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2012_J2・・テレビ中継と、素晴らしいサッカーを魅せつづけるヴァンフォーレというテーマ・・(横浜FCvsヴァンフォーレ、 0-2)・・(2012年3月25日、日曜日)

「・・どうも、テレビの映像作りに不満なんですよ・・一体それは、どのように決められているんですか?・・まさかカメラマンの独断というはずないし・・ディレクターがサッカーの本質的なところに対して興味がないということなんですかね・・」

 ゲーム(ニッパツ三ツ沢球技場で行われた横浜FCvsヴァンフォーレ甲府)のハーフタイムに、フジテレビの某アナウンサーの方に話し掛けました。要は、以前から比べれば良くなっているとはいえ、スカパーが主導する(!?)サッカー中継の映像作りに、まだまだ不満がつのっているのです。

 そのことについては、昨日の「Jコラム」でも書きました。とにかく、ボールがないところでの様々なドラマに舌鼓を打てない。それじゃ、サッカー(テレビ)観戦の楽しみが半減しちゃう。

 それに対して、先日のナビスコカップ(レッズ対ヴェガルタ)を中継したフジテレビの映像作りが素敵だったこと。それについては「このコラム」を参照して下さい。

 「そうですか・・その評価を聞いたら、スタッフが喜びます・・そうですね、我々は、事前に打ち合わせし、ボールがないところもしっかりと観られるような映像作りを心がけているのですよ・・ハイビジョンですからね・・引きの映像でも、細かなプレーを楽しめますよね・・だから私も、選手の名前をしっかりと確認できるようなアナウンスに徹しているのです・・」

 フムフム・・

 その方は、最後に、「私は、スカパーが、どのようなコンセプトで映像を作っているかは全く知りませんが・・」と言っていた。だから、「テレビ関係で懇親会があって、そこにスカパー関係の方がいらっしゃったら、是非、このことをお伝え下さい・・ね」なんて、念押ししてしまった。スミマセン、(例によって!?)厚かましくて・・

 とにかく、限りなく自由な(!)サッカーを生活文化として振興していくためにも、もっと視聴者の方々の理解を促進するよう努力しなければならないと思っている筆者なのでした〜〜!!

 あっと・・またまた前段が・・でも、まあいいでしょ、大事なテーマなんだから・・テレビ中継が、ハイビジョンになった効用を、まだうまく活用できていない!?・・さて〜・・

 ということで試合・・

 久しぶりに、両チームのサッカー内容と結果が見事に「シンクロ」したゲームというのがフェアな評価だと思いますよ。まあ、ヴァンフォーレが、もう一つか二つ、点差を広げてもよかったかもしれない。それほどの、ヴァンフォーレの完勝でした。

 ・・何人ものプレイヤーの意志とイメージがシンクロしつづける忠実な組織ディフェンス・・それを絶対的なベースに、効率的に、そして効果的にボールを奪いかえしてしまう・・城福浩が率いるヴァンフォーレ・・

 ・・そして、すかさず攻撃に移り、シンプルなタイミングで人とボールが動きつづけるなかで、ツートップのダヴィと高崎寛之に代表される「個の才能」が、勇気をもって「ココゾッ!」の個人勝負プレーをブチかましていったりする・・

 ・・とにかく、シンプルな組織プレー(コンビネーション≒スムーズなボールの動き)と個人の勝負プレーのバランスがいい・・さすがに城福浩、選手たちのイメージ作りが素晴らしい・・そんなサッカー内容からすれば、現在リーグ二位というのも、まさに順当だ・・

 でも、やっぱり、彼らの強さの絶対的なベースが、バランスの取れた(メリハリの効いた!)守備にあることは強調しておかなければならないよね。ということで、城福浩監督に聞いた。

 「城福さんが率いる今のヴァンフォーレについては、やっぱり、守備に主眼を置いて分析するのが適当だと思います・・ダイナミックな忠実ディフェンス・・とはいっても、チョウ・キジエ率いるベルマーレや(昨日、柏で観戦した)アフシン・ゴトビ監督が率いるエスパルスとは、ちょっと趣を異にする・・」

 「・・ベルマーレやエスパルスのプレッシングサッカーでは、いつでも、どこでもボールを奪いに行くのですよ・・とにかく彼らはプレッシングをブチかましつづける・・それは、それで素晴らしいけれど、あのアップテンポのサッカーでは、夏場は厳しい・・それに対し、ヴァンフォーレの守備は、とてもバランスが取れている・・ボールを奪いに行くところと、ポジショニングを取るところのバランスが良い・・とにかくメリハリが効いている・・経験豊富な城福さんのことだから、それは、夏場の気候条件も踏まえた、より安定的なプレッシング守備をイメージしていると思うのだが・・?」

 またまた、ものすご〜く長くなってしまった。スミマセン・・

 「・・そうですね・・我々は、シーズン前から、とにかく全員が、どこでボールを奪いにいくスイッチを入れるのかというポイントについて、イメージを共有できるよう努力してきました・・もちろん、そのためには、守備においても、我々がイニシアチブを握っていなければいけません・・相手にゲームペースを握られ、守備の時間が長くなってしまったら、守備スイッチの入れ時タイミング(イメージ)を共有するのが難しくなります・・ということで、守備においても、自分たちがイニシアチブを握る(ボールをもつ相手チームを意図的に追い込んでいく・・!)というのが、これから突き詰め、改善していかなければならないテーマですかね・・」

 良いね、城福浩。横浜FCの新任監督、山口素弘も、「素晴らしい監督が率いるヴァンフォーレと対戦できて、色々と考えるところがあった(とても良い学習機会になった!?)・・」なんていうコメントを残していました。

 とにかく今シーズンは、J1でも、J2でも、興味を惹かれるチームのオンパレードということになっているじゃありませんか。あ〜〜・・気合いが入る。とにかく、楽しみで仕方ないけれど、だからこそ、テレビ観戦が、とても大事になってくる。

 ・・スカパーさん、お願いしますよ・・我々から、ボールがないところでの(攻守にわたる)戦術ドラマの楽しみを奪わないで下さい・・勝負は、ボールがないところで決まるのです・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 




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