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2024_アジアカップ(4)・・人とボールの動きと「そのリズム」という基盤テーマ(その2)・・(サウジアラビアvsオマーン、2-1)・・(2024年1月17日、水曜日)

勝負強い、オマーン。

たしかに最後は、VARドラマによって逆転ゴールが認められ、惜敗を喫してしまったけれど・・

その、オマーンの「粘り強いサッカー」だけれど・・

それを観ながら、すぐに、一昨年のアジア最終予選で、森保一ジャパンが、ホームで、一敗地にまみれたゲームを思いだしていましたよ。

あっと、この試合(サウジ対オマーン)・・

たしかに、総合力じゃ、サウジアラビアに一日の長がある。

でも、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)を、うまく回せないサウジは、苦労していた。

そう、たしかに彼らは、「ボールは」動かせるけれど、それは、足許パスのオンパレードだったんだ。

このテーマについては、「The Core Column」で以前に発表した「このコラム」もご参照あれ。

要は、サウジの勝負(展開)パスが、簡単に、オマーンに「読まれ」まくっていたっちゅうコト。

そして、インターセプトや局面デュエルで、ボールを奪われまくっちゃう。

たしかに、何度かは、クロスからゴール機会を創りだしたけれど、彼らの本来のチカラからすれば、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の内実は、まさに機能不全ではあった。

そして最後は、個のドリブル勝負(まさにゴリ押し勝負)から同点ゴールをブチ込み、冒頭のように、セットプレーから逆転ゴールを奪って、辛くも、勝利を収めたっちゅう次第。

そんなゲームを観ながら・・

昨年末にサウジアラビアで行われたクラブワールドカップを制した、ペップ・グアルディオーラの「マンチェスター・シティ」に思いを馳せていた。

彼らのサッカーでは、たしかに、「人」とボールが、しっかりと動きつづけていたんだよ。

そして、レッズ戦コラムでも書いたように、美しく、ボールがないところで勝負を決めちゃう。

このテーマについては、、「The Core Column」で発表した「このコラム」もお読みください。

とにかく・・

総合力では、明白に「上」のサウジが、あんな感じで攻めあぐむシーンを観ながら・・

組織サッカーを「本物レベル」へ引き上げるのは難しい・・という現実に、思いを馳せたモノさ。

その意味で、森保一ジャパン・・

彼らが展開するサッカーの「内実」は、一味も、二味も、レベルが高いんだ。

優勝候補の、イラン、韓国、そしてサウジ(まあホストのカタールも!?)と比べても・・ね。

これからも、「人とボールの動き」、「ボールがないところでのアクションの量と質」、また「3人目、4人目のフリーランニング」ってなテーマで、アジアカップを追いかけますよ。

あっ・・

もちろん最後は、「ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション」というテーマに、行き着くっちゅうわけさ。

さて、明後日は、森保一ジャパンの再登場だ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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