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2022_なでしこ(アジアカップ)・・池田太ナデシコ・・ちょっと苦労した・・でも、この「変な消化不良感性」は、次の勝負マッチにつながる貴重な学習機会でもあった・・(なでしこvsベトナム、3-0)・・(2022年1月24日、月曜日)

前半も25分が過ぎた頃・・

ダゾン解説の澤穂希が、こんな、正しい感覚を語るんだよ。

「この単調なリズムがつづいたら、このままゲームが終わっちゃうかも・・」

まさに、おっしゃるとおり。

相手のベトナムは、強いナデシコが相手だから、もちろん守備意識バリバリで試合に臨んでいる。

忠実で、フィジカルでも強く、また技術的にも戦術的にも、ある程度のレベルにある彼女たちだから、そう簡単にゃ、スペースを攻略できない。

もちろん・・

例によっての「ボールを奪い切る」サッカーを魅せる池田太ナデシコだから、その攻撃的なボール奪取からの「次の仕掛けの流れ」は、悪くない。

そう・・

ベトナムの次のパスを読んだ連動アクションから、とても効果的な協力プレスをブチかましてボールを奪い返しつづけるんだよ。

そんなだから、次の仕掛けの流れでの「人とボールの動き」も、ガンガン加速していく。

でも・・

そう、印象的には、澤穂希と同様に、人とボールの動きが「良りリズムで動きすぎる」ってな印象ももっていたんだ。

なんか、優等生の、ステレオタイプサッカー・・!?

あっ・・失礼・・

言いたかったコトは、澤穂希がイメージしていたように(!?)もっと、仕掛けの流れに変化を付けなきゃいけない・・ってコトなんだよ。

仕掛けの流れの変化・・

それを演出する、もっとも端的な武器は、言うまでもなく、単独ドリブル突破さ。

そんなエイヤッの勝負プレーこそが、カチッと固まったベトナム守備の組織を乱すんだよ。

たしかに田中美南とか成宮唯とか、突破ドリブルをブチかまそうとはしていたけれど、いかんせん、あれほどの人数に取り囲まれちゃあ、難しい。

フムフム・・

そして、もう一つの仕掛けの変化を演出する武器・・

それが、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションなんだ。

まあ、あれだけ守備を固めるベトナムが相手だから、そう簡単にゃ、パスでスペースを攻略できないのは分かる。

それでも・・

そう、チャレンジしていかなきゃ、何も生み出せない。

ここで言うチャレンジとは・・

そう、何といっても、どんどん、「ワンツー」をブチかましていくコトなんだ。

それが、選手たちのイメージングを刺激することで、周りの「人とボールの動きの変化」も生み出していく。

そして・・

そう、相手が、うまくイメージできない、3人目、4人目の動きをも誘発するというわけだ。

まあ、それ以外にも・・

単純な放り込みからのセカンドボールを狙うとか、ガンガン、ミドル弾をブチかますとか。

そんな荒っぽい(!)変化であっても・・

「あの」スマートでハイレベルな組織サッカーだからこそ、たまに「挿入」するコトには、ものすごく大きな意義があるっちゅうわけさ。

そのコトで、相手の組織守備のイメージングを乱し、偶発的なチャンスだって生み出すことができる・・とかネ。

そう・・

前半38分の、高橋はなが放った「エイヤッ」のミドル弾・・

結局そこから(GKのキャッチミス)こぼれたボールを、忠実に(!!)詰めていた成宮唯が、先制ゴールを流し込んだ。

もちろん、それ以外でも、何度かは、惜しいチャンスは創りだしていた池田太ナデシコだったけれど・・

結局は、その一点どまりで後半に入るコトになった。

そして、その後半5分に、セットプレーから、熊谷紗希の代表2点目が決まることになる。

でもわたしは、その追加ゴールを横目で追いながら、違うゲーム展開イメージを抱いていた。

そう・・

後半立ち上がりから、様々な視点で、ゲームの内容に、ある「変容の兆し」を感じていたんだよ。

一点をリードされたベトナムが、徐々に、より積極的に攻め上がりはじめたんだ。

その波及効果は・・

ベトナムの「堅牢バランス」が、少しずつ緩みはじめるっちゅうコトだよね。

そんな、興味深い勝負展開がスタートした5分後に、池田太ナデシコが、セットプレーから追加ゴールを奪っちゃったっちゅうわけさ。

というわけで・・

そこからは、もう池田太ナデシコの独壇場になっていったっちゅうわけだ。

たぶん・・

予選リーグ最終戦の、韓国との勝負マッチじゃ、相手もガンガン攻め上がってくるだろうから、池田太ナデシコが創り出すスペース攻略シーンも、格段に増えるでしょ。

そう、様々な仕掛けの変化だって、うまく演出できるようになってくる。

サッカーって、面白いよね。

この試合でのゲーム展開を観ながら・・

レベルを超えた「心理ボールゲーム」に舌鼓を打っていたっちゅうわけだ。

今日は、体調がよろしくないので、このあたりで、筆を置こうかな。

実は・・

ミャンマーとの第一戦の後、コロナ、オミクロン株に対抗するための3回目ブースター接種を受けたんだよ。

ファイザー、ファイザー、そしてモデルナ・・っちゅう接種シリーズ。

たしかに、2度目ファイザーのときも、二日目に不調に陥ったけれど、今回のモデルナでは、その不調の程度がハンパなかった。

その悪影響が、いまも、尾を引いているっちゅうわけだ。

ということで・・

いま「Core Column」でつづけている、「気づき」をテーマにした連載も、筆を進められないっちゅう体たらく。

でも、まあ、明日からは、気を引き締めます。

では、また〜〜・・


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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