湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2023年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第29節(2023年9月30日、土曜日)
- 筆者は「湘南ボーイ」だから、以前から、ベルマーレに肩入れする傾向にあるんだ(特にチョウ・キジェ時代はね!)・・だから今日は、ちょっと嬉しかった・・(セレッソvsベルマーレ、0-2)
- 昨日おこなわれた「レッズvs横浜FC」を観ながら、今日の「このゲーム」に対する興味が、大いに、募(つの)ったモノさ。
そう・・
長いあいだ最下位を「独占」していた、「ホントは強い」ベルマーレが、最下位から脱出できるかもしれないってな期待に、胸を膨らませたっちゅうわけだ。
またそこにゃ、もう一つの、興味をそそられるバックボーンもあった。
それは、第25節、ホームでレッズと対戦したときのベルマーレが残した印象だった。
そのコラムで書いたように、「こんな良いサッカーをするベルマーレが最下位・・なんで!?」ってな疑問が残ったんだよ。
たしかに、そのレッズ戦は、ホセ・カンテに、「才能ミドル」をブチ込まれて競り負けた。
それでも、全体的な、彼らのサッカーの「質」が、とてもインプレッシブだったんだ。
そして、この試合・・
そんな私の期待が、「0-2」の勝利となって現実のモノになった。
たしかに・・
ボール奪取プロセス(守備)における、最後の半歩というファクター、またスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での、3人目、4人目のフリーランニングなど、まだまだ課題はある。
また・・
レッズ戦もそうだったけれど、前半は、内容で、完璧にセレッソを凌駕したベルマーレだったけれど、後半には相手に、かなり盛り返されてしまうなど、ゲーム運びの安定性にも、課題が見え隠れする。
あっと・・
このセレッソとの対戦だけれど、そこでは、とても興味深い「対比」を見出したっけね。
それは・・
ベルマーレが、最後の最後まで、あくまでも「組織的」に、仕掛けていくのに対し・・
セレッソは、才能あふれる外国人プレイヤーたちの「個の勝負」が、仕掛けのコアになっていたっちゅう事実ね。
その対比が、とても興味深かったんだ。
実際・・
カピシャーバ、ジョルディ・クルークス、そしてレオ・セアラの、個の勝負プレーをコアに、セレッソは、何度も、スペースを攻略してゴール機会を創りだした。
でも、ベルマーレは・・
そう、劣勢に立たされた後半だったけれど、コーナーキックから(その直前に交替出場した!!)鈴木章斗が、見事なヘディングシュートで先制ゴールを奪っちゃうんだ。
そしてその8分後には、大橋祐紀が、見事な、ホントに見事なダイレクトボレーを、セレッソゴール右サイドネットに突き刺した。
たしかに・・
後半の「あの劣勢」だったから、「これは・・大変だな〜・・」なんて感じていた筆者は、その二つのゴールに、ビックリさせられたモノさ。
たしかに、前述したように・・
強いとはいっても、まだまだ、攻守にわたって、さまざまな「小さなトコロの課題」を抱えているベルマーレだから、このまま順調にポイントを伸ばしていくとは思わない。
でも筆者は、このベルマーレが・・
山口智という優れたプロコーチのもと、これからも、高い「意識と意志パワー」をもって、妥協なく闘うことで、進化&深化しつづけていくと確信しているんだよ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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