湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2017年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第34節(2017年12月2日、土曜日)
- 素晴らしい!!・・日本サッカーの進化、深化への価値ある成果を挙げた鬼木フロンターレに乾杯!!・・(フロンターレvsアルディージャ、5-0)
- レビュー
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- ・・鬼木さんが言われるオレ達のサッカー・・
・・たしかに、いまのリーグでは群を抜いて優れていると思う・・
・・今日のゲームの結果からすれば、フロンターレがリーグ初優勝を遂げる可能性は、かなり大きくなったと思う・・
・・私は、そんな良いサッカーでフロンターレがリーグ優勝することは、日本サッカーにとって大きな意義があると思っている・・
・・そのテーマについて、鬼木さんの気概を聞かせていただきたいのだが・・
これは、数日前の、レッズとのアウェー勝負マッチを勝ち切ったフロンターレの監督会見で、わたしが鬼木達さんに質問した内容です。
もちろん、「良いサッカー」とは、「美しく勝つサッカー・・」のことだよ。
このテーマについては、「The Core Column」で、「こんなコラム」や「あんなコラム」を書いたから、そちらもご参照あれ。
ということで・・
その質問に対して鬼木達さんは、ちょっと口ごもりながら・・
・・そうですね・・私も、自分たちのサッカーでリーグ優勝することには、大きな視座で、価値があると思っていますよ・・
フムフム・・
ということで、リーグ優勝を決めた今日の記者会見でも、ちょっと言い回しは異なるけれど、同じニュアンスの質問を投げたっちゅうわけだ。
そして今日の彼は、こんなニュアンスの内容をコメントしてくれた。曰く・・
・・そうですね・・
また、ちょっと口ごもりながらも、鬼木達さんは、意を決したように語りはじめた。
・・私は、フロンターレが志向するサッカーこそが、世界に通用するサッカーの基礎を築くと思っているんです・・
・・もちろん、「このサッカー」で、今のバルサやレアルに挑んでも、たぶん10回に1回くらいしか勝てないかもしれない・・
・・でも、サッカーの進化を考えれば、やはり、このサッカーで彼らに挑むことこそが価値あるチャレンジだと思うのです・・
・・その意味合いで、日本サッカーの進歩に、少しは貢献できているのかな・・そう、我々には、日本サッカーのためにという思いもあるんです・・
いいね〜〜、鬼木達。
ところで、フロンターレのサッカーが(特に選手たちが喜びや楽しみをシェアできるという意味合いも含めて!)優れているという事実。
それについては、選手たちが、もっとも強く体感しているはずです。
もちろん、物理的にも心理・精神的にもチームを引っ張りつづけた牛若丸(中村憲剛)をはじめとするフロンターレ選手たちだけじゃなく、対戦する他のチーム選手たちにしても・・ネ。
あっと・・
そのフロンターレのサッカーという視点については、バルセロナを主体に、フロンターレにも登場願った「このコラム」もご参照あれ。
当時の監督は風間八宏だったけれど、彼を支えたのは鬼木達さんだった。
そして、風間八宏の後任としてチーム監督に就任した鬼木達は、そのコラムで表現した、基本的な「動きのリズム」はそのままに、守備の「組織的なメカニズム」の内実を充実させることで(ハードワークとボール奪取イメージのシンクロ等など)、より勝負にも強くなった。
まあ、このコラムでは、戦術的な分析や、他の視点テーマなどは割愛した方がいいだろうから、こそれ以上深入りはしないヨ。
フロンターレが、ミレニアムの「J リーグ」を席巻したジュビロに優るとも劣らない、日本サッカーの将来にとって、これ以上ないほどのコノテーション(言外に含蓄される意味と価値)を内包する、最高の成果を挙げたという事実以外は・・ネ。
とにかく、素晴らしく美しいだけじゃなく、勝負強くもあるサッカーで「J リーグ」初優勝を掴み取った鬼木フロンターレに対して、心からの賛辞と感謝を惜しまない筆者なのでした。
ホント・・良かった・・
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ところで・・
私の、とても近しい友人である「カーラ・ライフ」さんが経営する、鎌倉にある「シーキャッスル」というドイツレストラン。
今年、実に「60周年」を迎えたんだよ。
そのシーキャッスルについては、HPはないから、「このページ」や、「あのページ」、「こんなページ」、またご自分で検索されたページなどをご参照あれ。そのインプレッションでは、「カーラ」が、とても丸くなっているっちゅうことだけれど・・へへっ・・
また、カーラについては、「My Biography」シリーズでも書いたっけね。
彼女が登場するコラムは、こちら(その1、その2、その3)ですかね。
とにかく機会があったら、是非、カーラのところで、ドイツ料理に舌鼓を打ってください・・ネ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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