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2016_なでしこ_リオ予選・・有終の美を飾った我らがなでしこ・・(なでしこvs北朝鮮、1-0)・・(2016年3月9日、水曜日)

そう、まさに有終の美。

引退や退任、新監督の就任・・などなど。

これで「あの」なでしこチームは、日本サッカーの歴史に、燦然と輝きつづける存在として昇華していった・・ということなんだろうね。

そして、後進に、具体的な目標イメージだけじゃなく、計り知れない価値を内包する「自信と確信のリソース」を残した。

この、心理的な「自信(確信)リソース」だけれど、70年代に(西)ドイツへ6年間ほど留学した筆者は、その「心理的な価値の大きさ」を、心に深く刻み込まれるほどに強く体感しているんだ。

そう、当時の(西)ドイツサッカーは、まさに世界に冠たる「ゲルマン魂」だったんだよ。

その(西)ドイツ代表チームの猛者連中は、どんな苦境に陥ろうが、最後は、まさにたたみ掛けるように勝ち切ってしまう。

そう、「オレ達が負けるはずがない・・」ってな感じ。

もちろん逆に相手は、(西)ドイツに攻勢をかけられてビビりまくる。

私は、その心理メカニズムについて、ドイツ伝説のスーパープロコーチ、故ヘネス・ヴァイスヴァイラーから、こんな教えを受けたことがあった。

・・いいか・・サッカーは、不確実であるからこそ、ホンモノの心理ゲームなんだぞ!!・・

あっと、当時の、強烈に勝負強い(西)ドイツ代表チームの心理バックボーンとしての、栄光のドイツサッカー史に支えられた「自信(確信)リソース」のハナシだった。

私は、そんな強烈な心理バックボーンを体感しているからこそ、この「なでしこ」が為した成果には、ものすごい「量と質」のコノテーション(言外に含蓄される意味と価値)が内包されていると思うわけだ。

ということで、ちょっと感傷的にはなるけれど、我らが「なでしこ」の大活躍によって、特に国際サッカーの舞台で、とても誇らしい思いをさせてもらったり、様々なアドバンテージも頂いた私だから、いまは、感謝の気持ちしかない。

これまでの彼女たちの足跡については、前回コラムで、以前のコラムにリンクを張っておきましたので、「そちら」もご参照アレ。

あっと、試合だけれど・・

この試合での「なでしこ」は、攻守にわたって、優れた「動きと闘い」が満載された、とても立派なサッカーを展開し、順当な勝利を収めた(最後の数分間のディフェンスも立派!)。

まあ、組織サッカーの内実(ダイレクトパス・コンビネーション等)については、アジア諸国が、彼女たちのサッカーをターゲットにしたことで、以前のように、素早くタテへ仕掛けていく(決定的なスペースの攻略!)という視点では、とても厳しいゲームを強いられた。

それでも彼女たちは、逆境をはね返すように、いつものように粘り強く(強烈な意志をもって!)しっかりと人とボールを動かしながら、そこに横山久美や岩渕 真奈といったドリブラーがブチかます個の勝負「も」タイミングよくミックスするなど、とても創造的なサッカーを展開したと思う。

この試合での彼女たちは、またまた我々に、アイデンティティー(誇り)を与えてくれたんだよ。

だから、「お疲れ様でした〜・・!」ってな感謝しかない。

さて、ここから「なでしこ」は、前述した「自信(確信)リソース」を絶やすことなく、前へ進んでいかなければならない。

これからも私は、機会を見つけて、彼女たちを追いかけよう。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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