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2024_EURO_4・・実力チームの、ベルギーとフランスについて、簡単に・・(ベルギーvsスロバキア、0-1)(オーストリアvsフランス、0-1)・・(2024年6月18日、火曜日)

まずベルギーから・・

たしかに、攻守のバランスだけじゃなく、「組織プレー」と「個の勝負プレー」のバランスも特筆の、とても強いチームだ。

でも・・

そう、相手のスロバキアがブチかます「徹底サッカー」に、うっちゃられてしまった。

たしかに、二つも、VARによる「ゴール・キャンセル」はあったけれど、わたしは、スロバキアの徹底サッカーに、舌つづみを打っていた。

とにかく彼らは、王道の美しい質実剛健サッカーという「ベクトル」を、しっかりと踏襲しているなかで、徹底的に「勝負サッカー」にこだわったんだよ。

そう、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、しっかりと人とボールを動かしながら、「王道の仕掛け」を、徹底的に追求しつづけたんだ。

彼らは・・

変な・・

「寄せ・命」とか「タテへの仕掛け・命」ってな、偏った「徹底」ぶりじゃなく・・

あくまでも、美しい質実剛健サッカーという「王道ベクトル」に乗ったサッカーなんだよ。

ところで、スロバキア。

わたしの時代は、両国が別れる前の、チェコスロバキアだった。

そして、その頃の彼らの「売り」は、「ウルチカ・パス」だったんだよ。

「小径を通すパス」っていう意味らしいんだけれど・・

とにかく、そのベクトルに乗った、美しい「人とボールの動き」は、秀逸だったし、多くのチームが、その「動き」によって、振り回され、スペースを攻略されちゃったよ。

胸がすく、鮮やかな組織サッカー(ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション)だった。

あっと、そうそう・・

これまた、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)における、「発想的」な王道なんだけれど・・

相手ディフェンスを、しっかりと振り回し、その「逆」を突くような「動き」でスペースを攻略しようとする基本的な「発想」ね。

そんな戦術的な「イメージングの基礎」があるからこそ、逆に・・

「あの」強力な、ベルギーのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)も、抑え切れたと思う。

ところで、一点をリードされたベルギー・・

その、スロバキアに奪われた決勝ゴール場面は、まさに「自業自得」だったわけだけれど・・

それ以降は、時間が「押してくる」という状況に、どうしても、個の「突貫小僧ドリブル」が目立つようになっていった。

そうなったら、もう、スロバキア守備の、思うつぼでしょ。

前半立ち上がりや、その後に、ベルギーが創りだした「ゴール機会」の内実は、ホントに、鳥肌が立つくらい素晴らしかった。

でも、その後は、まさに、鳴かず飛ばず。

個の「突貫小僧ドリブル勝負」ばかりが目立ってしまった。

まあ、「あの」実力チームのベルギーだから・・

こんな苦境を、智将ドメニコ・テデスコが、逆に「チャンス」として、逆利用しちゃうだろうけれどね。

そう、追い込まれ、最高の「集中力と緊張感」で勝負マッチに臨んだときのベルギーは、強いよ。

――――-

さて次は、フランス。

たしかに、微妙に、フランス側に「実力アドバンテージ」があるとは感じられた。

その根拠は、もちろん、「個の才能」。

でも、「組織」というファクターへ視線を向ければ、その差は、たしかに、極小だ。

前述の、ベルギー対スロバキア戦でも感じたけれど・・

とにかく、世界サッカーは、「組織的」には、とても、高次平準化してきているんだよ。

このことは、「J」にも、言える。

以前は、個の差が、「より大きく」組織プロセスでも、影響していた。

そう、ワンタッチ・トラップとかボールコントロールとかね。

以前は、スーパートラップや、「ト・ト〜ン」ってな異質リズムでのボールコントロールとか、そんな「個の美しさ」は、ジダンとかフィーゴとか「並外れた才能」連中の、専売特許だったんだ。

そのテーマについては、「こんなコラム」や「あんなコラム」も、ご参照あれ。

でも、いまでは、国際化や情報化の進展によって・・

イメージトレーニング素材が、格段に豊富になったコトで、そんな「異能スーパープレー」が、より一般化してきているんだよ。

そう、今日(昨夜)のゲームでも、その「高次平準化トレンド」が、目に見えていた!?

もちろん・・

そう、オーストリアにとっちゃ、デュッセルドルフで行われたこのゲームは、「ホーム」みたいなモノだから、その雰囲気に押し上げられるってな「心理環境」もあっただろうね。

それが、彼らの「勇気と闘争心」を、格段にアップさせ、ボールがないところでのアクションの量と質も、大きくアクティベートされたっちゅうわけだ。

まあ、言いたかったコトは、ご理解いただけた(アグリーかどうかは別!!)と思います。

ということで・・

オーストリアの、とても不運な「自殺ゴール(決勝ゴール)」で勝負が決まったゲームだったけれど・・

実は、勝負展開では、まったく「どちらに転んでも」おかしくないってな成りゆきだったんだよ。

そして、わたしは・・

その、ギリギリの勝負プロセスに、両チームの「仕掛けテンデンシーの違い」があったと思っているわけさ。

そう、オーストリアは、あくまでも「組織のなかに、効果的に個をミックス」するってな感じ・・

逆にフランスじゃ、ムバッペやデンベレを中心に、傾向としてだけれど、「個の勝負プレーのなかに、効果的に、組織をミックスしていく」ってな感じ・・

まあ、勝負パスと、ドリブル勝負の「兼ね合い」かな・・

その二つの「仕掛けファクター」の、関わり方で、それぞれのチームにおける、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の傾向に、違いが出てくる!?

このゲームは、そんな視点で「も」、観ていましたよ。

今回の「EURO」・・

たしかに、視点はさまざまだろうけれど、とにかく、盛り上がるだろうね。

わたしは、もちろん、「そこ」がドイツということで、盛り上がっていますけれどネ・・。

へへっ・・

とにかく、楽しみだよ・・


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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