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2022_WM_29・・ 準決勝・・まず5秒間のドラマから・・そして、超強力なアルゼンチン守備と、超天才メッシの活用・・また、素晴らしい内容と魅力が詰め込まれた勝負強いク ロアチアのサッカー・・堪能した・・(アルゼンチンvsクロアチア,  3-0)・・(2022年12月14日、水曜日)

あ〜あっ・・

ゲームの趨勢が決まってしまった・・

そう、メッシの、PKによる先制ゴール。

それは、モドリッチの、不運な、「インターセプト崩れ」からはじまった。

アルゼンチン守備の重鎮、オタメンディが、前線へ送り出したタテパス。

そのパスが、少しだけ「ズレ」、そのコースに入っていたモドリッチが、インターセプトできる「はず」だった。

たぶん、クロアチアのチームメイトは、瞬間的に(!)そう感じたに違いない。

でも、モドリッチは、そのボールには触るものの、コントロールし切れなかったんだ。

そして、こぼれたボールが、フェルナンデスの足許に「転がって」しまったというわけだ。

それが、勝負の瞬間だった。

そのボールを止め、ほぼ「同時」に最前線に視線を「飛ばす」フェルナンデス。

いや、彼は、直前には、決定的シーンを「イメージング」できていたはずだよな〜。

対する、クロアチア最終ラインは、モドリッチがインターセプトできると感じて(!?)、次の(攻撃への)フォローアップできるポジションへ「移動しよう」としていた(!?)。

そんな、瞬間的に変容しつづけた、勝負シチュエーション・・

そこで、フェルナンデスの素早いパスが、勝負を決するんだよ。

彼は、ほぼ「同時」に、背後の決定的スペースへ「抜けだそう」としていたアルバレスへ、浮き球タテパスを送り込んだっちゅうわけだ。

足の速いアルバレス。

それに対して、守備のポジショニングバランスで「ギャップ」を創ってしまったクロアチア守備。

結局アルバレスは、「最初」にボールに触り、飛び出してきた、クロアチアのスーパーGKリバコビッチを「かわす」ようにコントロールしてしまうんだよ。

そして次の瞬間、アルバレスが、GKリバコビッチと「衝突」してしまった。

その衝突の、ルール的な「意味」は・・

GKリバコビッチのアタックを「外した」アルバレスが、彼に激突「され」倒されてしまった・・っちゅうことになるわけだ。

アルバレスは、そのまま「すり抜けて」いたら、確実にゴールを奪えたわけだから・・

そして、PK・・前半34分のことだった。

その後、攻め上がるクロアチアだったけれど、「CK崩れ」のシチュエーションから、一瞬のカウンターに、やられてしまう。

また、アルバレス。

「CK崩れ」から、こぼれたボールを、素早く(!!)ヘディングで、前へ送り出すアルゼンチン。

そのボールを拾ったのが。アルバレスだった。

その超速ドリブルによる爆発カウンターの「流れ」は秀逸だった。

そこには、忠実に、二人のアルゼンチン選手が、全力でサポートしてきていたんだ。

そのサポートのフリーランニングが、素晴らしく「秀逸」だった。

そう、その爆発スプリントが、二人のクロアチアディフェンダーを「引き連れ」ちゃったんだよ。

そう、ドリブルで突進するアルバレスに、「仕掛けのコース」を創りだしたというワケだ。

そして結局・・

アルバレスは、そのままドリブルで突進し、クロアチアディフェンダーが触ったボールが、再び自分のモノになるってな幸運も手伝って、追加ゴールを「押し込んだ」っちゅうわけだ。

これで、アルゼンチンが、「2-0」と、リードを広げた。

フ〜〜ッ・・

「あの」超強力なアルゼンチン守備だからネ・・

この追加ゴールで、勝負の流れは、冒頭でゲームの流れを表現した「趨勢」から、「決定的なモノ」へと変容してしまった。

強力なアルゼンチン守備・・

そのコトは、リオネル・メッシの先制PKが決まる前から、体感させられていた。

そう、クロアチアは、その時間帯まで、何度もゲームのイニシアチブを握り、しっかりと攻め上がっていたんだよ。

そして何度も、スペースを攻略しそうなトコロまで攻め込んだんだ。

でも、やっぱり、アルゼンチンのボール奪取プロセス(守備)は強力だった。

その絶対バックボーンは、何といっても、「最後の半歩」というファクター。

それは、決定的クロスやシュートを「ブロック」するという現象だけじゃなく・・

最終勝負シチュエーションを、しっかりとアタマのなかに「描写」できる、予測能力も意味するんだ。

そう、イメージング・・

だからこそ、マーキング、カバーリングが、忠実で、効果的。

そんなイメージングに長けたアルゼンチンだからこそ、強力な「主体性プレー」をブチかませる。

主体的に考え、判断でき(イメージング)、主体的にアクションできるからこその、ボール奪取プロセス(守備)の強さっちゅうわけだ。

その後は、皆さんも観られたとおり・・

なんとか攻め上がろうとするクロアチアを尻目に、アルゼンチンが、ゲームの流れの「ツボ」を押さえるように(!?)何度もゴール機会を創りだしてしまう。

このゴール機会という視点で「も」、やっぱり、アルゼンチンに一日以上の長があった。

そして最後は、「あの」メッシのスーパードリブル(タメのキープ!?)。

アルバレスが、ダイレクトでブチ込んだ、アルゼンチンの3点目も、お膳立てしちゃった。

そこで魅せた、キープ力、突破力ってな「個のチカラ」は、やっぱり歴史に残る。

ということで・・

アルゼンチンの智将、リオネル・スカローニは、チームのモラルを落とすことなく、あの「サボリ魔」の超天才を、ものすごい実効レベルで、活用し尽くしているって感じるわけだ。

このテーマについては、「このコラム」も、ご参照あれ。

とにかく・・

ここで、力尽きたクロアチアに対しては・・

「東欧のブラジル」と称賛された、そのテクニック&スキル、攻守ハードワークとリスクチャレンジ姿勢などなど、同じサッカー人として、称賛と感謝の拍手をおくるしかない。

さて今日は、もう一つの、興味深い準決勝が待っている。

皆さんも、とことん楽しみ尽くしましょう。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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