湯浅健二の「J」ワンポイント
- 2024年Jリーグの各ラウンドレビュー
- 第20節(2024年6月27日、木曜日)
- ミハイロ札幌コンサドーレの「意識と意志ポテンシャル」が、落ち込んでいないコトだけは、体感できた・・さて、これからだ・・(FC東京vsコンサドーレ、1-0)
- レビュー
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- わたしが評価するときの、ベース・・
それは、何といっても、攻守にわたる、ボールがないところでのアクションの量と質なんだ。
ミハイロ札幌コンサドーレ・・
第17節(ヴェルディvsコンサドーレ)では、変なクラブ発表を受けて、こんなエモーショナルなコラムを書いた。
たしかに、その試合では、前述の評価基準で、かなり落胆させられたコトも確かな事実だった。
でも、その後のマリノス戦では、こんなポジティブなニュアンスのコラムをアップした。
そして、このゲーム。
ミハイロ札幌コンサドーレの立ち上がり・・
攻守にわたる、ボールがないところでのアクションの量と質で、それは、「意識と意志のポテンシャル」とも言い換えられるけれど、彼らは、ダイナミックな躍動感を魅せたんだ。
でも徐々に、強豪のFC東京も、盛り返していく。
その中心にいたのが、中盤の王様、松木玖生と、前戦の「突貫小僧」、俵積田晃太。
俵積田晃太の「突貫小僧ドリブル」については、たしか、以前に言及したことがあったような・・
FC東京は、松木玖生と「突貫小僧」を中心に、前へのダイナミズムをアップさせていったんだ。
そんな状況だからこそ・・
攻守にわたる、ボールがないところでのアクションの量と質が、本当の意味で、問われる。
だから私は、「そこ」に目を凝らし、少し、不満にかられるようになった。
そうなんだよ・・
ミハイロ札幌コンサドーレでは、どうも、ボール奪取プロセス(守備)のイメージングが、「後追い」になりはじめていたんだ。
FC東京の、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)を、うまく予測できていない。
わたしは、その予測能力を、「最後の半歩ファクター」と呼ぶことにしている。
そのイメージングが、うまく回りはじめたら、相手のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)を、より高い実効レベルで「抑制」できる。
でも、後半になってからのミハイロ札幌コンサドーレ守備は、どうも、「後追い」イメージングの方が強くなっていった。
それを象徴していたのが、73分に創りだされた、決定的ピンチ。
松木玖生が、(直前に!!)爆発スプリントをスタートさせた安斎颯馬への必殺スルーパスを、ダイレクトで送り込んだんだ。
そして、迷わずに、シュート・・
それは、コンサドーレの守護神、菅野孝憲によって弾かれたけれど、そのこぼれ球が、ディエゴ・オリヴェイラの足許へ転がっていったんだ。
誰もが、あっ、ゴールだっ・・
でも、そのオリヴェイラのシュートは、信じられないことに、わずかに、コンサドーレ右ポストを外れていったんだよ。
フ〜〜ッ・・
たしかに、押され気味のコンサドーレではあったけれど・・
彼らも、惜しいシュートを放つ場面は創りだせてはいた。
とはいっても・・
その時間帯でイニシアチブを握っていたのは、明らかに、ホームのFC東京だったんだ。
そして84分に、コトが起きてしまう。
安斎颯馬が、原川力からの、ダイレクト・クロスを、これまたダイレクトで、コンサドーレゴールに蹴り込んだんだ。
そこで、安斎颯馬のマークに戻ってきたのは、田中宏武。
でも結局、田中宏武は、安斎颯馬を抑え切れなかった。
田中宏武には、「入れ替わられてしまった」ことに対する悔しさは残るだろうけれど、それを、有意義な「学習機会」として次につなげなければいけない。
ということで・・
ミハイロ札幌コンサドーレでは、まだまだ、「意識と意志ポテンシャル」が、落ち込んでいないコトだけは、体感できた。
だから、これからの、長い「後半戦」への期待が高まる。
次は、これまた強敵の、アルビレックス新潟。
わたしも、気合いを入れて観戦しますよ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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