爆発ディフェンスを観ながら、思った。
これは、前回の対戦と同様に、簡単にはスペースを攻略できない。
ベトナムがブチかます、チェイス&チェックやカバーリング、マーキングや協力プレスへの集散などなど・・
まさに極限まで高められた、意志のボール奪取プロセスと呼ぶに相応しい。
そんな意志の爆発は、最後の最後まで、まったく減退する気配をみせなかった。
わたしは、忸怩(じくじ)たる思いにかられる半面、そんなベトナムの見事な意志のディフェンスに対して、心からの拍手「も」おくっていた。
ところで・・
完璧にゲームを支配しつづけた森保一ジャパン・・
最終戦に勝利を飾れなくて、とても、とても残念ではあった。
とはいっても・・
彼らが、しっかりと仕掛けチャレンジをブチかましつづけたのも確かな事実。
そして、何度か、強烈なミドル弾など、ゴール機会も創りだした。
でも、(吉田麻也の同点ゴールシーン以外では!?)ツキに見放された!?
まあ吉田麻也は、「あの」フリーシュート場面では逆に、あり得ないほどの不運に見舞われたわけだけれど・・さ。
ところで・・
人数をかけて守備ブロックを強化するベトナム・・というテーマ。
とはいっても・・
そう、人数がいるだけじゃ、森保一ジャパンの仕掛けを効果的にストップすることはできない。
そうではなく・・
彼らは、一人の例外もなく、プレーの「流れ」に応じて(!)、常に、次、その次の「仕事」を探しつづけていたんだ。
そう、効果的なマーキングとカバーリング、そして協力プレスへの集散・・ね。
そして、周りのチームメイトたちがアタマに描く、守備イメージングに、ケツを蹴り上げられるように爆発アクションを繰り返していたんだよ。
その強烈な意識と意志とイメージングには、感情的に(!)フラストレーションを溜めちゃう半面、サッカー人としては、冷静に、敬意を表するしかなかった。
とにかく・・
あれほどゲームを支配し、攻め込みながら、明らかな「ゴール機会」という視点では、何か、少し物足りなかった森保一ジャパン。
そんな、仕掛けシーンを観ながら考えていた・・
ベトナムは、自分たちのゴールに近づいてくれば、人数を掛けて、ボールへ「寄せて」くるし、周りのフリーランニングも、完璧にマークしつづける・・
だから・・
「美しくスペースを突いていこう」というマインドだけじゃなく・・
もっと「アバウト」な放り込みや、ミドル&ロング弾をブチかます・・ってな、仕掛けの「変化」も、大事だったのかもしれない・・
・・とかね。
言い古された表現だけれど・・
美しい、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションによるスペース攻略は、そりゃ、誰もが観たいし、自分たちも気持ち良いモノさ。
でも・・
そう、相手ディフェンスが、「そのイメージング」で受けていたら、まさに、相手の術中にはまる・・ってなコトになってしまう。
やっぱりサッカーは、ダマシ合いのボールゲームだからね・・
もし森保一ジャパンが、最初から、前述の「アバウトな仕掛け」をブチかましていたら・・
タラレバだけれど、ベトナム守備も、不安にかられ、不安定になったハズだと思うのさ。
まあ、ということで・・
またまた、仕掛けの「変化」こそが・・ってなテーマに落ち着いてしまった。
とにかく・・
森保一ジャパンの本大会出場に対して、いま一度、心から祝福したい筆者なのであ〜る。
この最終予選は、わたしにとっても、とても意義深い学習機会ではありました。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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