湯浅健二の「J」ワンポイント


2022年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第5節(2022年3月19日、土曜日)

 

さて、駒は揃った・・ACLも含め、ここらの巻き返しに期待しましょう・・(レッズvsジュビロ、4-1)

 

レビュー
 
フム〜・・

わたしは、試合を観ながら、前節の敗戦マッチ(vs鳥栖)に思いを馳せていました。

そのコラムでピックしたテーマは、セルフモティベーション能力だったっけね。

「意識と意志とイメージング」が絶対バックボーンの、攻守にわたる主体性プレー。

要は、その量と質という視点で、その鳥栖戦が、レッズにとっての貴重な学習機会になったってなニュアンスだったわけだ。

そんなネガティブ体感と、ここまでのリーグ戦績。

それが、今日のゲームに、とてもポジティブに作用したのかもしれないって感じる。

現実を突きつけられ覚醒した!?

まあ、そういう捉え方もあるだろうけれど・・

ここで、前節マッチを持ち出したのは・・

強い、川井健太サガン鳥栖には敗戦を喫し、同じく強い、伊藤彰ジュビロ磐田には完勝を収めたという事実・・

それを、チト強引に、さまざまな視点でリンクしようと思ったわけさ。

とにかく・・

リカルド浦和レッズが、攻守ハードワークとリスクチャレンジ(そのチャンス!)を、主体的に、探しまくっていたっちゅうコトを強調したかった。

実質的なゲーム内容からすれば、もっと得点が生まれても、おかしくなかった。

そんな圧勝だったけれど・・

皆さんも観られたとおり、相手の伊藤彰ジュビロも、とても立派な主体性サッカーを魅せていたんだよ。

だからこその価値ある圧勝。

そのコトを、冷静に記憶に留めておくことには、とても重要な意義がありそうだね。

ところで、ダゾン解説の名将、城福浩・・

彼が、こんな素敵なニュアンスのコメントをブチかましたっけ。

全体的に観て、レッズのアドヴァンテージは何だったのか?

そんな質問に対して、城福浩が、間髪を入れずに、こう答えた。

・・まず、何といっても、キャスパー・ユンカーの復活でしょうね・・

・・足の速い彼をイメージし、全員が、ボールを奪い返した次の瞬間には、まず、最前線の決定的スペースを意識していた・・

・・レッズは、そのように、タテを意識するようになったことで、復調したと思う・・

いいね〜、城福浩。サスガだね。

わたしも、キャスパーが、チーム全体の「タテへのイメージング」を強化したって感じていたんだ。

ホントだよ・・へへっ・・

タテへのイメージングが消極的な場合、どうしても組み立てパスに奔るでしょ。

そんな安全パスは、もちろん、(前からプレスを仕掛けてくる!)相手のボール奪取プロセスにとっては、完璧な「狙い目」に成り下がっちゃう。

そう、前節、川井健太サガン鳥栖が、大成功を収めたように・・ね。

逆に、タテへの守備「も」イメージしなければならなくなったら、前からプレスの勢いは、必然的に殺がれるし、狙いどころも、定まり難くなる。

キャスパー・ユンカーの、タテへの「爆発」は、タテスペースでの危険な最終勝負だけじゃなく、さまざまな「副次的な効果」も生み出したっちゅうわけだ。

さて、ということで、最後に・・

言わずもがなの、ダヴィド・モーベルク。

良いネ〜・・

巧み。

また、とてもスピードがあるし、シュート決定力も、素晴らしい。

そして、何といっても・・

そう、彼が、グラウンドに立った次の瞬間からブチかましつづけた、スーパーな守備意識

チェイス&チェックやカバーリング、マーキングなど、守備ハードワークに対する意識と意志は、まさに本物のフットボールネーションだぜ(国籍はスウェーデン!?)。

もちろん、軽々に判断はできないけれど、あんな才能プレイヤーであるにもかかわらず、素晴らしい「ディフェンスでの爆発」を魅せてくれたことで、期待は膨らみつづけていた。

まあ、とにかく、一流選手であることだけは、確かな事実だね。

よかった・・

さて、駒は揃った。

ACLも含めて、ここからの巻き返しに期待し、お互い、とことん楽しみましょう。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





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