トピックス
- 2024_
日本代表(WM最終予選)・・わたしは、森保一が、選手個々の「意識と意志ポテンシャルの高揚」をベースに、サッカー内容を、このレベルまで高められたこ
とに、驚嘆している・・同じ、日本のサッカー仲間として、心からの称賛と感謝の拍手を、おくります・・(サウジアラビアvs日本,
0-2)・・(2024年10月11日、金曜日)
- まさに、完勝。
何も言うことはないけれど・・
やっぱり、テーマは、ピックしよう。
まず何といっても・・
日本代表の「重心コンビ」。
そう、遠藤航と守田英正。
前節バーレーン戦コラムでも、冒頭から、守田英正をビックしたっけ。
まあ、この重心コンビが創りだす「価値の内実」については、バーレーン戦コラムを、ご参照あれ。
あっ、そういうわけにゃいかないか・・
とにかく・・
この重心コンビがブチかましつづける、攻守にわたる、陰に日向の実効アクションの数々。
それを観ているだけで、サッカーの面白さ、深さが、よく分かるってなもんだ。
ボール奪取プロセス(守備)での、観ているだけで鳥肌が立つような影武者プレーだけじゃなく・・
スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、その取っ掛かり(最初のパスレシーブの)ポジショニングや、最終勝負の「流れ」に乗っていく「センス」等など・・
また、なんといっても、この2人がブチかます、「最後の半歩プレー」も、特筆だぜ。
要は、鋭い感覚に裏打ちされた「予測プレー」ね。
先制ゴールを奪った後の、前半26分あたり。
サウジに攻め込まれ、二度も、フリーシュートをブチかまされたシーン。
そこで、身体を投げ出して、シュートコースを塞いだのは、センターバックだけじゃなく・・
そう、「重心コンビ」もまた、その「人の壁」に飛び込んだ中心メンバーだったんだよ。
素晴らしい・・
まあ、そんな、半端ないパフォーマンスを披露した重心コンビ・・
この、森保一ジャパンの完璧な勝利の実効的な立役者って言えるよね。
あっ・・
またまた、バーレーン戦コラムと、同じような書き出しになってしまった。
次のテーマ・・
わたしは、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションを、採りあげたい。
相手のサウジ・・
個の突破ドリブル、またディフェンスでの局面デュエルも含めて、彼らは、個のチカラでは、相当なレベルにある。
それでも・・
ここがサッカーの美しさ、魅力の本質ファクターなんだけれど・・
相手の、そんな、攻守にわたる「強力パワー」を、うまく「スカす」プレー・・
要は・・
そう、相手のパワーを、うまく逆利用しちゃう、コンビネーション。
そこには、柔道で言う、「空気投げ」とか「隅落(すみおとし)」なんて呼ばれるワザの、エッセンスが込められている。
たとえば、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)・・
相手は、ボールを奪いにくる。
その「強力パワー」を、「トントント〜ン」ってな、軽快なリズムの「人とボールの動き」で、巧くかわし、そして「そのパワーの逆を取ってスペースを攻略するプレー・・」ってな表現は、いかが?
鎌田大地が、相手の逆取った先制ゴールの場面・・
まず、右の堂安律から、逆サイドの三笘薫へのサイドチェンジパスが、決まる。
そして、そのロングパスを、三笘薫が、ダイレクトで、折り返すんだ。
これも、現象的には、サイドチェンジのパス。
そして、そのパスを受けた、例の「神出鬼没の忍者プレー」でそこにいた(!!)守田英正が、これまた、ダイレクトで、サイドチェンジパスを折り返すんだよ。
そのスペースパスに、意の一番に「食いついた」のが、鎌田大地だったという次第。
そこでは、3本の、ダイレクトの、サイドチェンジパスが、サウジのゴール前で、繰り広げられた。
そりゃ、サウジ守備が、振り回され、視線と足を止めちゃうのも、道理。
得もいわれほど美しい先制ゴールではあった。
ところで・・
この、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションだけれど・・
その後も、何度か、ブチかまされた。
特に、前半ロスタイムに魅せた、タテパスを受けた南野拓実のダイレクトでの「落とし」は、秀逸。
それによって、完璧フリーになった上田綺世が、決定的なシュートをぶちかませたんだ(相手GKのスーパーセーブに防がれてしまった)。
言いたかったことは・・
たしかに、個の「局面能力」じゃ、攻守にわたって、サウジは、強い。
それでも、味方との、攻守にわたるコンビネーション(イメージングの連鎖)という視点じゃ、森保一ジャパンに、一日以上の長があるってコトなんだよ。
とにかく、世界のトップレベルでも・・
そんな、「隅落サッカー」が、できなければ、頂点に上り詰められないという、厳然たる事実があるんだよ。
もちろん、チーム戦術は、大事。
基本的なフォーメーション&タスク、バランス・オリエンテッドなボール奪取プロセス(守備)、相手の強みを封じる特別なコンビネーションイメージ等など。
それは基本だけれど・・
やっぱり、不確実なファクターが満載のサッカーだからこそ・・
もっとも大事なコトは・・
選手個々の、状況の変化に、柔軟に対応し、仕事(攻守ハードワーク)を、探しまくる、主体性プレーの姿勢なんだよ。
そう、自分自身で、考え、判断し、勇気をもって、リスクにもチャレンジしていくってな、積極的&攻撃的な、プレー姿勢ね。
とにかく、わたしは・・
ホントに・・
森保一が、選手個々の「意識と意志ポテンシャルの高揚」をベースに、サッカー内容を、このレベルまで高められていることに、驚嘆しているんだ。
アンタは、素晴らしい仕事をしているよ・・
同じ、日本のサッカー仲間として・・
心からの称賛と感謝の拍手を、おくります。
あっと・・
まだまだ、勝負マッチはつづく。
ガンバレ〜、森保一ジャパン〜〜っ・・
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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