湯浅健二の「J」ワンポイント
		
		
		
		
			 2023年Jリーグの各ラウンドレビュー 2023年Jリーグの各ラウンドレビュー
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					 第13節(2023年5月12日、金曜日) 第13節(2023年5月12日、金曜日)-   
 いろいろな興味深いテーマ(出来事)がテンコ盛りの、エキサイティングな、動的せめぎ合いマッチだった・・(FC東京vsフロンターレ、2-1) いろいろな興味深いテーマ(出来事)がテンコ盛りの、エキサイティングな、動的せめぎ合いマッチだった・・(FC東京vsフロンターレ、2-1)  -   
 ものすごくエキサイティングで、魅力的な、せめぎ合い。 ものすごくエキサイティングで、魅力的な、せめぎ合い。
 
 だからこそ、素晴らしい、サッカーの魅力プレゼンテーションでもあったと思う。
 
 地上波での放送がなかったのは、とても残念だった。
 
 まあ、この日曜日には、アントラーズvsグランパスのエキサイティングマッチが、エネーチケー地上波で、13時半から放送されるみたいだけれど・・ね。
 
 それにしても、鬼木達フロンターレ。
 
 一人、足りなくなってしまったけれど(後半7分に、脇坂泰斗がレッドを喰らった!)・・
 
 そんな不利な状況にもかかわらず、最後の最後まで、ギリギリのチャレンジをつづけ、何度か、ドローに持ち込めるゴール機会までも創りだした。
 
 その。まさに「爆発」と呼べそうな闘う姿勢に、脱帽だった。
 
 ということで・・
 
 このゲームでピックしたいポイントは、まず何といっても、ボール奪取プロセス(守備)の変遷。
 
 まず、アルベル東京・・
 
 彼らが、キックオフ直後からブチかましつづけた、積極的&攻撃的ボール奪取プロセス(守備)。
 
 それには、「あの」フロンターレを、タジタジとさせられるだけのダイナミズムが溢れていた。
 
 それだけじゃなく、アルベル東京は、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、とてもハイレベルなサッカーを魅せつづけるんだよ。
 
 そこで彼らが魅せた、鬼木達フロンターレのお株を奪う、人とボールの動きの「高質リズム」。
 
 要は、積極的&攻撃的にボール奪取プロセス(守備)を仕掛けられているから、高い位置でボールを奪い返せる。
 
 そんな、ダイナミックな(前からの!)ボール奪取プロセス(守備)をブチかませているからこそ、つぎのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、より多くの「人数」を掛けられる。
 
 攻守をスムーズに切り替えられているからこそ、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)で、人とボールの動きの「リズム」を高揚させられるんだ。
 
 何度アルベル東京が、これまたフロンターレを彷彿させる、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションを魅せつけたことか。
 
 そして、そんな素早く、広く、創造的な「人とボールの動きのリズム」があったからこそ、うまくスペースを攻略できたっちゅうわけだ。
 
 そして、「それ」が、見事にゴールにつながるんだ。
 
 先制ゴールのシーン。
 
 ある程度フリーでバスを受けた徳元悠平が、ダゾン解説の吉田達磨も言っていたように、まさに「射貫くようなキャノンシュート」をブチ込んだ。
 
 見事っ!!
 
 また2点目シーンでも、後方からオーバーラップしてきた徳元悠平が、完璧なスペース攻略パスを受け、そこから、ゴール前へ、理想的な「トラバース・ラストパス」を通した。
 
 ゴールをゲットした安部柊斗の走り込みと、スライディングシュートは、見事だった。
 
 ということで、徳元悠平は、ゴール&アシストと、全ゴールに絡むヒーローになった。
 
 ところで・・
 
 アルベル東京が、前半にブチかました、積極的&攻撃的ボール奪取プロセス(守備)。
 
 そこでのキーポイントは、何といっても、選手たちのイメージシンクロ連動性だった。
 
 チェイス&チェック(最初の寄せアクション!)に合わせ、その周りでブチかましつづける、マーキング(インターセプト狙い)やカバーリングの連鎖。
 
 「あの」フロンターレの、人とボールの活発な「動き」を、しっかりと読み、次、その次ってな感じで、ボール奪取プロセス(守備)の輪を、縮めてしまうんだよ。
 
 まあ、とはいっても・・
 
 フロンターレ脇坂泰斗がレッドを喰らい、FC東京が「数的に優位」にたってからは・・
 
 そう、今度は、鬼木達フロンターレが、FC東京を、数段上回るダイナミズムで、ボール奪取プロセス(守備)をブチかましつづけたんだ。
 
 そうなんだよ・・
 
 相手チームに退場者が出たときは、数的優位に立ったチームには、逆に、「悪魔のワナ」が待っているモノなのさ。
 
 不確実な要素が満載のサッカーは、究極の心理ボールゲームだからネ。
 
 そしてゲーム全体としては、どちらが数的に優位なチームか、分からなくなっていく。
 
 とても、面白く、興味深い現象ではあった。
 
 ということで私は・・
 
 冒頭に書いたように、鬼木達フロンターレが、素晴らしくトレーニングされた強いチームだって、心から感心していたっちゅうわけだ。
 
 とにかく・・
 
 そんな、とても興味深いテーマ(出来事)が満載の、エキサイティングな、動的せめぎ合いマッチだったんだ。
 
 両チームの選手諸君、監督に対して、同じサッカー人として、心からの称賛と感謝の拍手をおくります。
 
 あ〜〜、面白かった。
 
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 最後に「告知」です。
 
 どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
 
 一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
 
 
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
 
 自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
 
 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
 
 もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
 
 
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは- "Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。 "Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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