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2018_WMの22・・ボールをこねくり回すブラジル・・でも、そのなかから唐突に、決定的タテスルーパスも飛び出してくる・・変幻自在なブラジル!?・・(ブラジルvsセルビア、 0-2)・・(2018年6月27日、水曜日)

実は、先日のスパルターク・スタジアムでの観戦同様に、今回のメディアシートも、セルビアベンチの直ぐ裏手だったのですよ。

ということで、当時のように、まさに監督・コーチと同じ目線での観戦っちゅうことになりました。

掲載した写真をご覧あれ。

「あの」ネイマールが、10メートル先で、デュエルに勤しんでいるんだよ。

それは、それで、大迫力の観戦ではありました。

もちろん、現場で仕事をしていた私は、グラウンド全体の「距離感」をつかみ難いことを除いて、そんな観戦には慣れていますけれどネ。

ということで試合。

私が、まずチェックしたのは、セルビアの守備ブロックでした。

基本的に「4x4」のブロックをベースに、ポジションをしっかりと安定させる、ポジショニング・バランス・オリエンテッドな守備。

そして、「ココゾッ!」のタイミングで、スバッと、何人もが連動して「爆発」するボール奪取アクションをスタートさせるんだ。

要は、これまで何度も採りあげたことがある、「森保サンフレッチェのハレバーでスマートな守備戦術」っちゅうわけさ。

とはいっても・・

もちろん、中盤で、ブラジルのボールの魔術師たちが、局面デュエルに勝ち、そのままドリブルでセルビア選手を置き去りにしたら、ハナシは違う。

全ての「バランス」をブレイクし、ボールへいく者、次のパスレシーバーをマークする者、協力プレスを狙う者などが、まさに入り乱れて、効果的なポジションと次の局面デュエルを「積極的に」探すんだ。

そんなセルビアの守備は、とても良いバランスと機能性を魅せつづけていた。

それに対してブラジルは、あまりにも「個の勝負」が目立ち過ぎる感が否めない。

そんなだから、簡単に、セルビア守備に潰されるのも道理っちゅうわけさ。

・・これは、ブラジルは苦労するだろうな・・

そんなコトを考えていたんだけれど・・

次の瞬間、唐突に、そう、まさに唐突に、ブラジルが「タテへ」爆発したんだ。

コウチーニョからジェズスへのタテスルーパス。

見事に決まりかけた。

でも受けたジェズスが、ボールをこねくり回し過ぎたことで、集中したセルビア守備にボールを奪われてしまうんだ。

そのシーンを観ながら、「あの、ブラジルの、ボールのこねくり回しは、もしかしたら、セルビアの守備イメージを翻弄するためのプロセスなのか・・」なんてコトまで考えはじめてしまった。

でも、やっぱり、今回のブラジル代表チームは、あまりにも「個」に偏り過ぎている・・と感じる。

何せ、私のイメージには、最強のブラジルサッカーが鮮明に刻み込まれているからね。

彼らの、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションと、機を見た個人勝負ドリブルとの素敵なコラボレーションが、イメージに刻み込まれているんだよ。

それに比べたら、(繰り返しになるけれど)このブラジル代表は、あまりにも個人プレーに突出し過ぎている・・って感じるのさ。

たしかに、コスタリカ戦の後半は、とても良くはなったけれど・・。

とにかく、このゲームでのブラジル代表は、各ステーション(パスレシーバー)のところで、ボールの動きが停滞気味(一人がボールをこねくり回し過ぎ!?)っちゅう印象の方が強かったんだ。

もっと、ダイレクトパスを活用しなければ、あの「洗練された」セルビアの守備ブロックだけじゃなく、これからのノックアウトステージで対戦する強者ディフェンスを崩すのに苦労するに違いない・・なんていう老婆心がアタマをもたげたモノさ。

それじゃ、組織コンビネーションでスペースを攻略するなんて、夢のまた夢だよ・・なんてネ。

でも・・

そう、そんなコトを考えていたときに、前述のコウチーニョのスルーパスが飛び出したんだ。

それだけじゃなく・・

そう、そのコウチーニョのタテへの仕掛けイメージが功を奏し、前半36分に、待望の先制ゴールまで生まれてしまうんだよ。

後で確認して観たいけれど、そのシーンで、決定的スペースへ飛び出し、シュートを決めたパウリーニョが、どのように経緯で、「あの見事な」スペースへの飛び出しを成功させたのか。

それは、セルビアの守備ブロックが、あまりにもバランスが整いすぎていることで、一瞬のスキが生まれやすくなる・・という反作用によるのだろうか・・。

要は、整っているからこその余裕で、ボールの位置を確認するタイミングが、ミエミエになっているかもしれない・・という視点。

だから、パウリーニョも、そんなディフェンダーの視線を簡単に「盗む」コトができた!?

まあ、そういう視点もありそうだね。

とにかく・・

このブラジルチームの、「組織と個のバランス」というテーマでは、一味違った「やり方イメージ」がありそうな感じがしているわけさ。

そのコトが言いたかった。

ということで、このブラジル代表の「これからの変容」にも、興味が湧いてきた。

でも彼らは、「諸刃の剣」かもしれない、ネイマールという希代の才能を擁しているから・・ネ。

コトは簡単じゃないかもしれない。

もちろん、彼のドリブル突破を活用しない手はないわけだし、しっかりとボールがないところでの動きの量と質をアップさせていけば、彼のラストパス能力だって、もっと活かされるでしょ。

そんな「特別な天賦の才」を擁するチームにおいて、「組織と個のバランス」というテーマを突き詰める作業・・。

それは、とても興味深いよね。

さて、グループリーグは、明日で最終日を迎える。

そう、西野ジャパンの登場だ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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