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2021_XEROXスーパーカップ・・「規制と解放のバランス」というテーマ・・今シーズンのガンバ「も」期待できそうだね・・(フロンターレvsガンバ、3-2)・・(2021年2月20日、土曜日)

この試合でピックするテーマ・・

それは・・

戦術という「規制」と、イレギュラーするボールを足であつかう不確実なサッカーの、もっとも重要なバックボーンである「自由&悦び」を高揚させる「解放」という二つのファクターのバランス。

のっけから、難しい表現になってしまってゴメン・・

ということで、どうして、このテーマに至ったか・・

それは、宮本恒靖に率いられた今シーズンのガンバが、かなり「解放されてきている」って感じたからなんだよ。

昨シーズンじゃ、ガンバを、典型的な「戦術サッカー」だって揶揄していたからね。

そう、「まず」規制ありきの後ろ向きサッカー。

だから・・

そんなネガティブ評価を見直すという意味も含めて、ガンバ選手たちの「解放マインド」が、とても具体的に「感じられて」きたことが嬉しかったんだ。

この「開放マインド」だけれど、それが、グラウンド上の現象として、もっとも具体的、先鋭的に「見えくる」のが、ゲームにおける「イニシアチブ」の揺動だったよね。

このゲーム、前後半ともに、誰もが観たとおり、ガンバが、攻守にわたって、ものすごくアグレッシブに立ち上がったでしょ。

もちろん、その絶対ベースは、ボール奪取プロセス(守備)の内実にあり。

そう、宮本恒靖ガンバは、前後半の立ち上がりから、積極的にボールを奪いにいったんだ。

そして、ボールを奪い返してから、人数をかけて攻め上がっていった。

まあ、ボール奪取プロセスに人数を掛けているわけだから、次の攻めが「より厚く」なるのは道理だよね。

とにかく、「追い越しフリーランニング」も含めて、仕掛けプロセスに掛ける「人数&ポジショニングバランス」が、昨シーズンと比べて、明らかに改善したことが言いたかった。

と、いうか・・

選手たちの、攻守ハードワークとリスクチャレンジへの姿勢がアップした・・と、いうことなんでしょ。

ちもろん、選手たちの「意識と意志」をアップさせる、宮本恒靖の積極的な心理マネージメントを(まあ・・より積極的なチーム戦術も!!)基盤にしてね。

とはいっても・・

そう、チャンピオンのフロンターレが敷く「ボール奪取プロセス網」は、そう簡単に崩されない。

そしてボールを奪い返した彼らは、例によって、「美しく」押し返していくんだ。

この、フロンターレが魅せた、ステディーなボール奪取プロセスと、そこからの押し上げプロセスは、彼らの、美しい質実剛健サッカーを象徴していた。

何が象徴的だったかって・・!?

それは、フロンターレが魅せつづける、レベルを超えた、人とボールの動きのコノテーション(言外に含蓄される意味)を象徴していたんだ(それについては「このコラム」をご参照あれ)。

あっと・・ということで・・

ボールを奪われたガンバだけれど、彼らは、それでも、積極的に「前からプレス」を機能させようとするよね。

でもフロンターレは、そんなガンバの「前からプレス」をモノともせず、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションをブチかましつづけるんだよ。

だから、何度も、ガンバの「協力プレス」が簡単に外され、そのプレスにかかわった(勢いあまった!?)ガンバ選手たちが、置き去りにされちゃうんだ。

まさに、嘉納治五郎の「空気投げ」のごとく・・ネ・・へへっ・・

それだけじゃなく・・

とてもシンプルな人とボールの動きから、何度もフロンターレが、決定的な仕掛けプロセスを創り出し、それを成就させかけちゃうんだよ。

そんなだから・・

積極的に「前へ」攻め上がろうとしていたガンバの「意志」が空振りし、その「意志のポテンシャル」が、どんどんと減退しはじめてちゃうのも道理。

ということで、普通だったら・・

ガンバが、その雰囲気に呑み込まれることで、ゲームを支配されちゃう「心理ベクトル」に押し込まれてしまったはず。

でも・・

そう、このゲームでの(今シーズンの!?)ガンバは、一味も、二味も、違ったんだよ。

彼らは、そんな劣勢からでも、何度も、見事に立ち直り、積極的な「前からプレス守備」をプチかましつづけることで、ゲーム支配の時間帯を創りだしつづけたんだ。

チト、驚いた・・

そんな、宮本恒靖ガンバだったから、彼らが、「2-2」の同点まで持ち込んだのは、まさに、フェアな「ロジカル展開」だったって高く評価していたのさ。

その、ガンバの、積極的(攻撃的)解放サッカー・・

そのエッセンスは、ボール奪取プロセスの活性化だけじゃなく、次の攻撃での仕掛けプロセスでも、如実に感じられた。

テレビ解説人も、異口同音に語っていたけれど・・

そう、彼らの場合、バス&ムーブが、大きく活性化しつづけていたんだよ。

そのベースがあるからこそ、ワンツーを積み重ねていく、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションも、うまく機能する。

そして、だからこそ、うまくスペースを攻略してブチかます「個の勝負プレー」の危険度も、限りなくアップさせられる。

いいね〜、宮本恒靖ガンバ。

さて・・

まあ、鬼木達フロンターレの実力(彼らの美しい質実剛健サッカー!!)についちゃ、ここで語るまでもないから、ハショりますよ。

ということで・・

このコラムでは、今シーズンの宮本恒靖ガンバ「も」大いに期待できる・・っちゅうコトを中心に書かざるを得なかった筆者なのであ〜る。

あっ、そうそう・・

先日アップした、「リカルド浦和レッズ」を中心に、今シーズン「J」の見所にも触れた「このコラム」に、宮本恒靖ガンバ「も」書き加えなきゃいけないよね。

スミマセン、嬉しくて、コラムが、チト冗長ぎみになってしまった。

あっと、最後に・・

日テレのカメラワーク(ズーミングワーク)。

素晴らしかったじゃありませんか。

攻守にわたる、ボールがないところでの「ドラマ」も、手に取るように楽しめた。

感謝します。どうもありがとうございました。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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