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2018_日本代表・・立派な勝利だったけれど、チト、攻守ダイナミズムの内実に不満が残った・・(日本vsパナマ、3-0)・・(2018年10月12日、金曜日)

いや、ホント、パナマは、優れた個のチカラ(優れた局面デュエル!)を効果的に積み重ねてくる危険なチームだった。

「あの」強いアメリカやホンジュラスを、ロシアW杯へ向けた北中米の地域予選で退けたのも、うなづけるじゃないか。

ホント、彼らがもっと良い「フォーム」のときに対戦したかったね。

そのパナマ・・

たしかに、組織コンビネーションという視点じゃ、足許パスばかりだから見所は多くない。

でも、全員が、「自分たちのサッカー」というイメージを明確にアタマに描き、共有できているという意味で、このチームは、一つのユニットとして、とてもスムーズに機能していたんだよ。

これは、もう言い尽くされた概念の一つだけれど、どんなタイプのサッカーでも、そのやり方でチーム全体が統一され、うまく機能していれば、強いんだ。

フムフム・・

ということで・・

森保一監督にとっても、代表の候補選手たちを評価し、見極めるという意味でも、とても意義深いトレーニングマッチ(相手)だったと思っている筆者なのです。

____

さて・・

最初のテーマだけれど・・

やっぱり、様々な意味合いを内包する、相手守備を惑わすような縦横無尽のポジションチェンジが足りなかったという視点だね。

要は、人とボールの動きの内実というテーマ。

前回コスタリカ戦で魅せた日本代表のサッカーが、あまりにも鮮烈だったから、このチームの「ダイナミズムの内実」に、どうも、不満の方が先に立ってしまったということだね。

たしかに、南野拓実が先制ゴールをブチ込んだ直後から、前半終了までの数分間は、前後左右の「人とボールの動き」が大きく活性化したよね。

そんな「ダイナミズムの高揚」を観ながら、自然と、「そう!・・それだっ!!」って声が出ていた。

でも、その後は、再び「落ち着いたサッカー」へと後戻りしてしまった。

ピックアップしたかったポイントは・・

縦横無尽のポジションチェンジを基盤に、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションと、個の勝負プレーが効果的にコラボする「積極的な攻撃サッカー」という視点。

そう、その意味で、人とボーの動きに、チト不満だったというわけさ。

たしかに・・

右サイドでは、室屋成と伊東純也、左サイドでは、佐々木翔と原口元気が、活発なタテのポジションチェンジを魅せていた。

でも、中央ゾーンでは、前線の二人(南野拓実と大迫勇也)と、ダブルボランチ(青山敏弘と三竿健斗)が、その活動ゾーンをオーバーラップするシーンが、とても少なかったんだよ。

前回のコスタリカ戦では、遠藤航が積極的に前線を追い越していたし、両サイドハーフや最前線も、かなりポジションをクロスオーバーしていたよね。

攻撃の、当面の目標イメージは、シュートを打つために、スペースを攻略していくこと。

たしかに、この試合でも、何度かは、相手ディフェンスの背後スペースを突いていくようなチャンスシーンは創りだした。

でも、その「内実」が、どうも物足りないと感じたんだよ。

立派なサッカーを展開した日本代表だから、こんなネガティブなコラムを書くのは本意じゃないけれど、それも、これも、森保ジャパンの進化&深化を期待してのコトだから、ご容赦アレ。

ということで、次のテーマは、堅牢なブロック守備・・

要は、この試合での日本代表が、とても堅い守備ブロックを基盤に、互いの守備アクションがうまく連動リンクする、高質な組織ディフェンスを魅せていたということ。

でも・・

そう、積極的に「前から」仕掛けていくという攻撃的なボール奪取勝負(守備でのリスクチャレンジ!)は、あまり観られなかったんだ。

そう、あの、南野拓実の先制ゴールが決まってから前半終了までの数分間に、アップテンポに高揚しまくった積極的な攻撃サッカーのことだよ。

願わくば・・

堅牢なブロック守備と、アグレッシブな前からプレッシング(積極ボール奪取プロセス)を、ケースバイケースで使い分けられるような、メリハリある(柔軟な!?)ボール奪取(守備)プロセス「も」魅せて欲しかったんだよ。

そんな、攻撃的なボール奪取プロセスを機能させられれば、もちろん次の攻撃にも、より多くの人数をかけ、人とボールが縦横無尽に動き回る危険なコンビネーションだって、よりスムーズにブチかましていけるでしょ。

そして、うまくスペースが攻略できれば、そこから、才能たちが、ドリブル勝負「も」ブチかましていける。

そう、仕掛けにおける、組織と個のハイレベルなバランス。

繰り返すけれど・・

3対0という、立派な、本当に立派な勝利を収めたからこそ、チト気になったポイントを列挙しているんだよ。

まあ、次は、ホンモノの世界の強豪ウルグアイだから、森保ジャパンは、様々な意味を内包するギリギリの(リスク)チャレンジを強いられるでしょ。

そしたら、もっと、もっと「見えてくるモノ」が出てくるはず。

そう、世界との「最後の僅差の本質」。

いまから楽しみで仕方ありません。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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