湯浅健二の「J」ワンポイント


2023年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第32節(2023年11月12日、日曜日)

 

ヴィッセルが、「You deserve it・・」ってな感じの、貴重な「勝ち点3」をもぎ取った・・最後の数分間は、血湧き肉躍るドラマになった・・(レッズvsヴィッセル、1-2)

 

こちらのゲーム「も」、スゲ〜〜神様ドラマへと、高揚していった。

それも、後半ロスタイムに入ってから(!!)、二つもゴールが生まれたんだからネ。

ということで、コラムの視座・・

このゲームもまた、先ほどの「J2」最終節マッチと同様に、「サイコロジカル要素」が、サッカー内容を決めちゃう・・ってな感じだったんだよ。

何せ・・

そう、ボール奪取プロセス(守備)のせめぎ合いが、ハンパなかったんだ。

もちろん、相手にケガをさせるような無謀アタックじゃなく、あくまでも、最高パワーの「局面デュエル」のオンパレードだったよ。

そう、素晴らしくエキサイティングなせめぎ合い・・。

そして・・

だからこそ、両チームともに、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)にも、最高パワーを乗せられていた。

その主要バックボーンは、もちろん、後方からのサポート(人)の量と質。

まあ、ボールがないところでのアクションの量と質ってな表現が、適当かな。

だからこそ、両チームともに、とても高質なスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)をブチかまし合ったっちゅうわけだ。

あっと、サイコロジカル要素・・

まず何といっても、初優勝がかかっているヴィッセル。

ライバルであるマリノスの勝利を、知ってか知らずか、とにかく(たぶん!?)普段よりも、足の届く範囲が広がっていたに違いない。

もちろんホームのレッズも、勝ちたい気持ち(意地!?)は、ヴィッセルに勝るとも劣らなかったはずだよね。

そんな、気持ち(意識と意志パワー)のせめぎ合いこそが、ゲームの内実を、これ以上ないほどに高揚させたっちゅうわけだ。

それでも・・

そうね、やっぱり、リーグ優勝がかかるヴィッセルの「気持ち」の方が目立つシーンが多かったようには、感じるね。

たとえば・・

そう、ヴィッセル先制ゴールのシーン。

セットプレー崩れからのヴィッセル選手たちの、ボールがないところでのアクション内容が、とてもインプレッシブだった。

ゴール前に詰めている全員が、「オレに来いっ!!」ってな感じで、最終勝負ダッシュをブチかまそうと、虎視眈々と構えている。

そして実際に、何人も、ズバッってな感じで、爆発ダッシュを仕掛ける。

そして、「それ」が叶わなくても、すぐに、元のポジションへ戻るんだよ。

もちろん「待ち」の選手たちも、そんな「爆発」に合わせ、こぼれ球を狙おうと、構えている。

そんな雰囲気のなか、コトが起きた。

セットプレー崩れのなかで、最後にボールをもった、左サイドの井出遥也。

彼のコトは、ヴェルディ時代からよく知っている。

だから・・

・・あっ、彼は、相手の対応アクションを誘い出し、そこから切り返す・・

・・そう、確信していた。

案の定、その切り返しでスペースを確保し、左足で、素晴らしいクロスを送り込んだ。

でも「それ」は、両軍が競り合うなかで、後方へ流れてしまう。

でも、「そこ」にいたのが、クロスの鬼、初瀬亮。

そこから放たれた正確なクロスが、逆サイドのスペースへ走り込んだ大迫勇也にピタリと合う。

大迫勇也は、それを、ヘディングで逆サイドへ「戻す」んだよ。

その「感性」が、素晴らしかった。

ゴールへ向かうボールではなく、逆サイドの味方を「イメージング」した、折り返し。

そして、その大迫勇也の「イメージング」を感じたトゥーレルが走り込み、ヘディングで、先制ゴールをブチ込んだっちゅうわけだ。

そのとき私は、そこまでのゲーム内容からすれば、「これで勝負あり・・」って、安易に、考えた。

でも・・

そう、そこから、「あの」ホセ・カンテの、スーバードリブルシュートが決まり(同点ゴール!!)・・

そして最後は、「あの」大迫勇也が、レッズ無人ゴールへ、正確に蹴り込んで勝負がついた。

フ〜〜ッ!!

とにかく、これまたすごい勝負マッチだったんだ。

そしてヴィッセルが、「You deserve it・・」ってな感じの、貴重な「勝ち点3」をもぎ取った。

疲れた。

さて、リーグ残り2試合。

優勝争いは、どんな展開を魅せるんだろうか。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





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