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2019_J_入れ替え_3・・両チームともに、賞賛に値する「魂の闘い」を披露した・・そんな彼らに、心からの拍手を!・・(湘南ベルマーレvs徳島ヴォルティス、1-1)・・(2019年12月14日、土曜日)

そうだよな〜・・

やっぱり、優秀なストロングハンド、リカルド・ロドリゲスが率いる徳島ヴォルティスは、強かった。

その強さについては、リーグでの「ヴェルディ戦コラム」もご参照あれ。

何せ・・

そう、前半の彼らは、20分にブチ込んだ、コーナーキックからの先制ゴールだけではなく、その後にも、二度、三度と、まさに決定的なゴール機会を創り出したんだ。

だから後半がはじまったときは、「このまま終わったら、内容的にも、徳島ヴォルティスの順当勝ちってことなんだろうな〜〜」なんて思っていたんだよ。

徳島は、ホントに良くトレーニングされたチームだよね。

たしかに、ヴェルディ戦でもそうだったけれど・・

とにかく守備が、特にボールがないところでのディフェンスが、とても忠実だし、ボールをめぐる局面デュエルの内実でも、強烈な闘うオーラが、ほとばしり続けるんだ。

そして、ボールを奪い返してからの攻撃では・・

しっかりとボールをキープするだけではなく、機を見計らい、基本シンプルに、そして直線的に相手ゴールへ迫っていく。

そこでの「迫り方イメージ」は、まさに、トレーニングの賜物っちゅう感じ。

躊躇(ちゅうちょ)などとは無縁の雰囲気で、脇目もふらずにフィニッシュを目指す。

もちろん、勝負ドリブルでも、パス・コンビネーションでも。

徳島の仕掛けプロセスを観ながら、そこに絡んでいく選手たちが、まさに「同じピクチャー」をアタマに描写していると感じさせられる。

だから、ドリブル勝負を仕掛けていくシチュエーションでも、必ず一人は、スペースへの決定的フリーランニングをブチかましているんだよ。

それがあるからこそ、そのドリブラーには、究極の「選択肢」が与えられるっちゅうわけさ。

もちろん、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション主体の仕掛けプロセスじゃ、3人目、4人目のフリーランナーが、常に絡んでいく。

当たり前だけれど、徳島ヴォルティスにだってミスは多い。

でも彼らは、何度ミスや失敗をしても、それが当たり前(リスクチャレンジでは不可避!)であるというメカニズムを、よく理解している。

だから、メゲずに、素早く効果的な攻守の切り替えを繰り返せる。

そんなだから、仕掛けプロセスに、ホンモノの「勢い」が乗るのも道理ってモノじゃありませんか。

もちろん・・

例えば、ワントップを張る河田篤秀。

彼は、後方からの勝負スルーパスをイメージし、何度も、何度も、ウラの決定的スペースへの飛び出しにトライしていた。

もちろん、ほとんどのケースで、期待通りのスルーパスは出てこない。

そんなとき河田篤秀は、大きく腕を振りまわしながら、不満を訴えるんだ。

それでも・・

そう、彼のチャレンジマインドは萎(な)えることを知らず、その後も、繰り返し、爆発的な飛び出しフリーランニングにチャレンジしていたっけね。

文句を言う・・

それは、チームメイトに対する強烈な自己主張。

でも逆に、(ストライカーとして、とても大事なキャラクターである!?)エゴを通そうとしたら、そりゃ、次「も」、より積極的に仕掛けていかざるを得なくなる。

まあ、そんな、河田篤秀の「攻撃的な主張姿勢」もまた、リカルド・ロドリゲスのストロングハンド(すぐれた心理マネージメント!?)があればこそ・・なんだろうね。

フムフム・・

あっと・・

ここまでは、前半のゲーム内容だった。

そうなんだよ、後半のゲーム展開は、ガラリと、様相を異にするんだ。

ベルマーレの勢いが大きくアップし、多くの時間帯でイニシアチブを掌握する流れへと、ゲームが変容していったんだ。

もちろん、リードされていたし、後半から投入された、クリスランという「高さへの自信リソース」が、彼らの仕掛けプロセスの素晴らしいアクセントにはなった。

だから、後半のベルマーレが、テンポアップするのも当たり前!?

たしかに・・

でも私は、もっと具体的に、攻守ハードワークとリスクチャレンジへの「闘う意志」が、大きく膨れ上がったから・・だと表現したい。

特に、守備(ボール奪取プロセス)への意識と意志のパワーアップ!?

それがあったからこそ、ボール奪取プロセスが活性化し、ゲームの流れを、より効果的に掌握できるようなったと思うわけさ。

そして、だからこそ、クリスランの高さとパワーを、(明確な、仕掛けのイメージング素材と、自信リソースによって!?)より効果的に活かすことが出来た・・!?

そして、ベルマーレが息を吹き返し、ゲームのイニシアチブを握った後半19分・・

ベルマーレの小兵、松田天馬が同点ゴールをもぎ取ることになる。

そして、「1対1」になってからの、残り25分・・

ここからの勝負コノテーション(言外に含蓄される意味)が、とても興味深かったんだ。

ベルマーレ監督、浮嶋敏さんが語る。

・・そうなんです・・

・・そんな「リードしている状況」で、リーグ戦では、何度か失敗をしてしまったんです・・

・・そう、守りに入ったことで、逆に失点を喰らってしまったんですよ・・

・・だから今日は、サッカーのイメージは変えず、あくまでも攻撃的にボールを奪いにいくというイメージを貫いたんです・・

フムフム・・

そんな、(きわどく!?)リードしている状況での最後の時間帯というテーマ・・

それについて、ドイツサッカーと浦和レッズのレジェンド、ギド・ブッフヴァルトと、こんなコトを話し合ったことがあった。

・・オレたち(ドイツチームのこと!)は、高い確率で、その虎の子(1点リード!?)を守り切れるけれど、日本チームの場合は、その確率が、かなり落ちると思うよ・・

ギドは、体感していたんだよ。

最後の半歩という、予測ベースの、強烈な意志を爆発させるような「最終勝負アクション」の内実で、日本サッカーは、まだまだ甘い・・っちゅうことをネ。

もちろんサッカーだから、互いの守備プレーを連動させなきゃいけない。

でも、そんなハイレベルなディフェンス機能性は、一人ひとりの「勝負イメージング」が、高みでシンクロしていなければ実現できない。

そう、その高質な「連動性」と「最後の半歩」が機能しなければ、そりゃ、いつかは「やられて」しまうよな。

このテーマは、深く、とても興味深いんだよ。

でもここじゃ、その、最終勝負アクションのケーススタディには、入っていかない。

何せ、一つの勝負シーンに絡んでくる「攻守ファクター」は、無限だから・・ね。

あっと、ハナシが逸れた・・

とにかく、ベルマーレは、そんな「最後の魔の時間帯」を、しっかりと守り切ったんだ。

もちろん、危ないシーンはあった。でも彼らは、最後の最後まで、しっかりと、効果的な「最後の半歩」を出しつづけられたんだ。

そんな、浮嶋敏監督を中心にまとまり、最後の最後まで「魂の闘い」を披露した湘南ベルマーレに、心から、乾杯っ!!

最後に・・

リカルド・ロドリゲス監督にもエールを・・

戦術ロジックでは、徳島ヴォルティスが勝っても、まったくおかしくないゲームだった。

それほど、徳島ヴォルティスは、立派なサッカーを披露したんだ。

とにかく、優れたプロコーチ、リカルド・ロドリゲスの来シーズンに対して、「グッド・ラック」とサムズアップしよう。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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