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2011_日本フル代表&U22代表・・レッズの山田直輝が1ゴール、1アシストだぜ・・そして「内容」でも韓国を凌駕した日本代表・・(U22vsエジプト、 2:1)(フル代表vs韓国、3:0)・・(2011年8月10日、水曜日)

まず、松田直樹から・・。素晴らしい、日本を代表するディフェンダーでした。

 ドイツからも何件か、彼について問い合わせがあり、それに対して下記のようなニュアンスの内容を伝えました。

 ・・前兆のない急性心筋梗塞だった・・そして34歳という若さ・・だからショックも大きかった・・何人もの(代表)選手が、彼の意識が戻ってないことを知りながらも、トレーニングの後に数百キロをクルマで移動して彼を見舞った・・彼は、サッカーファンだけではなく、選手からも慕われ、高く評価されたプロプレイヤーだった・・彼は、横浜マリノスだけではなく、アトランタでブラジルを破った試合、シドニーオリンピック、日韓ワールドカップなど、日本代表でもチームの中心として「熱い」闘いを魅せつづけた・・亡くなった日から、ほとんどの報道(ショー)では、松田直樹がトップニュースになっている・・などなど・・

 わたしは、プレイヤーとしての松田直樹しか知りません。だから、彼のプレーをイメージしながら、コラムを書いています。合掌・・

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 さて、オリンピック代表。

 とにかく、まず軽くアップし、明日でも、しっかりとビデオでチェックしてから、より深く考察するつもりです。何せ、あと45分で日韓戦がはじまってしまうし・・ということでポイントだけを箇条書き・・

 ・・まずエジプト・・エジプトの監督に、こんな質問をした・・「エジプトは、アフリカでもないし、アラブでもない・・その組織プレーと個人プレーが高い次元でバランスしたサッカーは、高い評価に値するが、そのバックボーンには文化的なモノもあるのか?」・・

 ・・それに対して監督は、「エジプトは、カメルーンとかナイジェリアといった、アフリカの大陸的サッカーとは違うし、アラブとも違う・・我々は、アルジェリアやチュニジア(まあ・・多分モロッコも・・)といった北アフリカグループに属すると思うが、我々が目指しているのは美しいサッカーなんだよ(たぶん組織と個がうまくバランスしたスマートな高質サッカーのこと!?)・・これから我々は、もっともっと世界での地位を上げていく・・」と言っていた・・フムフム・・

 ・・前半も後半も、チームのなかの8人がラマダンで、昨夜から飲み食いしていないとのことだけれど、それにしては、ボールがないところでしっかりと動いて、上手く組織コンビネーションを機能させていた・・後半などは、ワン・ツー・スリーなんていう、日本さながらの組織コンビネーションで日本最終ブロックを翻弄し、最後にはウラの決定的スペースまで突いていた(このシーンでは、日本代表は反省しなければなりません!)・・

 ・・エジプト監督が言っていたように、たしかに前半の日本は、とても素晴らしい組織サッカーを展開した・・エジプト監督は、その組織サッカーを高く評価していた・・そのなかで浦和レッズから選出された山田直輝は、ワン(同点)ゴールにワンアシスト・・それも永井謙佑の2点目をアシストしたロングスルーパスは見応え十分だった・・昨シーズンはケガにナカされた山田直輝・・やっと完全復活し、レッズとオリンピック代表のコアメンバーとしての存在感アップだ〜〜・・

 ・・前半の組織サッカーでは、もちろん高い守備意識が絶対的ベースだった・・それがあるからこそ・・そして、「それ」をベースに、効果的にボールを奪いせていたからこそ、次の攻撃でも、組織プレー(ボールがないところでの動きの量と質)もアップする・・たまに、彼らの人とボールの動きにほれぼれさせられていた・・でも・・

 ・・そう、後半は、エジプト監督が言っていたように、ちょっとダレてしまった・・横パスのオンパレード・・誰も、ドリブルやタテへの仕掛け&コンビネーションなどを仕掛けていこうとしない・・そして安全な横パス(足許パス)をつなぐばかり・・

 ・・ちょっと、こちらもフラストレーションが溜まった・・でもサ、そんな倦怠感あふれる展開のなかで、急に、ホントに急に、永井謙佑へのタテスルーパスが決まっちゃうんだよ・・ビックリした・・

 ・・そして「それ」が、ホントに決まってしまうんだよ・・抜け出してパスを受けた永井謙佑が、相手守備ブロックのウラの決定的スペースでフリーでシュートまで行ったんだ・・ということは、オレは、日本代表の倦怠感あふれる雰囲気にダマされていたっちゅうことか〜〜!?・・だから関塚隆監督に聞いた・・「それって意図したモノだったんですか?・・それにしては、その後、そんな感じの変化ある仕掛けは見られなかったけれど・・」・・

 ・・それに対する関塚隆監督の弁・・はっきり言って、良く分からなかった・・要は、うまくはぐらかされた!?・・まあ仕方ないネ・・何せ、これから本物の勝負に臨むチームの監督さんなんだから・・でもさ・・

 ・・もう一つ、クロスボールにも「意図」を感じた・・そう、低く鋭い、ゴールラインに平行なグラウンダーのクロスボール(トラバース勝負パス!)・・これは、もうかなりのレベル、出す方と受ける方のイメージが高い次元でシンクロするようになったいた・・良いね・・

 ・・最後に、関塚隆監督が「スイッチを入れるリーダー」と「守備で味方を覚醒させるリーダー」というキーワードをつかった・・これは面白い・・次に「ビデオ分析」するときには、このキーワードを使いましょう・・では、オリンピック代表については、今は「ここまで」・・

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 さて、日韓戦。われわれ年長ジャーナリストにとっては、ホントに「歴史的」なゲームでした。何せ、内容でも圧倒したわけだから・・

 だから、韓国戦を見終わって、思わず、今年の年初に行われたアジアカップ準決勝のコラムを読み直してしまった。そのコラムは「こちら」だけれど、その冒頭で、下記のような文章を綴(つづ)った。

 ・・とにかく私は、日本代表チームにとっても、ザッケローニにとっても、まだ(オーストラリアとの)決勝が残っているこの時点ですでに、筆舌に尽くしがたいほど「大きく深い価値」が創造され、蓄積されたと感じていた・・「それ」は歴史に刻み込まれ、将来の日本サッカーにとってのかけがえのない「伝統」として、大切な勝負の場面で(チームの自信と確信のバックボーンとして!)常に光り輝くに違いない・・

 そして、そのかけがえのない「伝統」が、この試合でも、確かなバックボーンとして明確に機能した・・と思っていた筆者なのです。残り15分間をのぞいて・・

 その残り15分間については、後ほど取り扱うとして、まず立ち上がり30分くらいまでの試合の全体的な流れから入りましょうか。その時間帯のゲーム展開について、わたしは、ゲームを観ながらこんなメモを残していた・・

 ・・(実績でも!)アウェーに強い韓国・・素晴らしい「意志のディフェンス」がその絶対的ベース・・守備におけるボールがないところでの動きの量と質・・そしてボールを奪いかえしてから仕掛けてくるカウンターで人数を掛けてくる「意志」・・そこにこそ、韓国の強さの本質がある・・

 ・・そんな韓国に対して日本・・たしかにゲームはコントロールしているけれど、作り出すチャンスの量と質では、完璧に韓国に凌駕されている・・組織的に攻め上がってはいくけれど、チャンスを作り出せない日本・・それに対して、まさに蜂の一刺しのごとく、ココゾッ!の(勇気をもった)カウンターの攻め上がりを効果的にフィニッシュまで持っていってしまう韓国・・

 そんな展開だったんですよ・・ホントに。それでも、前半も25分を過ぎるあたりから・・こんな内容のメモが出てくるようになった。

 ・・日本が、「あの」強い韓国ディフェンスを相手に、しっかりとチャンスを作り出せる(要は、韓国守備ブロックのウラのスペースを攻略できる!)雰囲気をかもし出せるまでに「行ける」ように発展している・・これは、すごいことかも・・

 そのことについて、韓国のチョ・ガンレ監督に質問した。彼は、その現象の変化について、下記のように明快に説明してくれた。

 ・・前半25分に、韓国の守備ブロックの不安定な部分に気を配るという重要なタスクを担っていたキム・ヨングォン選手が負傷してしまった・・それも、韓国守備ブロックが日本にウラを突かれはじめた大きな要因だった・・

 フムフム・・。その現象についてザッケローニ監督は・・

 ・・前半は、韓国の良さ(効果的に守って危険なカウンターを仕掛けてくるという韓国得意のサッカー)をうまく抑え込んだ・・そこから日本がペースを握っていった・・そんなゲーム展開も勝因の一つ・・ボールを動かすことで、相手にターゲットを絞り込ませない・・相手の裏スペースに走り抜ける(そこにしっかりとパスが来る効果的なコンビネーション!)・・そんなプレーが、日本の攻めを加速させていった・・フムフム・・

 両チームの監督さんは、あくまでも「自分たち主体のバックボーン」を主張する。当然だね。それでも、両人とも、ゲーム立ち上がりの展開に関する私の「見立て」に、薄々アグリーしていた!? さて、どうかね〜〜・・

 とにかく、冒頭にも書いたように、日本代表が、サッカーの内容的にも「歴史的な勝利」を飾ったのは確かな事実だからね。それでも、「そこに至るまで」には、ちょっとした紆余曲折があったということが言いたかったわけです。

 そして、もう一つの紆余曲折が・・

 ゲーム残り15分といった時間帯で、日本守備が、何度も何度も大ピンチに陥ったという現象についても、確実に記録しておかなければ(反省材料として認識しておかなければ)いけないと思っている筆者なのです。

 「その時間帯まで、完璧に韓国の攻めをコントロール出来ていた日本代表の守備ブロックが、急に不安定になり、韓国に、続けざまに大チャンス(日本にとっての大ピンチ)を作り出されてしまった・・そのうちのいくつかは、入らなかった方が不思議だと思えるくらいのシュートだった・・あれほど素晴らしいゲームを展開した日本なのに、ちょっと後味が悪いと感じているのは私だけではないはず・・私は、その現象が、いまの日本代表チーム中盤の絶対的中心である、遠藤保仁と長谷部誠で組むダブルボランチが交替で抜けたことにあると思うのだが・・?」

 その質問に対してザッケローニは、こんなニュアンスのコメントをくれた。

 ・・韓国に攻め込まれピンチを迎えた背景要因は、ボランチにあるのではなく、前戦の選手の動きが落ちてきたことにある(要は、前戦からの守備参加・・相手の攻め上がりやオーバーラップを抑え切れなくなったことにある!?)・・また、韓国が攻め方を変えてきたこともあった・・それらが、最後の時間帯で起きたピンチのバックボーンだった・・

 フムフム・・。まあ、そういう見方も出来るけれど、私は、交替出場した家長昭博のいい加減なディフェンスが大きな要因だったと思っているわけです。チェイス&チェックしない・・ボールがないところでのマークで、走り込む相手を簡単に「行かせて」しまう・・またチャンスなのに、協力プレスに行かない・・などなど・・フ〜〜・・

 まあ、明日東京へ帰ってから、この試合についてもビデオ分析しましょう。この試合は、とても大事な学習機会だと思っているから、たぶん本当にやりますよ。そこで何か発見があれば、もちろんまたレポートします。

 それでは、今日のところは、これで〜・・

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 ちょっと話題は変わりますが・・。

 このところ、わたしが愛用しているウエストバッグやバックパックについて質問してくる方々が増えています。ということで、それを軽くご紹介することにしました。

 ブランドは、METAS(メタス)といいます。

 以前「サザビー」という有名ブランドのチーフデザイナーを務めていたわたしの友人が、10年前に独立して作り上げたプライベートブランド。その、痒(かゆ)いところにも楽に手が届くっちゅう感じの、実用的なアイデアが満載されたビジネスツールが、とても気に入ってます。

 METAS(メタス) が扱っているのは、わたしが愛用するウエストバッグやバックパックだけじゃなく、ショルダーバッグやハンドバッグ、はたまたボストンバッグやブリーフケース等もあります。

 全体的なデザインはオーソドックス(どこか懐かしいスタンダード・・というのがコンセプトらしい)だけれど、高質な材料の選択や、その素敵な組み合わせだけじゃなく、細かな気配りアイデアにも感嘆させられるスグレモノです。使い込めば込むほど(長寿もコンセプトの一環!?)、愛着がわいてくる。そして、安物とは違い、古くなればなるほど、素敵なチャック金具やおしゃれな裏地といった「細かなデザイン」が光り輝いてくる。

 ちょっと誉めすぎ!? まあ私は、メタスの哲学と、それを具現化したバッグ類を、とても気に入っているのですよ。

 様々なタイプのバッグを日々のアクションに活用している方々こそが、その細かな気配りアイデアを高く評価するに違いないと確信する筆者なのでした。ちょっと「押し」過ぎ!? あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 




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