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2015_宇佐美貴史・・へ〜、ホントに、良くなる気配が感じられる・・(2015年5月18日、月曜日)

「昨日は、大阪で、ガンバ対フロンターレを観戦したんだけれど、良かったヨ〜、宇佐美貴史・・守備でも、しっかりと汗かきをやっていた・・それも、決してアリバイ守備なんかじゃなかった」

昨日の「J2」。記者会見が終わったところで、後藤健生さんと、そんな会話がはじまった。

「へ〜、あの宇佐美貴史が!?・・どうも信じられないな〜・・守備に入るっていったって、彼の場合は、そのほとんどがアリバイアクションじゃないですか・・」

「全力スプリントでアタックを仕掛けるにしても、それは、決まって、自分がボールを奪い返せるようなシチュエーションだけだよね・・周りのチームメイト が、次のボール奪取プロセスを有利に展開できるるような、全力での汗かきハードワーク等は、まったくといっていいほどない・・」

そんな私の言葉に、後藤健生さんが、こう反論するんだよ。

「いやいや、昨日のゲームでの彼のプレーからは、本当に、いままでは違った印象を受けたんですよ・・」

「そうですか〜・・それじゃ、帰ってから、ビデオでジックリと確認してみますよ・・」

後藤健生さんとは、そんな言葉を交わした後に別れた。

そして今朝、後藤健生さんの言葉をモティベーションに、「ガンバ対フロンターレ」をビデオ観戦したっちゅう次第。そして・・

まず、「へ〜〜!!」なんていう声がもれた。たしかに、宇佐美貴史の、意識と意志は、変わりはじめている。

宇佐美貴史については、先日の「レッズ対ガンバ」後の記者会見で、長谷川健太さんと、対話になったっけ。

そのコラムは「こちら」

そこで長谷川健太さんは、私の批判的な質問に対して、エネルギッシュに反論していた。

そして(第12節の)ガンバ対フロンターレ戦。

宇佐美貴史は、ハリルホジッチ日本代表のゲーム以降では、まさに(もちろん私にとって!!)初めて、攻守にわたるボールがないところでの「実効ある」ハードワークも魅せたんだよ。

たしかに、宇佐美貴史の「意識と意志」に、変化がみられる。これは・・

宇佐美貴史については、ドイツ時代のことも含めて、彼に対する期待が大きいからこそ、新連載「The Core Column」で発表した「このコラム」で書いたことがある。

そして、その次週にアップした「中村俊輔コラム」では、彼が魅せた「本物のブレイクスルー」についても書いた。

そのコラムでは、天才が魅せるホンモノのブレイクスルーの証人になることが、いかに大きな喜びであるか・・そして、だからこそ宇佐美貴史は、そんな中村俊輔のプレーイメージを志向せよ・・という内容を書いたっけ。

私は、「ガンバ対フロンターレ戦」での宇佐美貴史を観ながら、「そのとき」の喜びに似た感覚を思い出していた。

でも・・

たしかに、宇佐美貴史の「狙いとチェイス」の内実は、良くなりはじめている。

以前は、(自分が直接ボールを奪い返せないシチュエーションでは!!)相手ボールホルダーや次のパスレシーバーへ寄っていく動きが、まさにアリバイそのも のだったわけだから。自分がボールを奪い返したり、次のチームメイトに奪い返させよう・・なんていう意志は、まったく感じられなかったんだよ。

イレギュラーするボールを足で扱うことで、不確実な要素が満載のサッカーは、まさに、ホンモノの「意志のボールゲーム」だからネ。

自分がボールを持っているときだけ「意志を魅せる」のでは、与えられた仕事の半分もこなしていないっちゅうわけだ。

もちろん宇佐美貴史が、歴史的な超天才、ディエゴ・マラドーナのように、ボールを持ったら、勝負ドリブルやタメ、決定的パスなどで、その7割を大きなチャンスにつなげちゃうんだったら、誰も文句など言わない。

でも宇佐美貴史は、決して、ディエゴ・マラドーナではない。

でも、そんな宇佐美貴史が、いま変わろうとしている。少なくとも、彼の心のなかの「変化の胎動」だけは明確に体感できた。

ガンバ対フロンターレ戦での宇佐美貴史は、守備ハードワークに対する「イメージ」が拡大しはじめていると感じた。

そこでは、自分でボールを奪い返せなくても、相手のボールの動きを(本当の意味で!!)抑制できれば、次のボール奪取に、確実に「貢献」できる・・というハードワーク意志も感じた。

それだ〜(!)、それだよ。

そんな、守備での汗かきハードワークへの意識と意志(イメージ)の高まりが本格的になれば、次の攻撃での、ボールがないところでの動きの量と質もアップしていくはずだ。

そう、守備と攻撃は、(意志の内実という視点で!!)互いに大きく影響し合うモノなんだよ。その意味も含めて、攻守は表裏一体だとも言える。

とはいっても、攻守にわたるボールがないところでの動きの量と質(そのチームワーク的な意志とアクションの実効レベル!)という視点では、もちろん、まだまだ課題は山積みだ。

それでも、あれ程の「天賦の才」だから、基本的な「ハードワークイメージ」さえ掴めば、どんどんと実効ある結果を引き寄せられるだろうし、そこで得られる「ハードワークの喜び」にも、より深く、広く「浸れる」ようになるはず。

要は、そんな「心理的な善循環」に「乗る」ことさえ出来れば、後は、自然と、すべてのプレーが、量と質ともに「増幅」をつづける・・ということなんだよ。

もちろん、それは、宇佐美貴史が、レベルを超えた「天賦の才」に恵まれているからに他ならない。

さて、またまた、サッカーを観る楽しみが増えてきそうじゃありませんか。

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最後に告知です。

実は、娘の大学卒業式に出席するため、明日(5月19日)から、USAの東海岸へ飛ぶんですよ。たぶん、2週間は戻ってこない。

東海岸だからネ、新連載「The Core Column」で発表した、アメリカに多い生意気盛りのティーンエイジャー女子と、効果的な教育ツールとしてのサッカーとの関わりについて書いた、「このコラム」を補強できるような取材にもトライしようかな・・なんて思っています。

次の日本復帰は、6月3日のレイソル対レッズ戦あたりからになりますかね。

それでは、また〜・・

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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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