トピックス
- 2024_アジアカップ(1)・・「組織サッカーの地固め」が充実していなければ、「個によるシナジー」は機能させられない・・(カタールvsレバノン, 3-0)・・(2024年1月13日、土曜日)
- さて、アジアカップがはじまった。
その開幕戦・・
ホスト国のカタールが、「3-0」という大勝を収めたけれど・・
わたしは、そのサッカーを観ながら、こんなコトに、思考をめぐらせていた。
・・たしかに、両チームともに、ボール奪取プロセス(守備)での局面デュエルは、強い・・
・・でもサ〜、それが目立つのは、両チームともに、「組織的」に、スペースを攻略できていないからだろ!?・・
・・そう、両チームともに、「個の勝負」や、「一発タテパス」によるスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)が目立つんだ・・
・・スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)では、やっぱり、そのファウンデーション(事前準備)が大事なんだよ・・
・・そこで、相手ディフェンスの「バランス」を崩しておけば、より効果的にスペースを攻略できる・・
・・だからこそ、そのファウンデーションで、しっかりと人とボールを「動かしておくこと」こそが、メインテーマにならなきゃいけない・・
・・でも・・
・・そう、両チームともに、肝心の、「人とボールの動き」がニブい・・
・・そして、「一発勝負」ばかりをブチかまそうとする・・
・・それじゃ、個人の「局面勝負」以外で、(世界エキスパートたちの!?)心を揺さぶるようなスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)が出てこないのも道理・・
・・それでもカタールは、最後は、「一発のチャンスメイク」でゴールを奪っちゃう・・
・・わたしは、すぐに、2019年、UAEアジアカップの「決勝コラム」を読み返していたよ・・
・・当時の主要メンバーは、ほとんど残っている・・
・・でも、やっているサッカーに、大きな進歩は感じられない(当時の監督サンチェスは良い仕事をしたとは思うけれど・・サ)・・
・・だから、カタールWMの開幕戦コラムも、読み返していた・・
・・そう、開幕戦に登場する「開催国」が、ワールドカップ史上はじめて、一敗地にまみれてしまったカタール対エクアドル戦ね・・
・・そのカタール・・
・・たしかに「個の能力」は、高い・・
・・でも、「それ」が、組織として、しっかりと「シナジー」を醸(かも)し出せていない・・
・・そりゃ、ヤツらがブチ込んだゴールには、三つとも、素晴らしいモノはあったけれど、さ・・
・・そんなゲームを観ながら・・
・・やっぱり、フットボールネーションの「奥深い伝統コンテンツ」に追い付くには、まだまだ時間がかかるんだな〜・・
・・そう、近道なんて、ないんだよ・・
・・地道に、地道に、「王道プロセス」を積み重ねていくしかないんだ・・
・・「個」は買ってこられるだろうけれど・・
・・「組織」は、そのフィロソフィーも含めて、しっかりと「地固め」しなきゃいけない・・
・・そして、「それ」が機能してはじめて、「個」も「シナジー」を生み出せるんだ・・
・・そう、これまでの日本サッカーが示したようにね・・
・・なんて・・
・・このゲームを観ながら、そんな普遍的テーマが、アタマを駆けめぐったモノさ・・
さて、2024アジアカップが始まった。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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